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真珠湾の冬



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【この小説が収録されている参考書籍】
真珠湾の冬 (ハヤカワ・ミステリ)

真珠湾の冬の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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全1件 1~1 1/1ページ
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(8pt)

警察ミステリーであり、国際陰謀ものであり、恋愛小説でもある

2022年のエドガー賞最優秀長編賞を獲得した、ハワイ在住弁護士の本邦初訳作。1941年から45年にかけての激動のハワイ、香港、日本を舞台にしたダイナミックなサスペンス・ミステリーである。
1941年11月、ホノルル警察の刑事・マグレディは白人男性と日本人女性が惨殺された事件の現場に赴いた。異様な状況に息を呑む間もなく、不審な男と遭遇し射殺した。さらに被害者の男性が米海軍提督の甥であることが判明し、警察上層部、州知事、地元有力者からプレッシャーをかけられる事態となった。地道な警察捜査で相棒のボール刑事とマグレディは、有力容疑者・スミスを割り出したのだが、すでにスミスはマニラ、香港方面に高飛びした後だった。後を追うマグレディは途中のウェーク島でもスミスの犯行を突き止め、香港で追い付いたのだがスミスの計略で香港警察に留置されてしまった。しかも、その日、真珠湾攻撃が行われ、香港は日本軍に占領され、マグレディは日本へと移送される…。
猟奇的殺人の犯人を追う警察小説で始まって、途中からは太平洋戦争時の香港や日本、アメリカを舞台にした国際陰謀ミステリーに展開し、最後は熱烈な純愛物語で締めくくられる。その大きく三つの物語のバランスが良く、各部の連続性もしっかりしているので読み応えがあり、満足感が高い大河ミステリーとなっている。まさにエドガー賞にふさわしい傑作である。
好みのミステリー・ジャンルを問わず楽しめる傑作として多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1

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