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くらのかみ
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くらのかみの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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「かつて子どもだったあなたと少年少女のための”ミステリーランド”」の一冊として、2003年に出版されたハードカバー。その文庫版です。当時の挿画・挿絵は村上勉。コロポックル・シリーズの、かわいい絵で有名だった人です。その起用も、ミスリードの一環だったことでしょう。座敷わらしの出現する怪談かと思えば、本格推理のミステリー物に、ごく自然に移行していきます。家族の図解、屋敷のだいたいの間取り。アリバイ崩しのための説明図等々。読者に挑戦してきます。「少年少女」の時期に読むと、おとなたちの社会への子供たちの怒りに、共感できます。「かつて子供だったあなた」は、はたしてどのような感想を、いだくでしょうか。再読すると、小野不由美の筆の緻密さが、さらに実感できると思います。再読をおすすめします。 | ||||
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2003年に”かつて子供だったあなたと少年少女のため”に刊行された「ミステリーランド」シリーズの中の1冊です。単行本はかなり凝った装丁だったようですが、その文庫化です。このシリーズ、他にも有栖川有栖や竹本健治、森博嗣などそうそうたるメンバーの作品が含まれているそうで、全部読んでみたくなります。 当主が病気でもう先は長くない、相続の相談のため山深い田舎の旧家に集められた親戚たち。そこにいた子供は5人だったはずなのにいつの間にか6人になっている。その家にはお蔵さまと呼ばれる座敷童子の伝説があり、増えた1人がそうじゃないのかと子供たちは思います。けれど記憶をたどってもどの子がそうなのか思い出せない・・。大人たちもまるで最初から6人いたかのように何の疑いも感じていない様子。 そこに起きたのが、大人たちの食事に毒セリが混入する事件。数人が救急車で運ばれる事態になります。誰かが意図的に入れたものか?それとも?親族の1人は「これは行者様の祟りだ・・」とつぶやきます。 ホラーとしてはマイルド、本格というほどミステリ寄りではないので、怖さや謎解きを求める人には期待はずれかもしれません。が、迷路のように入り組んだ広大な田舎屋敷、落ちたら抜け出せない沼、開かない厨子のある蔵座敷、破壊されたお地蔵様、昔、金目当てに殺された行者の祟り伝説、生まれた子は死んでしまう本家の一族・・などなど土着的ホラー・ミステリが好きな人ならたまらない要素が満載です。民話的な雰囲気と不穏な事件がうまくマッチした不思議な作品に仕上がっています。 幼いなりに一生懸命に対処しようとした子供たちは大人の世界を垣間見て少し大人になりました。子供の時に読んでいたらきっと夢中になったでしょう。 なんといっても雰囲気がすごく好きです。昔、子供の頃の夏休みに父方の田舎で過ごした日々がよみがえってきました。もう一度読み返そうかな。 | ||||
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本格的なサスペンスやホラーを期待すると肩透かし食らうけど自分は少し外してる感じが面白かった。 | ||||
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にしては、子供向け。 非常にライトな小野不由美。 過ぎる17の〜に比べたら怖さは1/10くらい。 つまり全く怖くない。夏休みに子供が読むと冷んやりする程度なので、児童書レベルかな。 | ||||
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田舎の屋敷で遭遇した事件に思春期ちょっと前の子供達が謎解きに挑戦するというお話し。 登場人物が多いし敷地を含む屋敷も広く且つ事件も立て続けに起こるので頭の中で整理するのが大変だが、主人公の耕介が人物相関図や敷地見取り図、事件発生時の時系列表等を書いていて物語の進行と共にそれらを参照する事が出来るのでありがたい。 そしてやっぱり小野不由美さん。謎解きだけでは終わらずちゃんと怪異も有ります。どんな怪異かは読んでのお楽しみ。 事件も怪異も無かったですが、私が子供の頃正月に祖父母の家に行き大勢の従兄弟の子達と遊んだのを思い出しました。本書はそんな子供時代を懐かしく思い出させてくれる良書だと思います。 | ||||
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状態が『良い』を購入しましたが、予想以上に綺麗で大満足でした。 | ||||
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初めて読んだのに、懐かしかった。祖父母の家の本棚で、装丁のきれいな本を見つけて読んだ、という感じがした。 | ||||
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北村薫作・野球の国のアリスの裏に紹介されていて図書館で手に取りました。 一人多い子どもは定番の座敷童ネタですね。小野不由美さんの作品では祠破壊ネタも見ましたが、怪談ってヘタに奇抜な話考えるよりも定番路線で作った方が怖いのでは…なんて考えながら読みました。 座敷童も怖かったですが、地蔵も何もしないながら怖い感じでしたよ。地蔵って道祖神なんて言われているし、異界の境目のシンボルなんて言われているし…。 最後に、一番怖いのは座敷童がもたらした富を独占しようと犯罪に手を染める生身の人間なのかもしれない…。これまた定番のJホラー要素です。 | ||||
