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暗闇の囚人



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【この小説が収録されている参考書籍】
暗闇の囚人 (Hayakawa novels)
暗闇の囚人 (ハヤカワ文庫NV)

暗闇の囚人の評価: 4.25/5点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

二転三転の末の意外な真相。‘10割打者’の傑作サスペンス

フィリップ・マーゴリンの、『黒い薔薇』に続く長編第4作。本書でマーゴリンは不動の‘10割打者’の地位を確立したといわれている。
別居中の夫でオレゴン州最高裁判事ロバートを爆殺した容疑で、突然逮捕された美貌の検事補アビー。彼女の弁護に立つのは、連戦連勝の辣腕弁護士レイノルズ。そして検察側の最重要証人として出廷するのはかつてアビーに訴追され、死刑判決を受けながら、州の最高裁の判事審査により無罪となって、釈放された凶悪・卑劣な殺人犯ディームズ。アビーに圧倒的に不利な状況のなか、レイノルズは激しい法廷戦を繰り広げる。
物語の冒頭から途中にいたるまでのエピソードの数々や記述が、すべてが本書の、きわめて緻密なプロットに仕込まれた「謎」の伏線になっている。冒頭で起こるロバート判事付きの調査官ローラの殺害事件も謎のままである。
「誰が」、「何のために」という真犯人とその動機が、本書の最大の「謎」であるが、さすが出す本すべてがヒット作という‘10割打者’の作品らしく、裏あり、仕掛けあり、謀略あり、さらにはいったん解決したかに見えた事件の“どんでん返し”ありと、情感に満ちたエンディングまで、読み始めたらやめられない“ノンストップ・サスペンス”に圧倒される。
また本書は、三人称多視点ながら、元判事付きの調査官で、現在はレイノルズの事務所の若き女性アソシエイト弁護士トレーシーの視点を中心に進行する。彼女は駆け出しアソシエイトとして多忙な業務をこなしながらも、趣味のスポーツや調査員バリーとの恋愛にも忙しい。そんな彼女が、些細なきっかけと持ち前の鋭い勘で事件の真相を看破する。彼女の活躍がこの緊迫感のある難しい作品を、さわやかなタッチのエンターテインメントにしている。
暗闇の囚人 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:暗闇の囚人 (ハヤカワ文庫NV)より
4150409145

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