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の評価: 8.00/10点 レビュー 5件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

鎖の感想

「正義の反対はもうひとつの正義」なぜかそんな言葉を思い浮かべました。社会が概ね善であると仮定した場合、その人の心根が善か悪かで「その人の正義」が「その社会の正義」の一致するかどうかで異なるのですよね…。
こんな小難しいこと考た理由を分析したら、二人の警察関係者である人物が一人称で語る心境が、激しい自己主張の繰り返しで、時々ただの自己満足としかおもえずいらついたからかもしれません。語り手たちは普通の善悪の感覚を持った人間なので、自分の都合で善悪の判断を下すのは当たり前ですが、仲間や犯人への情や働きかけが、自らの正義の押し付けにしか感じられなかったのです。しつこすぎる独白に飽きていたからでしょう。
以上は私だけの感覚かもしれません。そうしないとタイトルが「鎖」の意味がなくなりますからね

はつえ
L7BVQMDY
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

カッコよすぎるんじゃない、ペンギン滝沢?

女刑事・音道貴子シリーズの長編第2作は、デビュー作以上に読み応えがある作品だった。
音道が大量殺人犯グループに拉致・監禁されるという、とんでもないお話だが、監禁物ミステリーとしても、警察の捜査小説としても、はたまた音道の成長物語としても、一級品の読み物に仕上がっている。デビュー作の「凍える牙」は、犬を重要登場人物に据えたこともあって(個人的には)非常にファンタジー色が強い作品と評価したが、本作は、犯行動機や犯行手段、犯人の背景などの面で社会派ミステリーとしての完成度が高く、個人的にはこちらの方が高く評価できる。
デビュー作でコンビを組み、さんざん音道を悩ませた皇帝ペンギン・滝沢刑事が、こんどは警察の救出チームのメンバーとして登場し、大活躍を見せるのが面白い。相変わらず、女性刑事と組むことには難色を示しながらも、音道が刑事として優れた資質を持ち仲間として信頼できることを断言し、そんな仲間の救出のために全身全霊をかけて奮闘する。その言動の端々には、父親の娘に対するような愛情が見え隠れし、なかなかにハードボイルドでカッコいい! いやいや、カッコよ過ぎる。
シリーズとしてはもちろん、単発作品としても十分に楽しめる警察ミステリーだと思う。

iisan
927253Y1

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