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(短編集)

貴族探偵



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【この小説が収録されている参考書籍】
貴族探偵
貴族探偵 (集英社文庫)

貴族探偵の評価: 6.22/10点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.22pt

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(9pt)

貴族探偵の感想

貴族探偵と言われて最初メルさんを想像してしまいましたが、麻耶さん独特の探偵論から産まれた究極の探偵といったところでしょうか。
「人は僕を『貴族探偵』と呼ぶね」って、そう呼ぶ奴の顔を見てみたい気がします(笑) ・・・実際自分で言っているだけで誰かがそう呼んだシーンはなかった気がする。
全てをワトソン的立場の使用人に面倒見てもらう探偵、そしてその使用人の名前が、山本、田中、佐藤って・・・ありきたりな、そして投げやりな・・・頑張ってるのは彼らなのに・・・
あと短編向き探偵と言えるでしょうね。この設定で長編は無理でしょう(笑)

メルさんの短篇集の時にも感じましたが、麻耶さんの短編集って面白いですね。長編よりも。
元々一筋縄ではいかない作品ばかりなのですが、短編だと一作ごとに振り返りや整理が容易に出来ますからね。
派手なトリックを楽しむ作品ではなく、遊び心満載のロジックを堪能できる作品です。
5作品ともかなり読み応えがありますよ。
絶対神メルさんの推理は、時に強引だったり無茶苦茶だったりしますが、この作品における使用人達の推理はまさに理にかなっており、パズルとしてはこちらの方が断然楽しめるように思います。
新しい探偵小説の見せ方とでもいうのでしょうか。
この作者の一種特異な企みには脱帽するばかりです。

私が好きなのはやはり「こうもり」
満点評価した「蛍」でも似たトリックがありましたが、また騙されてしまった。
好きなんですよね、このパターン。
フェア・アンフェア論争があったようですが、嘘はついてないんですもん。勿論フェアですよ。

梁山泊
MTNH2G0O

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