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恐怖の存在
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【この小説が収録されている参考書籍】
恐怖の存在の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 21~40 2/4ページ
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「社会統制のためにいちばん効果的なのは、恐怖を通じてコントロールすること。それに尽きる・・・東側の恐怖。核戦争の恐怖」 「環境危機が冷戦の代わりに持ち出された」のは、「恐怖の内容そのもの」ではなく「つねに恐怖する対象」をつくる必要からであり、 「ほぼ百年前には最先端科学として受け取られ全体主義政治に利用されながらも、のちに擬似科学であったことが判明した「優生学」の運命が・・・ 今日において・・・最新科学(地球温暖化の主原因=化石燃料消費によるCO2排出)にもあてはまるかもしれない(巻末の巽孝之・慶大教授の解説)」 「環境保護団体の活動がなければ・・・ずっとずっとひどいありさまになっていただろう」 「人々が善意から行動しているのはたしかだと思う」と評価しながらも、 「高邁に見える運動の陰」を注視するクライトン氏のメッセージ 「安全に対する現在のヒステリーに近いこだわりは、どんなに好意的に評価しても資源に対する浪費であり、 人間の精神を萎縮させるものであって、最悪の場合、全体主義にも通じかねない。 その点を啓蒙することは絶対に必要だ」に共感を覚えた。 「絶対確実を標榜する・・・人間の思いこみの歴史」には、私自身、反省することしきりだからである。 本書『恐怖の存在』より 「地球温暖化の理論によれば、閉じこめられた熱によって大気上層部の温度があがるはずなのよ。 温室効果ね。地表の温度があがるのはそのあとのこと。ところが、1979年以来、周回衛星を使って、 高度8キロの大気の温度が継続的に測定されてきているんだけど、その観測データによると、 大気上層部の温度上昇は、地表の温度上昇よりもずっと小さいのよ」 | ||||
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「マスコミによる地球温暖化報道を鵜呑みにしてはいけない」を提言しつつ、ストーリー展開自体は「インディジョーンズ」ばりのハラハラドキドキです。ダメダメ男とクールビューティのコンビもいかにも映画風。何度も窮地に陥りながら、必ず生還するのもお定まり。エンタテイメントが立ち過ぎて、ひょっとして科学的な下敷き(膨大な参考文献)は別に要らなかったんじゃない?とも思われました。「何かじっくりissueを考えたい」人向けではないというか。でも読みやすいし、素直に楽しめます。私は「考えたかった派」なので星4つです。 | ||||
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地球温暖化をネタにした非科学性とメディア批判。捕鯨問題その他にも置き換えられる。 メディアに煽あおられ、情報を鵜呑うのみにするのではなく、冷静に真実を見極める姿勢を持つことが重要だとの著者の訴えはもっともではある。だが、同様に、温暖化そのものを否定するような本書の記述をそのまま受け入れるのも危険だ。本書の科学的な正誤を評価することはできないが、読後は何とも後味が悪かった。 (日経エコロジー 2006/01/01 Copyright(C)2001 日経BP企画..All rights reserved.) ↑メディアに踊らされるな! | ||||
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マイケル・クライトンの作品は殆ど読んでいるが、本書は面白さではジュラシック・パークには劣るものの、本書が提起している問題には別な意味でそれ以上の衝撃を受けました。 本書のテーマは地球温暖化です。これについては、新聞・マスコミで既定事実として連日のように取り上げられているが、実は科学的裏づけは乏しくて、我々は科学者(大学)、マスコミ、政治によりそう思い込まされているだけのようです。 地球温暖化以外にも環境保護の名の下で膨大な資金を投じて行われた政策が、失敗に終わり、逆に発展途上国の健康状態を悪化させるケースや、環境保護を唱える人々の勉強不足や偽善振りがこれでもかと描かれており、環境保護運動に対する痛烈な批判書となっています。 小説でありこれをそのまま鵜呑みにするのは危険だとは思いますが、現代人はかってない豊かさと安全を手に入れているにも拘らず、マスコミや学者らにより「恐怖の状態」(State of fear)に陥らされているのかも知れません。そう思って新聞・テレビを見ると環境保護問題以外でも、今、マスコミでセンセーショナルに取り上げられている、子供に対する犯罪、住宅欠陥問題などに対しても我々はあまりこれに踊らされることなく、冷静に判断を下す必要があるのではないかと思います。 堅苦しいことばかり書いてしまいましたが、マイケル・クライトンの作品だけにスリル・サスペンス小説としても一級品でお勧めです。 An 極度なスリラー Tino Georgiou 著‾‾The Fates | ||||