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昔の国語辞典のようにカバーが付いています。 すべての漢字にふりがなが振ってあります。 大人にとってはそれが多少読みづらい。 ミステリーの中にホラーがちりばめられているという感じでしょうか。 典型的な都市伝説から始まりますが、子供にとっては引き込まれるのでは無いかと思います。 ミステリーが続き、ふとこの存在は?! 最後までその存在がなんなのかは分からないままですが、綺麗に終わります。 私が子供の頃にこの本を手にしていたらきっと宝物になったと思います。 | ||||
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「くらのかみ」とは座敷童のことだそうです。 子供が1人増えるところから始まり、いかにも座敷童が出そうなシチュエーションで、 少年少女探偵団(?)が活躍します。 子供向けのミステリー小説としては面白いのでお勧めです。 | ||||
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いわくある旧家、ホラー(ファンタジー?)とミステリーの絡み合い、そして登場人物の多さとややこしさ(笑)…なんて小野不由美らしい作品。 私の場合、「座敷童子は誰か」という問題にはあまり重きを置かずに読んだので(事実それが誰であるかはさほど重要ではなかったし)ミステリー部分が大変面白く展開・解決しました(判明した後で読み直すと「そういえば○○的に考えて最初からこの子しかいないか」となりました)。 大人があてにできないから子供が集まって探偵するというのも、そこにファンタジー要素が絡むというのも、割とありそうな題材ではあるのですが、ファンタジーの存在自体がミステリーを深め、謎解きのカギになっているのはさすがの一言。他の作家ならミステリーが解決した後のエピローグ部分で「そういえばひとつ問題が残ってたよね、結局誰なの?」となりますよ。 ただ、子供向けということで図解がある分他の小野作品よりマシですが、とにかく噛み砕きながら読むのが大変。しっかり理解して何が謎なのかを整理しながら進まないと、せっかくの部分で「あっ、そういえばそうか!」と気持ちよく謎が解けません。初めて読む時の楽しみは1度しか味わえませんから、そこは存分に納得して頂きたいと思います。 相手が小野さんでは希望は薄いですが、これは実写映画化すると面白いんじゃないかと。小野作品の中では比較的配役や撮影が難しくないでしょうし、量も多くないので2時間くらいに収まると思うのです。むしろ顔とセットで「○○おばさん、○○おじさん」の方が覚えやすいし、「あの時誰はいなかった、誰は何をしていた」というのも回想シーンとして実写してくれると分かりやすい。 | ||||
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この本の主題は『座敷童子は誰か』であって、一家にまつわる惨劇やら周辺で起こり始める人が死にかねない奇妙な事件の謎解きではありません。だからこそ、そのあたりの語り口はさらりとしてるし、深追いしないし、主人公である子供たちの知らないところで始末されるし、顛末は概要が語られるだけで淡白に終わってしまいます。主題を見誤ると非常に物足りない読後感になるあたり『黒祠の島』を彷彿とさせます。 児童書なのに行者殺しネタを持ってくるあたりに驚きましたが、行者殺しを想起させようと色々見立てられて起こる事件は前述のとおりさらりと流されるだけ、事件を取り囲む大人たちの不気味とも思える無反応っぷりもさらりと流されて物足りませんが、パズルのような事件の枠組みだけでも充分レベルは高く、楽しめるとは思います。 主人公のトーンが低く、感情移入するに足るものがなかったのは残念です。主題の座敷童子は、初登場でこのこしか有り得ないと特定できてしまうこともあり、もう少し色々とかっちり要素が噛み合えば更に楽しめたのではないかと思ってしまうのは、贅沢な読者の戯言ですね。 行者殺し方向の民俗的なおどろおどろしいネタを堪能したい向きには悪霊シリーズをお勧めしたいです。 | ||||
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この本の主題は『座敷童子は誰か』であって、一家にまつわる惨劇やら周辺で起こり始める人が死にかねない奇妙な事件の謎解きではありません。だからこそ、そのあたりの語り口はさらりとしてるし、深追いしないし、主人公である子供たちの知らないところで始末されるし、顛末は概要が語られるだけで淡白に終わってしまいます。主題を見誤ると非常に物足りない読後感になるあたり『黒祠の島』を彷彿とさせます。 児童書なのに行者殺しネタを持ってくるあたりに驚きましたが、行者殺しを想起させようと色々見立てられて起こる事件は前述のとおりさらりと流されるだけ、事件を取り囲む大人たちの不気味とも思える無反応っぷりもさらりと流されて物足りませんが、パズルのような事件の枠組みだけでも充分レベルは高く、楽しめるとは思います。 主人公のトーンが低く、感情移入するに足るものがなかったのは残念です。主題の座敷童子は、初登場でこのこしか有り得ないと特定できてしまうこともあり、もう少し色々とかっちり要素が噛み合えば更に楽しめたのではないかと思ってしまうのは、贅沢な読者の戯言ですね。 行者殺し方向の民俗的なおどろおどろしいネタを堪能したい向きには悪霊シリーズをお勧めしたいです。 | ||||
