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人間の証明
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人間の証明の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 61~80 4/5ページ
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私が子供の頃に、映画が上映されていますが、残念ながら映画は見ていません。 映画になったことや、森村誠一があまりにも有名であることなどから、逆に私自身がこの小説を避けていた嫌いがあります。 今回たまたま本屋で手にとって読んでみたのですが、「意外に良かった」というのが率直なところです。 理由は2点。 ・登場人物同士が絡み合う背景(若干、「無理やりじゃないか」と感じる部分もありましたが) ・タイトルの「人間の証明」が、一人ではなく色々な人物に関わってくること この小説が書かれてから相当な年月が経っていますので、現代のミステリーに慣れた人には「物足りない」と感じられるかもしれません。 私も多少の物足りなさを感じました。 しかし、その物足りなさ以上の読後感を抱かせる作品だと思います。 悪魔の飽食 新版―日本細菌戦部隊の恐怖の実像! (角川文庫 も 3-11) こちらもオススメ | ||||
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非常にネームバリューの高い本作品。何度も映像化されているとの事も有り、手に取った。 作品としては非常に秀逸だと思いました。 ハーフの黒人青年、世間に怨みを抱く刑事、ボンボンの青年とその彼女、 高名な評論家である女性、NY市警の刑事、スラム街の老人、美しく妖艶な人妻、 その妻の浮気を疑う旦那、浮気相手である大企業のエリート重役、 山里にて静かに暮らす老婆 と、主要人物だけを挙げても一癖も二癖もありそうなバックグラウンドを持つ 彼らが織りなす複雑な人間関係、犯罪、策略、そこに生じる思慕と憎悪の情、 これらを全て綺麗に物語として纏め上げ紡いだ作者の手腕は見事と言うしか無いです。 そして最後の方で明かされる、一見関わりが無いと思われた人物達も実は深い因縁で 繋がっていたというオチは、読了後(少々ご都合主義と感じたが)エンタテインメント作品 としてスカッと満足感の得られる感想を持てました。 但し、圧倒的な迫力というか、ワクワク感が無かったので3点ですかね。。 凄い良い作品だと思うのですが、当初は「圧倒的スケールで送る時空と国境を超えた衝撃の人間ドラマ!」 的なコピーに象徴される作品だと思っていたので、(事実、回りの評価もそんな感じでした。)そこまでは スケール感もワクワク感も無いかな、と。。(恐らく、中ダルミというか、スローなテンポで進む 中盤の為、そのように感じてしまったのかも知れません。) もっと「重厚で暗く鬱蒼とした闇を描く気が滅入ってしまうようなジトジト作品」的な感じで ハリを振り切ってしまった作品にしてしまえば、また感想が変わったかもしれません。 | ||||
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私がこの小説の映画化作品を見たのは小学生、あまり子供に見せたくないと言った母でしたが私は話に引き込まれていきました。 小説を読んだのは中学生の頃。 いまだ昭和の当時、この小説の中の人物の犯した罪をやりきれず、胸がかきむしられる、そんな感覚が私の中にさえありました。 純粋に母を求めた薄幸な青年の気持ちを痛いほど感じながら。 平成になってから見たドラマはなんと薄っぺらい、平成の世にはもう失われてしまったのか、あの小説や映画の中に漂っていた、誰の背中にもずっしりの乗っていたはずのあの重さは・・・と唖然としたものです。 己の過去が露になる事を怖れて息子の命をもみ消した母と、母への思いをこめた詩集を手に、母に殺害された息子。 事件の因縁が、人間の深い愛を浮かび上がらせます。 もうこの感覚は今の世の中ではじかに感じることが出来なくなったのでしょうか。 映画の中にも外にもあったはずの、あの当たり前の愛情と憎悪がこんなにも濃く、獣性すら感じさせてしまうようになったとは・・・。 | ||||