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地球温暖化の本で題名が「恐怖の存在」であれば、地球が温暖化して大変なことになっちゃうのかと想像しながら読むと全く逆の展開でまず驚く。 そうこの本は“地球は温暖化などしていない”というのが主題であり、「観念というものは、それ自体、気まぐれな流行のようなもの」というのがこの本のイイタイコトである。 その観念の最たるものは「優生学」だったとあとがきで述べている。あらゆる有名な科学者、政治家、名士の支持を集め、何百万人もの人間を死に追いやった。が、この理論は今では公式的には消えてなくなっている。 小さいところでは電力線が癌を誘発すると言っていた人が十年経てば磁場は健康に良いと言っている。DDTが残留毒性を批判されて使用できなくなったが、安全性の面でも効き目の面でもこれ以上の殺虫剤はなかった。これによる無用の死者は五千万人を超えた。ベンゼン規制により毎年二百億ドルの無用のコストアップを招いた。これらは環境運動の結果であり、環境運動の旗を振る人(この本では政治・法曹・メディア複合体と呼んでいる)は絶えず新しい恐怖、新しい戦慄の対象を捜し求めていると。それがこの本のタイトルにつながっている訳ですが。 小説として読むとハラハラドキドキも少ないし、ストーリーもそれほど練られている訳でもありません。ですが物事の見方を気付かせてくれたという意味では大変参考になりました。いわゆる、コペルニクス的転回をしました。 最近、「911の嘘」というビデオをインターネットで見たのですが、何かそれと似たような感覚です。 やはり読書はしないと駄目だな、というのを感じさせてくれる本です。 | ||||
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この本、実に示唆的で、多面的な本だと言える。 「全ての人」に虚心に読んでもらって、意見を聞いてみたい。それが総合的な評価だ。 細かく言うと、まずは小説としての評価。 冒頭の入り方、伏線の張り方などちょっとごちゃごちゃして 必ずしも読みやすいとは言えないし、効果的ともあまり思えない。 物語を引っ張る登場人物も何者かわからず、入り込みづらくしている。 ちなみに本書の主人公はピーター・エヴァンズ弁護士(だと思う)であるけれど、 作中になかなか出てこない上あまり目立たないので、 ちょっと注意しておいた方が読みやすいかもしれない。 環境テロリストとの対決がストーリーの軸である本書、ハイテクを駆使したテロリストとの 攻防は手に汗握る。後半部に入ると息もつかせぬ展開。サスペンス×冒険小説として十分な出来だ。 本書におけるもう一つの大きなポイント、それは 「地球温暖化など存在しない」ということ。 少し誇張して書いたが、本作主人公達の属する陣営のそれが主張だからだ。 妄言ではない。クライトンはそれを裏付ける証拠を多数引用している。 時に物語の流れを阻害する程長く。 文庫本の巻末寄稿文で日本の大学教授は、クライトンが温暖化に対して態度保留している かのような書き方をしているが、それは少し違うと思う。 (さらに本書刊行後に起こったハリケーン災害一つをとって、さも「温暖化の証拠」であるように 書いているのはどういうわけだろう?もっと長期的な視点で、科学的に検証すべきとの 本書の主張と相容れないようにおもうが・・・) クライトンが、作品中、そして章ごとと巻末の長大な引用文献の掲載(文庫版では割愛)を通じて、 主張したかったのは、科学的に見て、人間の活動の結果としての地球温暖化は 存在しないか、現時点において観測出来ていないということ。 そして温室効果ガスへの対策などに莫大なコストを投じるのは現時点では時期尚早だということ。 「現時点」と書くと将来において確認されるだろうという印象があるかもしれないが、さにあらず、 現時点でそれは多様な可能性のほんの一つであるとの主張だ。 さらにクライトンはそこで足踏みをしているだけにとどまらない。 なぜ現実世界における我々が、頭っから「地球温暖化問題」を信じ込んでいるのか、 というところに話はすすむ。 それはテロリストや環境保護団体のせいなどではない(もちろん少しは関係あるが) それが本書のタイトル「恐怖の存在」なのだ。 さてこの現代サイエンス小説の巨匠は、啓蒙された(?)我々への行動の指針までも作中に忍ばせる。 そしてどんな新しい考えもかならず世界にそぐわなくなるのだということ、 その時はきっぱりとその考えを捨てる事をも要求する。 それはたったの20年だという。 書かれている事が本当か嘘か、本書を読んでみてもらいたい。 その内容をある程度は自宅のPCで確認する事もできる。 その上でどう思うかはその人次第だ。 | ||||
