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狂い壁 狂い窓
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狂い壁 狂い窓の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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復刻シリーズの第一弾としてリリースされた一編。初版は1983年ということで講談社ノベルスのかなり初期のころの作品である。当時のサラリーマン向け企業サスペンス全盛のラインナップが揃う中では異色の正統派怪奇ミステリーであり、今読んでみても、もともと時代背景を古く設定していることもあり、違和感なく楽しめる。前半の怪奇ムードと後半の論理的推理解決にいたるまで独特の古典的怪奇ムードが漂っている。 講談社ノベルス初期の傑作として今復活したのは意義のあることである。 | ||||
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著者初期の傑作である。 まさかこれが「ゲーム三部作」と関連するとは、前半部分を読んでいたときには思いもしなかった。 ホラーテイストの本作は、もちろん本格ミステリであるが、そこは著者のこと、ただですむわけがない。 しかし、このホラーテイストのなんとヴィジュアルなことか。 とにかく、元病院が主舞台というのが、実にそれらしくて良い。 雰囲気難点である。 マネキンには「悪魔くん」かい、と突っ込みを入れたくなったが、虫には背筋がぞくぞくとなった。 こういうのを書かせると、著者は実にうまい。 「ウロボロス」みたいなのに浮気せず、もっとこういう作品を書いて欲しいものだ。 最近では三津田や飛鳥部なとホラーミステリの第一人者だが、著者は間違いなく、両者よりずっとレベルの高いホラーミステリが書けるであろう。 「ウロボロス」や「クー」のシリーズしか知らないひとは、ぜひ本書を一読して欲しい。 そして、「ゲーム三部作」その他の「牧場智久シリーズ」の愛読者は必読である。 著者に対する認識が、一変することうけあいである。 日本には、本作のようなホラーであり本格ミステリでもある、という作品が少ない。 海外だと、スレイドとかいるんだけどね。 本作は、ホラーとミステリが奇跡的にマッチングした、稀有な傑作である。 あまり注目されないが、ミステリの歴史の中で、もっと評価されて良い作品だ。 | ||||
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タイトル通り、さまざまな狂気に彩られた館の中で、不可解な事件が連続する。 一種のサイコ・ホラーとも言えるが、そこは竹本健治、ひとひねりしてミステリに仕立てている。 今回の復刊に際して、より読みやすい文字組みとなり、カバー裏の著者近影も変わったが、1983年時点の「近影」と同じような場所で同じようなポーズを取ってみせる著者の稚気が楽しい。 語り手の視点は一章ごとに変わり、状況は混沌としてくるのだが、解決に至ると、それなりに伏線が張られていたこともわかる。 今回の「講談社ノベルス25周年記念復刊」には、何でわざわざ「昭和ミステリ秘宝」とかぶるものを選ぶのか?と疑問を感じるものもあるのだが、本作は“講談社新本格”への里程標として、復刊は当然と思える。 | ||||
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