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流れは、いつか海へと



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【この小説が収録されている参考書籍】
流れは、いつか海へと (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

流れは、いつか海へとの評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

これはミステリーというよりもハードボイルド?

主人公の活躍ぶりを見ていると、男性陣が好みそうなハードボイルド系で
私の好みではないとしても、そこそこ読ませてくれます。

ミステリーとしても、まずまずでこういう小説を読んだのは初めてではないでしょうか。
読んでいるあいだは、内容に引き込まれて夢中でしたが
モズリイ氏の本をまた読みたいか?と聞かれたら、「もうお腹いっぱいです」と答えるかも。
好みが分かれるところではないでしょうか。

ももか
3UKDKR1P
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

卑劣な世界では、法の正義は自らの手で実現する

2019年のMWA最優秀長編賞(エドガー賞 長編賞)受賞作。元警官のニューヨークの私立探偵・オリヴァーが警察の腐敗を追及することで自分を再生させようとする、正統派のハードボイルド作品である。
十数年前、NY市警の刑事だったジョー・オリヴァーはハニートラップに引っ掛かって市警を首になり、妻には愛想を尽かされ、しがない私立探偵として漫然と日々を送っていたのだが、ある日、かつてオリヴァーにハニートラップを仕掛けた女性から手紙が届き、事件を謝罪し、彼の無罪を証明するために証言台に立つと言われた。その直後、2名の警官を射殺したとして死刑を宣告された黒人活動家の無実を証明して欲しいという依頼人が現われた。まったく無関係な二つの出来事だが、その背後には権力の陰謀があると考えたオリヴァーは自分自身の誇りを回復するためにも、巨大な悪に立ち向かうことを決心した・・・。
美女に弱く、古いジャズを愛好し、高校生の愛娘を溺愛する主人公・オリヴァーの人物設定が成功している。ヒーローには似つかわしくない様相なのだが、警察に愛着を持ち、しかも黒人としてのアイデンティティを深く持っており、正義感が強い。さらに信義や他人に平等に接する態度を大事にしてきたことで、陰に陽に協力してくれる人物にも恵まれ、孤独な戦いの過程で多彩な援軍が現われて来る。無力に見えた男が巨悪に挑戦し、苦しい戦いの中でプライドを取り戻して行く、まさにハードボイルドの王道を行く作品で、物語が進展するに連れてどんどんサスペンスが高まって来る。そして迎えたクライマックス。読後の余韻も心地よい。
ハードボイルド・ファンには絶対のオススメだ。

iisan
927253Y1

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