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書店で平置きしてあるのを見つけて迷わず購入しました。 2年前に話題になった時に読み損なっていた、クライトンの著作。 今読むと、尚の事“地球温暖化?”というテーマの着眼点は、見事だと思います。 少々強引なストーリー展開は、エンタテイメントとして軽く流しつつ、 “恐怖の存在”がどこにあるのかを、現実世界で考えてみるのが、 この著作の楽しみ方なのかもしれません。 下巻269ページまでたどり着くと、思わずぞっと・・・する方も多いのでは。 この時節柄、SFやミステリーファンならずともお勧めの作品です。 | ||||
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通り一遍のことは他の方のレビューをご参照下さい。自分の評価は★に反映されています。 環境系活動家でなくとも、非理系のNGO活動家がどれほど科学を身につけていないかは昔から良く知っている。たとえば彼らは「持続可能な社会を目指そう」と言うが、なぜ現在の環境危機下で文明が絶滅してしまわないのかについて答えられる人は誰もいなかった。「どんなに頑張っても文明が途絶してしまうかのような考え方は邪悪だ」と理由なく言うような人ばかりだった。「肯定しない」ことと「否定する」ことの間にどれほど大きな隔たりがあるか−−を知っているかどうかが、ひとつの判断基準であるようにも思う。 この本に出て来た原論文を読めなくても、この本のタイトルで検索すれば日本語で読める論文やサイトを集めてあるサイトがあります。同時に、英語原書が読めないことがこれからの数十年間の知的活動にとってどれほどマイナスであるかも思い知らされました。 もちろん科学の限界と能力を知ることもまた大切です。反論なしに環境問題の存在を信じることは少なくとも非科学的ですが、この本を鵜呑みにすることも同様に非科学的です。真の知性に近づくことはことほどかように困難を伴いますが、その営みには十分な意味があると思いました。 | ||||
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作者がこの作品を書くにあたって行った(であろう)リサーチ量には感服する。しかし、クライトンは第一に小説家であったはず。彼の作品に私が求めるのはなんといっても、「ジュラシックパーク」のようなスリルであり、テンポよく進んでいく話なのだ。それがこの作品には決定的に欠けている。設定が荒唐無稽すぎ。話の場所がばらばらで、一つ一つの話に奥行きがない。話の展開が飛躍しすぎ(突然出てきた人食い族はなんだったのか)で、読んでいて興ざめである。暇でなかったらおそらく通読はしなかっただろう(実際、氏の「タイムライン」は作品半ばで放り出した)。 また、この作品を読んで「地球温暖化は起こっていない」などと言い出す輩に何度か会ったことがあるが、「起こっている」にせよ、「起こっていない」にせよ、地球温暖化の現状をそう簡単に断言できる、と言う感想をこの本を読んで得たならば、笑止千万といったところだ。作者もいい迷惑だろう。 | ||||
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まるで冒険映画を見るようなスリリングな展開の中に地球温暖化論の問題点を正確に織り込んでいます。難しい問題をこのようにエンターテインメントとして読ませるクライトンの才能に脱帽です。 温暖化に遅れてCO2の上昇が起こっていること、衛星からの観測では温度上昇が見られないこと、IPCCの事務局が研究者たちの結論を歪曲している事実、メディアキャンペーンの実態、地球はこれまでも大きな気候変動を繰り返してきており、現在もその変動の途上にあること等がきちんと述べられています。 複雑化する現代の世の中で、きちんと生のデータを自分で見る習慣をつけることが必要なことをさりげなく教えてくれます。 映画をみるように面白いので、一気に読んでしまいました。 | ||||
