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魔術師の匣



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【この小説が収録されている参考書籍】
魔術師の匣 上 (文春文庫 レ 6-1)
魔術師の匣 下 (文春文庫 レ 6-2)

魔術師の匣の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

犯罪者側はもちろん、捜査陣も病んでるのが怖い

スウェーデン・ミステリーの女王が友人である売れっ子メンタリストと組んだ新シリーズの第1作。奇術や読心術がふんだんに散りばめられた、華やかな連続殺人ミステリーである。
箱に閉じ込められた人物に剣を刺していく「剣刺しボックス」という奇術を真似た状況で、若い女性が殺害された。ストックホルム警察特捜班の女性刑事・ミーナは、売れっ子メンタリストのヴィンセントに捜査協力を依頼する。気が進まなかったヴィンセントだが、ミーナの熱心さにほだされアドバイザーとして参加し、早速、死体に数字が刻まれているのに気が付いた。特捜部のベテランたちは奇術やメンタリストを馬鹿にするのだが、お構いなくミーナが捜査を進めると、自殺として処理された死体に同じような数字が刻まれていることが判明した。連続殺人だと確信したヴィンセントとミーナは捜査を進めるのだが、ついに3人目の被害者が発見された…。
連続殺人と奇術という派手な舞台設定だけでなく、捜査陣の人間模様、徐々に明らかになる犯人の異常性など読みどころが連続するストーリー展開は、さすが女王と呼ばれるだけのことはある。主役のミーナ、ヴィンセントだけでなく捜査班メンバーそれぞれに個性的で、人間的な興味が尽きないのもシリーズものとして成功する要因となるだろう。さらに、ミーナの隠された過去が明かされそうで明かされないのが、次作への大きなフックとなっている。
殺人シーンがかなり残酷だし、嫌悪感を催す描写もあることを覚悟すれば、謎解きもの、警察もののファンには絶対に満足できる作品としてオススメする。

iisan
927253Y1

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