■スポンサードリンク
ディスクロージャー
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ディスクロージャーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
窮地に立たされたサンダースの明日は? サンダースを助けてくれたのはマレーシア工場の現地従業員の一人からの留守電だった。 が、不思議な友からのアドバイスメールがヒントになりサンダースの目から鱗が落ちた。 表立って怪物女に敵対はしないが、「女の敵は女」という結末は、クラントンの隠し味が効いている。 ただし、この女性は、怪物女のような腹黒さはないが、虎視眈々と機会を伺っていたのです。 まあ、水面下で画策するようなことが「腹黒い」と言えば言えないこともないように思えるが・・・。 少しネタバレになるようなレビューを書いてしまったが、他のクラントンらしくない作品も探して読んでみようと思いながら『ディスクロージャー』下巻を夜更かしして読み終えました。 <追記> マイケル・ダグラスがサンダースを演じた映画も思いだしながら読み進んだが、ディテールなどでやっぱり小説の方が面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
評者がマイクル・クラントンの本を初めて読んだ『アンドロメダ病原体』は、もう半世紀近く昔にスキーへ行く夜行のバスの中であった。 あまりにも面白いのでスキーバスが志賀高原に到着して宿に入り、みながスキーへ出かけるのを横目に見ながら本を読み続け、読み終えてからスキーへ出かけたのです。 『ジュラシック・パーク』も30年ほど前にヨーロッパから帰る飛行機の中で読み、あまりにも面白いので眠るのも忘れて読んだ記憶である。 他の作品も何冊か読んだ記憶であるが、本作『デスクロジャー』は読んだ記憶がないので読むことにした。 ハイテク企業の中間管理職トム・サンダ―スは、突然思いもよらぬ窮地に立たされてしまった。 十年ほど前に同棲していたメレディス・ジョンソンという女性が上司になったその日の夕方に、ジョンソンの罠に嵌ってセクハラを受けたことが発端となりサンダースの名誉も地位も危うくなっていくのです。 サンダースに感情移入する多くの読者は、事の成り行きがどのように展開するのか興味津々でページを繰ることになってしまうだろう。 恐竜も病原体も恐ろしげなものは一切この物語には登場しないが、この物語にはメレディス・ジョンソンという怪物が登場するのです。 クラントンとしては異色の作品であるリーガルサスペンス風の『ディスクロージャー(情報公開)』の上巻を夜更かししながら読み終えました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クライトンの作品の中では、普通小説に一番近いのではないでしょうか。 ストーリー自体は、弁護士ものの小説になってもおかしくないと思いますが、そこはクライトンなのでハイテク企業を舞台に、工場の品質管理や、企業合併などを核に据えて、テクノロジー関連の薀蓄を盛り込んだ話にしています。 残念ながら、他の作品と比べると扱われるテクノロジーが、今は廃れつつあるCD-ROMドライブに関するものが中心なので、古びた感があるのが残念です。一応、攻殻機動隊やマトリックスであつかわれるようなバーチャルリアリティが出てきますが、とってつけたような扱いです。(ちなみにニューロマンサーは1984年刊行、本書は1993年刊行。) 小説としては、クライトンの他作品に比べて良くできていると思いますが、残念ながら陳腐化するのも他より早い作品になってしまっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本企業のアメリカへの進出による、様々な問題。 遺伝子組み替え技術による、「恐竜の再生」という問題。 時代の風を読みながら、主張していく。いくつかの多重格的な人間の登場。 今回のテーマは、「セクシャルハラスメント」; それも、男が女にレイプされるという事件である。 ここに登場する、メディレス・ジョンソンは、実に鮮やかに描かれている。 優秀な才能、柔軟な対応、相手が何を望んでいるか、を読みとる力を持っている。 女性だからこそ成し遂げる事ができる。いろいろな場面をくぐり抜けてきた。 1964年公民権法第7篇、職場における性差別を違法としている。 