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1977年、本作が上梓され、まもなく角川映画のブロックバスターの担い手として 連日、ジョー山中氏の主題歌とともにCMがオンエアーされた事を思い出します。 確かに、当時も角川映画への毀誉褒貶は色々取り沙汰されはしました。 しかし、今までのエンタメにはないパワーは感じてましたね。 私にとって本作は、文庫本それも推理小説というジャンルを初めて手に取った 一冊でした。 物語は1人の黒人青年が、東京のホテルで謎の死を遂げるところから始まります。 それを発端にジグソーパズルのように複数の場所で事件や人間模様が交錯します。 前半は少々消化不良な展開もありましたが、やはり“霧積”のくだりは 情緒豊かに、森村氏のペンも冴えて来るのがわかります。 スカイラウンジのあるホテルでの殺人事件と鄙びた山間の温泉宿のコントラストが 見事に物語に余韻をのこします。 登場人物ひとりひとりの過去と人としての証・・・。 巻を覆うころには、不思議とそれぞれの人間模様が違和感なく受け入れられました。 雄渾な筆致でしたね。 漢字の特に固有名詞に英語のルビがふられているのも 当時、まぶしく思った記憶があります。 何年かに一度必ず読みたくなる一冊です。 | ||||
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角川映画第2弾として、昼夜TVスポットで宣伝されていた頃、 中学生ながらこの書を読んでいた。 今改めて精読すると、やはり小説としての面白さに満ちている。 心理描写、旅先での感傷等、作者の初期作品にある 「反社会的なセンチメンタリズム」に彩られ、現代では日本の状況と なってしまったニューヨーク・ハーレムの哀感などは 独りよがりのハードボイルドには無い、作者の力量が感じられる。 ただ、評価した上で改めて感じたことがある。 まず、松本清張との相似点。単純比較はできないが、「砂の器」 「ゼロの焦点」とは物語の枠組みが似ている。 また、棟据のイメージがどうにもつかみどころがない。 映画の松田優作でも、TVの林隆三、竹之内豊でもない、 なにか粗暴な狼のようなところが話の面白さの中に入り込んでいない。 でも、再読に値する小説であることは保証する。 | ||||
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私が若いころは横溝正史氏の小説に入り込んでました。その横で,従姉妹が森村誠一氏の小説を読んでたわけですが。そのころは全然関心がなく,今になって「人間の証明」を手に取りました。読んでみて,数十年前が舞台であるにもかかわらず,新鮮な感覚にひたり,そして吸い込まれるように小説の中に入っていきました。人間描写も鋭く,共感する面も多々ありました。人間の性,,でしょうか。人の一番恥ずかしい人間性を中心になって描写している点は今もなお感銘できるところではないでしょうか。数十年前であろうと,数万年前であろうと,「人間の証明」で書かれてる「人間」は今もなお存在し,そんな人間がいる事に苦悩する人もいるわけですから。実際事件にもなってます。 人間性を軸に,母と子、家族,男女の性……この小説というこの枠で膨大な内容を書かれてる事自体に脱帽です。そして日本だけではなく,アメリカにも及ぶこの小説にまたまたインパクトを感じてました。 久しぶりに感動のひたった本の一つです。 | ||||
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「母さん僕のあの帽子どうしたんでしせうね?」で始まる母と子のひと夏の思い出。作者が学生時代に訪れた霧積温泉の旅館で貰ったお弁当の包み紙に印刷されていた西条八十の詩を題材に書き上げた作品。 その詩があまりにも素朴で情景を思い浮かび上がらせる内容である為に、より一層悲しい結末になっている。 この小説に描かれる少年は優しい母との思い出がかけがえのない宝物であり、その宝石を胸に時代の移ろいを理解しながら死んでいく。刑事が真相を突き止め、犯人の自白よって真相が明らかになるという今では古典的とも言える小説の展開であるが、一世風靡した森村誠一の正統的な一押し作品である。 | ||||
