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愚者のエンドロール
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.08pt |
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古典部シリーズの第二弾。 | ||||
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始めに、9ポイントとしたのは純粋に私の好み故の評価です。他の作品を読んでいるかどうか、と云った部分を抜きにしても面白いと思います。あとがきにもあるように、バークリーの「毒入りチョコレート事件」の本歌取りとして書かれたところもあるようですが、これはこれで成功しているように思います。入須先輩とホータローとの静かな対決といったシーンなどは面白く感じました。ホータローの覚醒か、内なる自分の解放といったニュアンスで自己に目覚める様子が名探偵誕生のシーンに見えました。結果ひとつの答えを出すわけですが、それにはホロ苦さが付いており一時気を落とす場面もあります。しかし、ホータローです。少しのきっかけで真相に気付きました。十人十色の見方で推理が生まれ、たった一つの真実に到達できるのは、やはり技術=能力ということなんでしよう。こういった芯の部分を抜きにしても登場人物の多様さ面白さは群を抜いており、初野晴のハルチカシリーズとこの二つがこういった青春ミステリのジャンルでは依り高いところに位置する作品と思います。読んでいると高校一年にしては老成した言葉や思考だなと苦笑します。他の登場人物にしても熟成した大人のようなもの言いと態度をみせますがまぁ良いでしょう。里志、ホータロー、伊原摩耶花、千反田える。この四人がこのままの関係で何年かが過ぎ、大人になったホータローが不思議な事件に「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」と解決に手を染める、そんな物語を読んで見たいと思うのは私だけでしょうか。 | ||||
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