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神の棘
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神の棘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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こんなに重く濃い作品を読んだのは久しぶりです。 須賀しのぶブランドで、軽い気持ちで読まないほうがいいと思います。 それぐらい重いテーマです。 今までコバルトでは扱い切れなかった戦争、宗教、愛の集大成となっています。 すべて読み終わって、もう一度読み返すことでまた深く味わえます。 人は生活の中で宗教と切っても切り離せません。 信仰していなくても、習慣として根付いています。 神を信じるとはなんなのか、戦争が何をもたらすのか、作者の深い哲学を感じました。 愛によってもたらされる結末を、最後まで読んでようやく知ることができます。 手元にすがるものが何もなくなった時、最後に信じられるのは愛、もしくは神なのかもしれない、と思いました。 | ||||
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面白くて一気に読みました。 この本を読んでいて、皆川博子さんの『総統の子ら』を思い出しました。 この本はナチとカトリックの対立と攻防の様子が興味深く描かれています。 神を代表するマティアスと悪を代表するアルベルトの対立と宿命的な繋がり。 しかし結局はどちらも神の代表にも悪の代表にもなれないのだと思いました。 アルベルトは冷静な自己判断をする人間として描かれていますが、これは行きすぎると 傲慢さと紙一重と言えます。 なぜなら自己判断とは最終的には主観が基準となります。 しかしイルゼの秘密を最後に持ってきた話の流れは上手いと感じました。 久しぶりに面白い本に巡り合いました。 | ||||
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前篇、後篇にわたり内容が練られており、とても深みのある物語だと感じました。かといって取り立てて読みづらくもなくあっという間に読めてしましました。 マティアスとアルベルトそれぞれ、違う立場であるが、一心に生きる情熱と姿勢が伝わってきて、充実感を感じました。 | ||||
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1を読んで、この後全てが覆るような展開になるのか、しかし歴史を知ってる以上アルベルトの進む先に明るい未来が来ないことを分かっているのでやきもきしながら中盤まで読み進み、、、中盤の、終章に向かう前の畳み掛けるような展開は他作品にも通じるところがあるので、作者の癖なのかな?と感じますが、終章との緩急の激しさについ徹夜で読みきってしまいました。そして大泣きです。終章で明らかになる、神の棘というタイトルの意味。これだ、という言葉はありません。それぞれの登場人物の立場から、それは違ったかたちに映るのだと思います。史実にフィクションが混在しているので多少都合よすぎな展開もありますが、そんなことは気にならなくなるくらいの見事なラストです!(個人的には、キル・ゾーンの、ユージィンとヴィクトールの最後の対決を凌駕しました)惜しむらくは装丁と誤植の多さ。。。もっと沢山の方に読んでいただきたいので、文庫本で1冊にまとめてほしいです、ハヤカワさん! | ||||
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じつは上巻と下巻の間に二か月ほど間が空きました。(買ってあったのに!)上下間を通しての話ですが、中盤、ちょっと史実の分量が多すぎて、物語としての飛躍が乏しいです。もう少し自分のものにして、読者をおもしろがらせてほしいなあ。でも我慢して(?)読み進めば、「おお!」という、心地よい「裏切られた感」が確実に味わえます。(例えとしては、「ブラック・ベルベット」シリーズの1巻?)そっか、あの人はこんな状況で、こう思ったから、こうしたのね……。読み終わったあと、確認のためにもう一度読み直したくなりました!正直、そんなに期待はしていませんでしたが、予想外に面白かったです。同分野での皆川博子大先生の意地悪さには負けますが、いい線いってます。ま、表紙は替えた方が売れるでしょうね。(余計なお世話。笑) | ||||
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須賀さんの本は、戦争も含めた歴史の大きな流れの中に、 翻弄されながらも、強く生きぬいていく人々の話が多いと思うのだけれど、 本作は、その集大成的なものではないだろうか。 これまで以上の、鋭く、深く、大胆に物語が進行している気がする。 ナチスについて、教科書の通り一遍の知識しかなかったのだが、 SSのなかにも情報部のSDというのがあって、 それがユダヤ人の排除だけではなくて、共産主義者とか、 なによりキリスト教とも対立していたなんて初めて知った。 主人公のエリート将校アルベルトには、ナチスというだけで忌避できない 不思議な悪の魅力がある。組織の中で、冷酷に、家族や友人を切り捨てて 昇り詰めていくさまに、おもわずシビれてしまう。 対する、もう一人の主人公、アルベルトの幼馴染の修道士マティアスは、 教会の中のはみ出し者なのに、その熱さや正義心が周りの人物や読者に伝染する、 物語全体の良心ともいうべき存在で、思わず応援してしまう。 がんばれマティアス、アルベルトに負けるな。 でもアルベルトかっこいい…みたな。 アルベルトが情報部で、マティアスもナチス抵抗組織の連絡員になるので、 スパイ小説のような味わいがある。 とくに冒頭のエピソードや列車脱出、拷問シーンなど秀逸で、 舞台設定もあって海外のスパイものを読んでいるような気さえした。 それにしても、ここで終わるのか…という極道な場面で2巻に続いている。 あんなところで終わってしまって、アルベルトとマティアスの対決はどうなるんだ。 どうなるんだったらー! | ||||
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