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1977年の本書初版発刊後も、著者はおびただしい数の作品を世に問い続けている。 それらの作品で共通している事は、それぞれの作品には、描かれるテーマが明確であるという事だ。 近年の著者の作品は、犯人を追及するというより、社会派小説としての、壮大なスケールを呈しているものが多い。 本書では特に、人間臭さが巧みに盛り込まれている。 原点的な本書は、様々な人間模様が複雑に交錯して、盛りだくさんの内容だ。 本書では、物語が、日本とニューヨークの間を往復するのも面白いし、 ニューヨーク警察のケンの様な骨のある刑事の振舞いも見物だ。 感慨にふけると、現在も著者の作品中で活躍する棟居刑事は、歳をとらない。 本書が著かれてから、およそ30年を経た現在でも、棟居刑事は30代のままだ。 現在までの間に、棟居刑事の身の上には、色々な悲しい出来事があったが、さらに凄味が加わっている。 最近の著者の世界は、時代小説や大河小説にも、バリエーションが広がる。 それでも、著者の作品に付きまとう人間臭さは、本書と同様だ。 企業小説的作品ですら、人間臭さが見え隠れする。 つまり本書は、著者の作品全体が持つ「人間臭さ」を証明していると言える。 ひいては、本書は「森村誠一の証明」と改題する事すら可能だ。 | ||||
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1977年の本書初版発刊後も、著者はおびただしい数の作品を世に問い続けている。 それらの作品で共通している事は、それぞれの作品には、描かれるテーマが明確であるという事だ。 近年の著者の作品は、犯人を追及するというより、社会派小説としての、壮大なスケールを呈しているものが多い。 本書では特に、人間臭さが巧みに盛り込まれている。 原点的な本書は、様々な人間模様が複雑に交錯して、盛りだくさんの内容だ。 本書では、物語が、日本とニューヨークの間を往復するのも面白いし、 ニューヨーク警察のケンの様な骨のある刑事の振舞いも見物だ。 感慨にふけると、現在も著者の作品中で活躍する棟居刑事は、歳をとらない。 本書が著かれてから、およそ30年を経た現在でも、棟居刑事は30代のままだ。 現在までの間に、棟居刑事の身の上には、色々な悲しい出来事があったが、さらに凄味が加わっている。 最近の著者の世界は、時代小説や大河小説にも、バリエーションが広がる。 それでも、著者の作品に付きまとう人間臭さは、本書と同様だ。 企業小説的作品ですら、人間臭さが見え隠れする。 つまり本書は、著者の作品全体が持つ「人間臭さ」を証明していると言える。 ひいては、本書は「森村誠一の証明」と改題する事すら可能だ。 | ||||
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「母さん 僕のあの帽子 どうしたでせうね・・・ママー ドウ ユー リメンバ〜♪」 70年代、角川書店のメディアミックス戦略にのり、現在までに770万部も売れた (売った)、作者の代表作。その後も何度か映画化やテレビドラマ化されている。 あまりに有名な作品なので、逆に読むのを敬遠していた。 読んでみると、物語の本筋には関係ない、単なる死体発見者のディティールを 詳細に記述していたりして、ああ、やはり森村氏の作品だなと、妙に安心してし まった。 人なら誰しも、せつなく心を揺さぶられる西条八十の詩をモチーフにする事に より、推理小説としての単なる謎解きに終わる事無く、深く人間性を追求した 作品となっている。逆に言えば、この詩が無ければ、この作品は成り立たない。 クライマックスの人間の証明をする部分では、容疑者に対し冷酷に西条八十の 詩を読んで聞かせる刑事の方こそ、人間では無いと思ってしまった。 確たる証拠を固められず、容疑者の情に訴えて自白を引き出すというのは、 警察の捜査としては邪道だろう。 それに、登場人物の人間関係も出来すぎている。 まあ、そんな事は気にせず、哀しくせつない物語を、じっくり味わうのが、この 作品の正しい読み方だろう。 「母さん 僕のあの帽子・・・」 うう、きたないよー、反則だよー、と思いつつも、この詩を使った作者の勝利だ。 | ||||
