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優しいおとな
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優しいおとなの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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近未来の渋谷。15歳の孤独な少年があるとき自分の感情に目覚め、ルーツを辿ろうとする物語。 桐野さんの作品によくある底辺を生きる人たちの諦観と、それでも生物としてサバイバルしようとする本能の姿は相変わらずドラマチックでした。 中心にあったのは、子どもが生きるために必要な保護者とはどうでなければいけないのか、という問いかけだったと思いますが、小説の中での答えは、一般的な親と子のみが正解というわけではない、人が自分で育つ力を侮りすぎてはいけないというようにも語られていたけれど、でも結局そういう子どもたちに起きている事象は悲惨。 愛護してくれる大人のいない子どもは弱い。どんなに強がっていても、弱い存在なのだということが切ないストーリーでした。 | ||||
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新刊が出ると欠かさず読んでいる桐野夏生さんの作品です。 「IN」や「東京島」辺りから少しづつ作風が変化して来たかなと感じつつ、そして今回の新刊でもそれは感じました。 装丁や各章の間に出て来るイラストも(え?これが桐野さんの本?」と思える様な劇画チックな物。 近未来の小説なので挿画・挿絵にスカイエマさんを選択したであろう事はわかりましたが、 今までの作品とはあまりにも違うので驚きでした。 内容は近未来の渋谷でしたたかに生き抜くホームレスの少年・イオンを中心に話が進みます。 地下のシーンが多いので脳内映像だけで息苦しくなる様な展開です。 それでも文章も丁寧で想定もわかりやすいので飽きる事無く読み進める事が出来ました。 本著は好き嫌いに分かれるかと思いますが桐野さんの新たな一面を発見出来る作品となっています。 結構若い世代の方に受け入れられる様なお話です。 | ||||
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内容といい表紙や装丁裏のイラストといい、 多くの人は『AKIRA』(大友克彦)を喚起するのではないだろうか。 「もしかしたら近い将来渋谷もこんな街になるかもね」と思わせる程度の現実味は描かれている。 前半は比較的リアリティを背景に読み進めるものの、後半はかなりドリーミーな世界に行ってしまい、 結局何を描きたいのか、よくわからない作品になってしまった。 この手の空想作品は、先駆者として村上龍が確固たるポジションを築き上げており、 捨てられた子どもという設定では、同氏の『コインロッカー・ベイビーズ』は、 既に20年以上前から快作として知られている。 先日映画化された「東京島」といい、最近の著者はサバイバル路線に傾倒しているのだろうか? 著者はリアルタイムの現実社会を描くことに極めて長けた作家だと思うので、 このあたりでこれまでの路線に戻ってほしいと切に願う。 | ||||
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読売新聞に毎週土曜日に連載されていた小説。家族を持たず、大人に敵意を抱く主人公の少年が、児童相談所の世話になることを良しとせず、アンダーグラウンドで生活している少年達とかかわりあいになり、かつての兄貴分だった少年を捜すストーリー。 所謂ストリートチルドレンが主人公であるため、過酷な生活を強いられている描写が多い。ジャンルはミステリとはいえず、犯罪小説に近い印象。当然終盤にどんでん返しなどはない。 地上で生活することをやめて地下で生活している少年達が後半多く登場し、主人公の少年が彼らとどう関わっていき成長していくのかが読みどころ。 作品の出来は可もなく不可もなくといった感じで普通。少年が過酷な状況を乗り越えていく話が好きならば読んでみるのも良いかもしれないが、特にお勧めする作品かといえばそうでもない。著者の傑作である「OUT」と比べてしまうと格段に劣る作品。 | ||||
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