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地球温暖化を題材にした本書のテーマは、「情報のとらえ方」と「情報を自ら判断する重要性」に尽きます。 作中で紹介される実際のデータは、私にとって非常に衝撃的でした。数値やグラフや表は、最も客観的に物事を表すように思いがちですが、実は、数値や表の作り手の意図が故意に、あるいは無意識のうちに反映されてしまい、その主観や主張に沿う形で作られてしまうことがよくわかり、ある意味で恐ろしくなりました。 地球温暖化について、連日テレビでは様々な表や写真が、「温暖化の物証」として挙げられていますが、本書を読んでから、それらは「物証と言えるような材料を集めただけで、物証とならないような材料は省かれた、一方通行の情報」であることがよくわかり、同時にそういう情報のみが依然として流され続ける現状に、恐怖を感じます。 この「恐怖」こそが題名に言う「恐怖の存在」なのでしょうね。その妙に脱帽です。 「恐怖」自体は読後にぜひご自分の感覚で感じていただくとして、とにかく本書は、情報を多面的に見て、本質を見極める努力をすること、そしてその為の情報発信がいかに重要かを教えてくれます。 ストーリーが若干ハリウッド的で大味なのを差し引いても、こういう視点を提起できる作者はやはり只者ではないと、クライトンに対する私の軽薄なイメージを一変させる作品でした。 中古ではなく、蔵書の一つとして新品購入をおすすめしたい良書と思います。 | ||||
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Jurassic Park, Congo等の映像で有名なマイケル・クライトンの小説を初めて読みました。さすがに、スケールの大きなストーリーで、世界規模の環境問題に関する陰謀とそれを阻止しようとする物語が展開されます。地球の異常気象が続いている事を示すために、太平洋の近くプレーを爆発して津波を起こし、アメリカの西海岸を津波で覆うというのですから。また、それを防ごうとする本小説の主人公たちの活躍は、目覚しいです。 地球温暖化へのアンチ・テーゼがテーマで、大企業、政府、環境保護団体は、夫々自分たちの保身、利益だけのために、地球温暖化、異常気象を声高に主張している。京都での合意は不条理であるとしている。 去年から今年にかけて、ヨーロッパ、アメリカ、中国、日本での異常気象、地球温暖化が進んでいるのを目の当たりにすると、なんだかなーという気はしますが。 でも、小説としては、視覚に訴える、スケールの大きい、ストーリー性に富む小説です。ただ、慈善家のGeorge Mortonが、環境保護団体の欺瞞に気づき、消えてしまったのですが(じとうしゃ事故で死んでしまった)、最後に南洋に島に現れて、皆を助けるのは、飛躍しすぎのような気もしますが。。。 | ||||
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最近話題になっている地球温暖化を話題にしたサスペンス小説です。 通説として言われている地球温暖化とそれに伴う海水面の上昇が、地球の気象変動の大きな動きのなかのちょっとしたブレにすぎなかったとしたら。その通説を支持して来た組織にとってはその存在意義さえも問われてしまう「事実」=「秘密」であろう。 その「秘密」を掴んだ主人公と組織との戦いであるが、その内容は「宇宙戦艦ヤマト」や「ウルトラマン」を見ているかのような突飛な手法が次々と現れてくる。漫画チックではあるがスピード感があって中々楽しめる。 ただ現在読んでいる”An Inconvenient Truth"の著者 Al Gore(クリントン政権の副大統領)は、どのような感想を抱くのであろうかとの思いが残った。 | ||||
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初めて作者の作品を読みましたが、とっても頭がいい人なんだろうなぁ〜ハーバード大卒だし、医学博士だし、勿論いいのですが〜と感じました。 刑事物、SF物、法廷物、業界物、ノンフィクション等で活躍する数多くの有名作家のいいトコ取りとでも言いましょうか、全ての要素を上手く取り入れた上、全体として抑制も効いており過剰感がないのが上品、クール、スタイリッシュです。 頭の良すぎるところが、却って商売上手でハナにつくという指摘もあるでしょうが、私はこれもありだと思います。ファンになりました。 文章も簡潔で読み易く、誰でも楽しめるように〜間違いなく意図的に〜書かれています。至れり尽くせり(?)ですね。 | ||||
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最初はただアメリカで売れたから、という理由で読み始めたのだが、読んでみるとおもしろい! 今までに自分の中で地球温暖化についての情報に疑問を抱くなんてことはなかったので、新しい考え方(地球温暖化は実際には起きていないということ)を描くこの本に興味をもった。この本に載っているデータをすべて信じるのではなく、環境学者が私たちに与える情報を全て鵜呑みにするべきではない、という部分で共感ができた。 データの部分と並行して描かれているストーリーはフィクションの色がすごく濃いので、冒険好きな人にはオススメかな。展開が速いし、スピード感があるので、一旦この本に入りこむと、数日で読み上げてしまうと思います♪ | ||||