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大ベストセラーになったり映像化されたりした有名な小説は、今更なかなか読む気持ちに なれず、結局読まずじまいでそのままになってしまうことも多い。 この本も私にとっては、ずっとそんな存在だった。 先日「NHKその時歴史が動いた」で江戸川乱歩が取りあげられていた。その番組内で インタビューを受けていたのが森村誠一さんだった。インタビュアーの質問に対し、 的確にそして何より誠実に言葉を選んで語っているように感じ、その人柄と言葉を使う 作家としての居住まいに惹かれた。 そしてそれが本を手に取るきっかけとなった。小説の吸引力及び著者の魅力である。 「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」という西条八十の詩集を遺した黒人は、 一体誰に殺されたのか? 幼少時の経験から人間不信に陥った棟居刑事が事件を 担当し、子を思う母の人間性に賭けて事件を解決に導く。 棟居刑事が追う黒人殺人事件解明、妻をひき逃げされた夫が妻の不倫相手と協力して 進める犯人探し、逃げる犯人に家庭環境についての述懐、この三つを軸に物語は展開 していくが、妻、夫、母、父、子、また不倫相手といった様々な立場にある人間の心理や 本音が細やかに描かれており、単なる推理物でなく人間模様を描いた作品としてとても 深みがある。 被害者がスラム出身であったため、海外の社会事情や操作体勢も詳しく描かれており、 事件が明るみに出るにつれ、棟居のトラウマとなった事件にかかわる人物がわかったりと、 本筋を支えるエピソードも大衆小説の旨みを充分味わわせてくれる。 | ||||
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自分だけ幸せならそれでいいの? 他人の不幸はそんなに面白い? あの時の思いを忘れたの? 堕落していく人間を蘇らせる事は出来るのか。 「言葉の力」を実感することの出来る 悲しみと希望の物語。 「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」 (西条八十「西条八十詩集」より) | ||||
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私も竹野内豊さん主演のドラマを見たことがきっかけで、再びこの本を手に取りました。リメイクされたドラマの方は、時代設定とのあいだにずれがあったせいか違和感を拭えませんでしたが、原作の小説は構成や背景のすべてにおいてしっくり来ます。確か二十数年前、林隆三さん主演でドラマ化されたこともあり、そのときに一度読んだこともあったのですが、今回は再読ということもあってか、主人公らのより深い心理に触れることができたように思います。この作品もそうですが、森村誠一さんの小説は切なさと生きる力が並存する不思議な、そしてすばらしい世界を描き出していると思います。 | ||||
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作者の代表作で映画化もされた。高度成長期に書かれたもので、作者としては戦後の総決算の意味を込めて書いたものだろう。比較的長い小説だが、極論を言えば結末近くで担当刑事が犯人に向かって「母さん、僕のあの麦わら帽子、どうしたんでしょうね......」と被害者が残した西条八十の詩を読み上げる箇所のみが焦点となっている。この結果、犯人は"落ちて"、それが「人間の証明」になるという構図だ。この結末の付け方には賛否両論ある所だろう。 ヒューマニティに溢れた感動ドラマだと感じる方もいれば、何だ最後は泣き落としかと感じる方もいるだろう。私は、前者に近いが、できれば「人間の証明」を犯人自らの手で行なって欲しかった。本作のままでは、犯人は刑事に誘導されて「人間の証明」をした事になり、アメリカの意のままになっている日本を連想させて釈然としない。戦中、戦後の暗黒面を背負って生きて来た犯人が自ら「人間の証明」をする事で戦後の総決算が出来たのではないか。全体の構想が良いだけに余計残念に思う。 | ||||