平等雇用機会委員会(EEOC)が、 セクシャルハラスメントの定義するガイドラインを出した。 (1)セクシャルである。 (2)自発的行為と歓迎されざる行為・・強要されるということ (3)性別にもとずく差別・・見返りを求めること 1)しかし、セクシャルハラスメントは、実証する事は困難である。 ハラスメントとは、部下に対する上司の不当な権力行使である。 2)訴訟を起こせばクビになる。 3)裁判になれば、すべて明るみになる。 4)「控訴」による延期 5)その業界で、職につくのが難しい。 「法は、正義と何の関係もありません。法とは、解決策を議論するための手段にすぎない。」 今でこそ、セクハラ、パワハラは 企業でも問題になる。 それが、兆しの時に 物語にしてしまうパワーは、スゴイというしかない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画化もされたマイケル・クライトンの代表作の一つ。ハイテク企業の重役サンダースは、大事な会議を控えた朝、子供たちの面倒を見るはめになり、出社が遅れてしまう。その日の朝、大手出版・教育会社による買収が本決まりになり、新しい経営陣が発表されるのである。その後のサンダースの暗い運命を暗示する冒頭からこの物語はスタートする。 自他ともに認める次期副社長候補のサンダースは、自分が昇格することを疑わないが、結果は意外なことに、自分がかつて付き合っていた女、メレディスが自分の上司の副社長に就任することになり、その瞬間から、サンダースの悪夢が始まることになる。 その日の夕方、打ち合わせに呼ばれたサンダースは、メレディスから露骨な誘惑を受けるが、それをはねつける。翌日メレディスからセクハラの告発を受け、左遷の打診を受けたサンダースは、労働専門弁護士のルイーズ・フェルナンデスの助けを受け、企業側に敢然と立ち向かう。 密室ゆえに立証が難しいセクハラ事案の現状、男性よりも女性上司のほうが支配力を誇示する傾向が強く、セクハラ事案も多いことなど、当時、社会問題化し始めたセクハラを題材としてとらえ、逆セクハラという形での新味も出しながら、この問題の深層を描いている点には、クライトンの先見の明を感じる。 物語はセクハラ裁判にとどまらず、サンダースを陥れようという社内の陰謀、買収をめぐる思惑・社内政治が複雑に絡み合い、最後まで予断を許さない。無駄のない構成で、緊張感を最後まで持続し、一気に読ませる。 題材といい、構成といい、人物の造形といい、最後まで飽きさせないストーリー・テリングと娯楽性といい、ミステリーのお手本ともいえる傑作。間違いなくクライトンのベストといえるのではないか。英語はシェルダン、フォレット並みの読みやすさ。原書で読むのにおすすめです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初は、映画で見ました。 それから原書を読みましたが、とても読みやすい。 会話が多く、地の分も平易英語で書かれており、英語勉強にはうってつけでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
SFを得意とするクライトンですが、本作はITメーカーを舞台にはしているものの、珍しく人間が主役、テーマはセクハラです。内容も珍しくドロドロしており、欲が強く保身にも抜かりない会社人間の有様を中心に、呆れるばかりに厚顔無恥で手段を選ばぬ弁護士や独善的なメディアも絡んできます。 肝心のセクハラについても、男性は加害者で悪い/女性は被害者で可哀想という単純な図式ではなく、時としてセクハラ訴訟は女性にとって恐ろしくも強力な武器になり得、訴訟の乱用・悪用は「女性の社会進出の度合いが男性とイーブンになるまで続く」というところが新鮮であり、コワイです。 我々が信じて疑わない世間の常識に全く違った角度から一石を投じており、「社会的な正義」に異を唱えるのは本作が初めてなのではないでしょうか(全作品を読んでいないので、多分)。絶大な権力を握っている政治家、弁護士、メディア(P.L.M.)への対決姿勢も含めてこうしたタブーへの挑戦は次々回作“Airframe”、そして“State of Fear”に引き継がれることとなります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ぐいぐい押しまくる筆者の筆力もさることながら、弁護士を妻に持つ管理職やら、怪しげなIT関係者が目白押し、現在の花形産業が非常に脆弱な基盤の上に成り立つのを暗示しているかのような、背景設定です。