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影武者徳川家康
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【この小説が収録されている参考書籍】
影武者徳川家康の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全144件 141~144 8/8ページ
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なぜだか歴史小説と言うものは基準が曖昧である。ノンフィクションでもフィクションでも昔の出来事を描いたものを括って歴史小説と言う。以前、司馬遼太郎氏と本作の作者を比べて本気で同列に論じた批評家がいたが何を考えているのか。両者のおもしろさの質は全くの別である。 両者は全くの対極にある。司馬氏は資料を忠実に読み、そのテーマ自体からおもしろさを引き出す。隆氏は1つの資料からアクロバット的な発想で話を作り上げる。その手管が隆氏の売りでありおもしろさである。 影武者でも家康が関ヶ原で死んでいたら?という実にユニークな設定である。この破天荒な設定に説得力を持たせ、万人を納得させるには相当の技量が必要だ。多くの仮想戦記が駄作の名を冠している。それだけ、きわどい技量を問われるジャンルだ。 | ||||
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「源義経が奥州藤原氏と手を組んで頼朝と戦っていたら?」「織田信長が本能寺で死んでいなかったら?」「日本が太平洋戦争に勝っていれば?」歴史学には「たら・れば」の話はタブーなんだとか。しかし歴史小説なら大丈夫、大歓迎です。『影武者 徳川家康』は、この「たら・れば」話の傑作です。徳川家康が関ケ原の合戦で戦死していたら?歴史や戦国時代に興味のある人は、一度は考えてみたことがあるのではないでしょうか?石田三成が天下を治めた?また再び群雄割拠の世になった? 本書ではどっちも違っています。ちゃんと史実のとおり、江戸幕府が開かれます。徳川家康の影武者によって。影武者と侮るなかれ、この男なかなかの策士で、関ケ原では敵方だった島左近(こっちは戦死していない)ら協力者と力を合わせ、二代将軍となる秀忠や柳生の手の者と壮絶な戦闘・政争を繰り広げます。かなりの分量のある小説なのですが、読み出したら止まらない。もっともっと読ませてほしくなってきます。もったいないので薦めませんが、徹夜で一気に読んで、次の日に眠いのをガマンするだけの価値はありますよ。 | ||||
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ちょっとめくってみて、意外ととっつきやすい文章だったので読んでみました。 ここでは徳川家康は関が原の合戦で死んでしまい、やむなく立てた影武者がそのまま家康として一生を送った、という仮説の上に話が進んでいく。しかし、話の展開は非常に自然で、これが事実だったと思わせるほど。 影武者が本物としてやっていく上での微妙な立場、暗殺の危険、それをひらりとかわしてみせる才覚。 この家康がまた人情味にあふれた行動をするので、ジーンとする場面もたくさん。 この本で、昔の人たちの濃厚な人生を味わい深く書いた歴史小説の面白さに目覚めました。 | ||||
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私が隆慶一郎を知ったのは、かつて週刊少年ジャンプで連載されていた「花の慶次」であった。後に「影武者徳川家康」も連載されたが、未完の形で終わってしまった。続きが気になった私は、小説版の原作を読んでみようという気になった。そして漫画版と原作の違いに気づいた。漫画版は、少年誌のためにアレンジされた部分があり、合戦や人情話に比重をかけざるを得ないだろう。小説は違った。確かに冒頭で徳川家康が暗殺されて、影武者が代わって合戦の指揮をとるという衝撃的な場面がある。しかし、その主題は、「道々の輩」という言葉に表される隆慶一郎の歴史観だったのである。私は専門家でないからその詳しい内容は書かない。漫画版しか知らない人も読んでほしい。後にこの作品はドラマ化されたが、私は!見ていない。三分冊に及ぶこの作品を1クールで表現できるとは思えなかったからだ。ドラマを見た方で、「道々の輩」の歴史観をご存知ない方も、この原作を読まれてみてはどうか。 | ||||
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