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蜘蛛男



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蜘蛛男の評価: 6.67/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.67pt

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(6pt)

『少年探偵団シリーズ』は卒業、ぐらいのタイミングで読みたかった作品

乱歩御大の長編の中でも評価が高い一作。

この小説に登場する犯罪者『蜘蛛男』は
・大胆不敵にも犯罪予告を出し、警察や探偵に挑戦的な態度を取る
・犯罪行為に自身のポリシーや芸術性を求めている
・変装の名人であり、神出鬼没な存在である
・財力にも富んでおり、アジトを持ち手下なども従えている
などとあの怪人二十面相との共通点の多い犯人です。

二十面相との最大の違いは、二十面相の目的はあくまで「盗み」であり、殺人は犯さない、血を見るのさえ極力嫌うある種紳士的でさえある犯罪者なのに対し、蜘蛛男は、自分の狙った美しい女性を猟奇的な手段で殺してみせることが目的の、残酷な殺人鬼である所です。
作品発表はこの作品が先なので、むしろ二十面相の方がこの蜘蛛男から猟奇性や変態性を取り除き、ジュブナイル小説向きに焼きなおした存在であると言えるのかもしれません。

『孤島の鬼』同様、二部構成のようなストーリーで、蜘蛛男の正体と不可能犯罪の謎を暴く本格ミステリ要素が強めの前半と
さらなる大犯罪計画を企てたまま逃亡する蜘蛛男を追うサスペンス要素が強めの後半といった形の作品です。

蜘蛛男の正体は、推理小説を読みなれていない人ならば驚けるかもしれませんが、ある程度以上読んでいる人間にはバレバレです。
私も大人になってから読んだので、犯人の正体(それに伴う諸々のトリック)などは容易にわかってしまったので、『少年探偵団シリーズ』は卒業して次のステップに移行するぐらいの年齢の時に読めれば良かったな、と思う作品でした。

▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ

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