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すごい可愛いです。よくできてるし、どこから見てもおもしろい。これは本の域を越えています!!大切にします☆あたしもこんな素晴らしいものが作れるようになりたいです | ||||
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古くはアンドロメダ病原体、少し前ではジュラシックパーク、最近では ER 緊急救命室、タイムラインなどで有名な、マイケルクライトンの作品です。この物語を読み進んで行くには忍耐が必要です。なぜなら、多数のシーンが順に登場し、多数の登場人物が現れ、お互いに脈絡がはっきりしないため、State of Fear を感じる前に、State of Confusion となるからです。しかし、これを乗り越えれば、話は見えてきます。global warming に関連する話のようです。京都議定書も引き合いに出されてきますから。でもノンフィクションではなく、a novel です。地球温暖化が叫ばれていますが、実は地球は温暖化傾向にはない、というデータや資料が、この本では山のように参照されています。また、リアルなデータを元にした折れ線グラフが多数掲載されているのです。実際の温度変化データを調べると、この70年間の間で温度が増加傾向にあるのはアメリカの場合にはニューヨークのど真ん中だけで、その他は逆に気温が減少傾向にあるというグラフが多数掲載されています。この辺りはかなり説得力があります。 | ||||
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今までの彼の作品の中ではもしかしたら一番の傑作かもしれない。(いや彼の場合出た本を読む度にそう思ってきたので、多分彼の次の作品こそが僕にとっての一番の傑作になるでしょうけど。。)終わりに今回の本を書くにあたってマイケルが読んだと言っている参考文献のリストが分厚く、しかもほとんどの参考図書に彼の丁寧なガイドがついていてそれだけでも感動します。例えば、ジュラッシックパーク一つをとってもそうなのですが、彼の奇抜なアイディアって、これら膨大な参考図書を徹底リサーチすることによってクリエイトしているんだなという事が分り感銘を受ける。今回の作品も徹底的にエンターテイメントしているが、そこで終わらず彼自身の環境問題に対するスタンスが明確に出ているところが素晴らしい。共鳴しましたよ。人によって受け取るイメージが違うだろうし、物議を醸し出す内容になっていますが、それこそがマイケルクライトンの真骨頂だし、センセーショナルでなければ彼の本には成り得ないですからね! ただ間違いなく言えるのはマイケルは環境保護の運動そのものに反対している訳ではなく、メディアその他の情報源に踊らされる事なく、正しいデータを正しくとって正しく状況分析することが大切だと言っている。そこがポイントだと思います。 An 極度なスリラー Giorgio Kostantinos 著Quest | ||||
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AirframeやPreyにちょっと物足りなさを感じていた方には帰ってきたクライトン感と共に一気に読めると思います。勿論、舞台が世界各地に飛び命の危険を切り抜ける主人公一行、かなり無理はありますがここは彼らしいエンターテインメント!に徹しています。 しかし大切な事は表題のState of Fear。刷り込まれた情報に翻弄される主人公は実は私達。実際にTVでは地球温暖化に伴う海水の上昇だ異常気象だと人類が滅亡する様な特集が組まれ、バイ菌やダニだと脅され煽られ商品を買わされる。何十年何百年も前から使われている手法でしょうが、今、操作されていない正しい情報を自分は把握していると言い切れる人はいるのでしょうか。 事件の元凶である環境保護団体やその活動、データの解釈に対する彼の表現に賛否両論はあるでしょうが、クライトン自身が伝えたいものには一理あると思います。Read it and tell us what you've felt! | ||||
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ずーっと以前に読んだジュラシックパーク以来の、Michael Crichton でしたが、ストーリー展開が安易で、「環境テロ」素材を殺していました。特に最後の方。本筋とは関係ない、人肉を食す部族が出てきたり、わけわかりません。情報操作の恐ろしさをテーマにするなら、それをじっくり料理してほしかった。主人公が世界中を駆け巡り、ジェームズボンドばりの活躍(?)に、白けるばかりです。Airframe の方が、ずっと面白かった(これにしても、主人公が意味不明に追われたりしますが・・・)。英語は平易で読みやすく、通勤の共にはぴったりです。 | ||||
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