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最初に雑誌連載小説としてスタートしたのが1975年のことらしいから、 初出から既に30年が経過した作品だ。 それでもなお、繰り返し映像化(最近では2004年)されるわけだが、 今回改めて原作を読み直して、とてもよく出来た作品であることを実感した。 私(1966年生まれ)よりも少し上の世代の方々なら、 1977年の映画公開時のキャッチコピー 「母さん、僕のあの帽子・・・」 を覚えておられるのではないか。 当時小学生だった私は、小説はもちろん、映画も見ていないが、 このコピーだけははっきりと覚えている。 私と同様に、キャッチコピー「だけ」が記憶に残っている方も 少なくないだろう。 そんな方は是非ともこの原作を読んでみていただきたい。 ずっと頭の片隅に残っていたあの「母さん・・・」のフレーズの意味を はっきりと掴むことができた。それも相当に印象に強く残る形で。 また、竹野内豊主演のドラマをご覧になった方にも読む価値はある。 ドラマで省かれていた登場人物の背景が詳しく描かれているし、 ストーリー展開のテンポの良さのおかげで、 (結末が判っていたとしても)十分に楽しんで読むことが出来る。 また、1970年代と言う戦争の影が消えていない時代を 背景としていることも、物語の「必然性」を高める要因となっている。 30年来に渡って「名前だけは知っていた」小説を読むのは、 なかなか味わいのあるものであることを今回実感した。 これから古い小説も読んでいこう、と思わせた一作であった。 | ||||
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母に勧められ原作を読み始めてハマった作品です。 人間の弱くて悲しい部分を丁寧に描いていて、胸が締め付けられます。 また2人の刑事が事件を追い、手掛かりを頼りに犯人に近づいていく展開は 素晴らしく、本を読む手が止まりませんでした。 映画も拝見しましたが比較的原作に忠実に作成されているので、 この本を面白く思う方はきっと映画も興味深いと思います。 『人間の証明』というタイトルの意味をちゃんと最後まで読んでからしっかり理解できます。 最後、犯人を追い詰め「人間の証明」を試す部分は何とも言えない気持ちになりました。 こんなにタイトルが結末にずしんとくる本に出会えて嬉しく思います。 1人でも多くの方に興味を持って読んで頂きたい本です。 | ||||
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以前、松田優作主演の映画を見ましたが、先にそちらを見たせいもあってか、映画のほうがよかったと思いました。小説にして読んでみると、改めて推理の飛躍が大きいと思われるところなどがありましたが、人間ドラマとしてはとてもよい作品だと思います。 リメイク版のドラマでは、時代を置き換えてしまったせいもあって、戦争の影が出てこなかったようですが、高度成長時代の話ながら戦争の影は実は見かけほどなくなってはいない、という原作(と映画)の設定が非常に感慨深いです。 戦争の影だけでなく、社会の理不尽さや空しさ、人間の残虐さが色々なところで感じられますが、タイトルどおり最後は一度失われかけた「人間の証明」が成されるので、救われたような気持ちとその「人間」の自己中心的で罪を重ねてしまう弱さや危うさを感じる気持ちとが混ざって切なくなります。 麦藁帽子の詩と共に、心に残るストーリーです。 | ||||
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星は、4.8点!とても良かった。登場人物、場所、さまざまな過去、鍵となる詩、すべてがうまくとけあっています。あの温泉はまだあるのでしょうか。行ってみたい! | ||||
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やっぱり、大人向けの本なんですね。おおまかな内容は分かりましたが、何度も読む義務が自分にはあります。それより、最後まで話が繋がっていたことだけで、感激しました。わぁーすげぇーーって。だからまずこのすばらしい価値のあるこの読み物をもっと理解できるよう、また少し経ったら読もうと思います。読み始めるとすごくはまりました。 | ||||
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はじめて森村誠一を読みましたが、これは傑作だと思いました。人の欲と人の情と悲しさと空しさが籠められています。おすすめの一冊です。 | ||||
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