ディスクロージャー
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窮地に立たされたサンダースの明日は? サンダースを助けてくれたのはマレーシア工場の現地従業員の一人からの留守電だった。 が、不思議な友からのアドバイスメールがヒントになりサンダースの目から鱗が落ちた。 表立って怪物女に敵対はしないが、「女の敵は女」という結末は、クラントンの隠し味が効いている。 ただし、この女性は、怪物女のような腹黒さはないが、虎視眈々と機会を伺っていたのです。 まあ、水面下で画策するようなことが「腹黒い」と言えば言えないこともないように思えるが・・・。 少しネタバレになるようなレビューを書いてしまったが、他のクラントンらしくない作品も探して読んでみようと思いながら『ディスクロージャー』下巻を夜更かしして読み終えました。 <追記> マイケル・ダグラスがサンダースを演じた映画も思いだしながら読み進んだが、ディテールなどでやっぱり小説の方が面白かった。 | ||||
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評者がマイクル・クラントンの本を初めて読んだ『アンドロメダ病原体』は、もう半世紀近く昔にスキーへ行く夜行のバスの中であった。 あまりにも面白いのでスキーバスが志賀高原に到着して宿に入り、みながスキーへ出かけるのを横目に見ながら本を読み続け、読み終えてからスキーへ出かけたのです。 『ジュラシック・パーク』も30年ほど前にヨーロッパから帰る飛行機の中で読み、あまりにも面白いので眠るのも忘れて読んだ記憶である。 他の作品も何冊か読んだ記憶であるが、本作『デスクロジャー』は読んだ記憶がないので読むことにした。 ハイテク企業の中間管理職トム・サンダ―スは、突然思いもよらぬ窮地に立たされてしまった。 十年ほど前に同棲していたメレディス・ジョンソンという女性が上司になったその日の夕方に、ジョンソンの罠に嵌ってセクハラを受けたことが発端となりサンダースの名誉も地位も危うくなっていくのです。 サンダースに感情移入する多くの読者は、事の成り行きがどのように展開するのか興味津々でページを繰ることになってしまうだろう。 恐竜も病原体も恐ろしげなものは一切この物語には登場しないが、この物語にはメレディス・ジョンソンという怪物が登場するのです。 クラントンとしては異色の作品であるリーガルサスペンス風の『ディスクロージャー(情報公開)』の上巻を夜更かししながら読み終えました。 | ||||
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クライトンの作品の中では、普通小説に一番近いのではないでしょうか。 ストーリー自体は、弁護士ものの小説になってもおかしくないと思いますが、そこはクライトンなのでハイテク企業を舞台に、工場の品質管理や、企業合併などを核に据えて、テクノロジー関連の薀蓄を盛り込んだ話にしています。 残念ながら、他の作品と比べると扱われるテクノロジーが、今は廃れつつあるCD-ROMドライブに関するものが中心なので、古びた感があるのが残念です。一応、攻殻機動隊やマトリックスであつかわれるようなバーチャルリアリティが出てきますが、とってつけたような扱いです。(ちなみにニューロマンサーは1984年刊行、本書は1993年刊行。) 小説としては、クライトンの他作品に比べて良くできていると思いますが、残念ながら陳腐化するのも他より早い作品になってしまっています。 | ||||
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日本企業のアメリカへの進出による、様々な問題。 遺伝子組み替え技術による、「恐竜の再生」という問題。 時代の風を読みながら、主張していく。いくつかの多重格的な人間の登場。 今回のテーマは、「セクシャルハラスメント」; それも、男が女にレイプされるという事件である。 ここに登場する、メディレス・ジョンソンは、実に鮮やかに描かれている。 優秀な才能、柔軟な対応、相手が何を望んでいるか、を読みとる力を持っている。 女性だからこそ成し遂げる事ができる。いろいろな場面をくぐり抜けてきた。 1964年公民権法第7篇、職場における性差別を違法としている。 平等雇用機会委員会(EEOC)が、 セクシャルハラスメントの定義するガイドラインを出した。 (1)セクシャルである。 (2)自発的行為と歓迎されざる行為・・強要されるということ (3)性別にもとずく差別・・見返りを求めること 1)しかし、セクシャルハラスメントは、実証する事は困難である。 ハラスメントとは、部下に対する上司の不当な権力行使である。 2)訴訟を起こせばクビになる。 3)裁判になれば、すべて明るみになる。 4)「控訴」による延期 5)その業界で、職につくのが難しい。 「法は、正義と何の関係もありません。法とは、解決策を議論するための手段にすぎない。」 今でこそ、セクハラ、パワハラは 企業でも問題になる。 それが、兆しの時に 物語にしてしまうパワーは、スゴイというしかない。 | ||||
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映画化もされたマイケル・クライトンの代表作の一つ。ハイテク企業の重役サンダースは、大事な会議を控えた朝、子供たちの面倒を見るはめになり、出社が遅れてしまう。その日の朝、大手出版・教育会社による買収が本決まりになり、新しい経営陣が発表されるのである。その後のサンダースの暗い運命を暗示する冒頭からこの物語はスタートする。 自他ともに認める次期副社長候補のサンダースは、自分が昇格することを疑わないが、結果は意外なことに、自分がかつて付き合っていた女、メレディスが自分の上司の副社長に就任することになり、その瞬間から、サンダースの悪夢が始まることになる。 その日の夕方、打ち合わせに呼ばれたサンダースは、メレディスから露骨な誘惑を受けるが、それをはねつける。翌日メレディスからセクハラの告発を受け、左遷の打診を受けたサンダースは、労働専門弁護士のルイーズ・フェルナンデスの助けを受け、企業側に敢然と立ち向かう。 密室ゆえに立証が難しいセクハラ事案の現状、男性よりも女性上司のほうが支配力を誇示する傾向が強く、セクハラ事案も多いことなど、当時、社会問題化し始めたセクハラを題材としてとらえ、逆セクハラという形での新味も出しながら、この問題の深層を描いている点には、クライトンの先見の明を感じる。 物語はセクハラ裁判にとどまらず、サンダースを陥れようという社内の陰謀、買収をめぐる思惑・社内政治が複雑に絡み合い、最後まで予断を許さない。無駄のない構成で、緊張感を最後まで持続し、一気に読ませる。 題材といい、構成といい、人物の造形といい、最後まで飽きさせないストーリー・テリングと娯楽性といい、ミステリーのお手本ともいえる傑作。間違いなくクライトンのベストといえるのではないか。英語はシェルダン、フォレット並みの読みやすさ。原書で読むのにおすすめです。 | ||||
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