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子どもが読むことを前提としている以上、仕方のないことだとは思うが、文章としては不満が残る。 ただ、この話の怖さは、座敷わらしにとって「家を守ること、家が続くこと」と「その家の人間が幸せかどうか」ということは関係ないのだ、別なのだということを、はっきり描いていることだ。私は妙に納得したが、子どもに読ませるにはどうだろう。気がつかなければそれでいいが、子どもを甘く見てはいけないので。 相変わらず、鋭い目で世の中を見ている人だ。内容よりも小野不由美さんそのものが、ちょっと怖い。 | ||||
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子どもが読むことを前提としている以上、仕方のないことだとは思うが、文章としては不満が残る。 ただ、この話の怖さは、座敷わらしにとって「家を守ること、家が続くこと」と「その家の人間が幸せかどうか」ということは関係ないのだ、別なのだということを、はっきり描いていることだ。私は妙に納得したが、子どもに読ませるにはどうだろう。気がつかなければそれでいいが、子どもを甘く見てはいけないので。 相変わらず、鋭い目で世の中を見ている人だ。内容よりも小野不由美さんそのものが、ちょっと怖い。 | ||||
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登場人物がいっぱい。謎も2つあって(座敷童は誰かということと毒をもったのは誰かということ)、ちょっと頭がこんがらがるけど、整理して読んでいけば十分読み応えのあるおもしろい作品です。 「十二国記」とはまた違うテイストですので、そっちの方を期待すると肩透かしになります。 座敷童といえば良い印象が強いけど、この話の中の座敷童は決して好意的ではありません。 かつて日本のどこにでもあった身近で不確かな存在。ホラーではなく、そんな不思議なものの雰囲気がよく出ている作品でした。 ただ、大人も読める子供向けの本ではありませんでした。 | ||||
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登場人物がいっぱい。謎も2つあって(座敷童は誰かということと毒をもったのは誰かということ)、ちょっと頭がこんがらがるけど、整理して読んでいけば十分読み応えのあるおもしろい作品です。 「十二国記」とはまた違うテイストですので、そっちの方を期待すると肩透かしになります。 座敷童といえば良い印象が強いけど、この話の中の座敷童は決して好意的ではありません。 かつて日本のどこにでもあった身近で不確かな存在。ホラーではなく、そんな不思議なものの雰囲気がよく出ている作品でした。 ただ、大人も読める子供向けの本ではありませんでした。 | ||||
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夏休みっぽい装丁が素敵な1冊。内容は子供向けに書かれた文章ですが、大人の方にも耐えうるかと。大人から子供へのプレゼントにピッタリの作品だと思います。あと、夏休みの読書感想文の宿題なんかにも。 夏の田舎の風景が、大きな古いお屋敷の暗い廊下の向うが、井戸の釣瓶の軋む音が、子供たちだけで計画事を進めるワクワクした感じが、大人がする子供への理不尽な対応が…心にありありと浮かんできました。実際に自分が子供の頃の夏休みに体験した事がないような出来事なのに、「懐かしい」と感じてしまうのはナゼなのでしょうかね? 小野不由美さんの作品は、十二国記シリーズよりもホラーものから入ったので、どちらかというとこういったテイストのものの方がしっくりきます。 | ||||
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親戚が集まる田舎の大きな家。座敷や屋根裏部屋。出入り禁止のお蔵。 座敷童子。怪談。ひとだま。井戸、池、お墓、田んぼ、あぜ道・・・。 こんな夏休み、何も起こらないわけがない。 遺産相続を巡って集められた、親戚一同。 大人たちの間には、欲望と期待が渦巻く。 食事に毒を混ぜたのは誰なのか。 四人で部屋の隅を回る「四人ゲーム」をしたら、ひとり増えてしまった子ども・・・。 誰が座敷童子なのか? 大人の問題も、子どもの問題も、座敷童子を含めた(!)子ども達で解決。 夏休み前の、わくわく感を高めてくれる1冊です。 装丁も、夏休みっぽい! ところで、この挿絵を見て、「佐藤さとるさんの本!」と思いませんでしたか? 村上勉さんといえば、佐藤さとるさんだと思いますよねー。(思い込み) | ||||
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小野不由美の《くらのかみ》を読んだ。《十二国記》シリーズ以外で彼女の本を読むのは初めて。やや分厚いハードカバーだったので、読書時間が長くなりそうだと思っていたのだけど、文字が大きいのでそれほどでもなかった。物語は最初確かに四人だった子供が五人に増えているというところから始まる。しかし、誰が増えたのかは分からない。増えたことは明確なのに、誰もが最初からいたとしか思えなかったからだ。その奇妙な出来事のきっかけは四人ゲーム。これは真っ暗な部屋の四隅にそれぞれ一人ずつ立ち、まず一人が壁伝いに移動し、そこにいる者の肩を叩く。叩かれたものは同じように移動し、次の者の肩を叩く。それを繰り返すゲームなのだが、考えるまでもなく、このゲームは繰り返せない。なぜなら四人目が移動した先の角には誰もいないはずだからだ。だが、いないはずの五人目の登場でゲームは成立してしまう。この怪談めいたゲームからすべては始まり、新たな謎とともに物語は進行していく…といった感じ。 | ||||
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