殺人とかドンパチとか派手なアクションがあるわけでないのですが、はらはらどきどきの連続なのは、何よりのサスペンスが、人間関係だからでしょう。しかし、伏線が滅多にありえない携帯電話の電源消し忘れとか、空想世界に入るマトリクスのような設定とか、どこかちぐはぐするところも見え隠れします。実話に基ずくそうですが、SONYやらIBMやらマイクロソフト、日立と実名が続き、大丈夫かな、と言う感じ。そんな中、四面楚歌の男にとって家庭不和はより問題を大きくすると言う、戒めもあって、なかなか興味深く読みました。英語は平易。読みやすいのは、下ネタがさりげなく散りばめられているから、かな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本はコンピューター業界で女性の上司が男性部下に肉体関係を求めて、それを男性部下が拒絶したことから展開される小説です。このことにより、男性の企業における立場が非常に危うくなってきます。それに必死で立ち向かう男性写真の姿は非常に感動的です。企業の中のドロドロとした部分も描かれていて、会社員にとっては非常に興味深い小説でしょう。お勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
遠い昔にハードカバーを古本屋で買い、bedtime readingと洒落こんだんですが・・・。次の日も早いというのに、カッパえびせん状態に。かつてここまで止められない本があっただろうか?いやない、と自分で突っ込みながら(しかも反語)パタンと本を閉じれば、もう4時でした。それだけじゃありません。数ヶ月後、ふとまた手に取って見た時も、それは平日の夜11時過ぎ。まさか2回目なのに、またも止められなーい!なんてことが有得る?しくしく。誰か止めて・・・。読む時は、必ず、明日の予定を確かめて、5、6時間連続で時間が取れる時にしましょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み始めたらやめられない面白さがありました。これを読みたいがために早めに仕事を切り上げて家に飛んで帰ったほどです。400ページ近くあるペーパーバックですが4日で読み終えました。それほどの面白さがあると理解していただければと思います。 理屈ではなく、二転三転するストーリーに次はどうなるのだろうというワクワク感をずっと持続させてくれる、ミステリーの基本中の基本を守った作品だといえます。 Michael Crichtonの英語の難易度はペーパーバック中級者向けといったレベルかと思います。でも物語の面白さが、英語の難しさもなんのそのという気にさせてくれます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作に限らずCrichton作品のテーマは、専門家からは「古い」と言われてるのに世間的には「新しい」と言われます。男性部下が女性上司からセクハラを受けるという本作の内容もオリジナル発売時(1993年)にアメリカ法曹界では「古い」と言われながらも世間では「新しい」と言われました。内容的に言うと英語圏で「インダストリアル・スリラー」と呼ばれるジャンルに属する本作はCrichton作品の中では明らかに<冗漫>という分類に含まれる上に、本作で描かれる技術的側面は今日の水準から見ると古さ(これは本当の「古さ」です)を隠し切れませんが、ハイテク企業システムの中で女性にハメられた男性が己の無罪を晴らすまでを描いたストーリーが背伸びすることなく「月曜日」に始まり「木曜日」に終わるという構成に収まっているので、<曜日形式>小説のファンには今日でも十二分に楽しめる作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どんどん深みにはまって行く主人公。どんどん分ってくる真実にハラハラさせられながら読み進んで行く。しがらみ・ねたみ・裏切り...。読者である自分でさえが、この主人公の言っている事が違うのではないかと疑いを持ってしまうような、この問題の難しさを認識せざるを得ない一冊。正しい事をするのには勇気が必要だと言う事を明確にメッセージとして描かれていた。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!