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夏服パースペクティヴ



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夏服パースペクティヴの評価: 5.83/10点 レビュー 6件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.83pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(2pt)

人物の把握が困難で物語が楽しめませんでした。

映像制作合宿で起きる現実と虚構の事件。
現実と虚構の不確かさを魅力的に描くミステリ作品は多くありますが、
本作は分かり辛く物語が楽しめなかったのが正直な感想です。

何故こんなに把握し辛い読書になってしまったのか、
個人的に考えてみたのですが、それは『登場人物達の名前』が関係していると思いました。

よくある小説では人物の初見登場時には名前のルビを振りますが、それが本書にはありません。
人物紹介にもルビがありません。
それでいて名前が現代の子の名前なので、こう読むのだろう。と言う推測で読みます。

すると、文章中の名前の漢字が記号として頭の中で認識するのですが、
使用されている『漢字の形や印象』の重複が多いので混乱します。

"真壁"、"真由"、"真琴"、"真綾"、『真』が多いですし、
"遊佐"、"佐伯"、"佐織"で『佐』。
"大迫"と"佐伯"、で白
"彩菜"、"日菜子"、"晴花"で、菜や花のイメージ。

似ているものが多い為、読書中の無意識下で人物の分担がうまくいかなそうです。
さらに1人に対して、『名字』『名前』『あだ名』『偽名』で呼び合うので、
誰が誰で、現在このシーンに誰がいるのかわかり辛く、
さらに、章区切りで人物の視点も変わるので、物語の把握が困難でした。

名前を記号化して他の要素を引き立てる手法がありますので、
前向きに捉えれば
現実と虚構の交差や酩酊状態を演出する為に、意図的に設定した仕掛けかもしれませんが、
本書は物語に入れない状況になってしまい、私には合いませんでした。
逆に、名前の区別がしっかり出来れば作品の印象が変わる勿体なさを受けました。

2作目だからシリーズとして書く事になった気がするのですが、
前作をネタばれしないように気を使った書き方なども苦労に感じてしまい、
本書のネタとシリーズ化がミスマッチだった気もしました。

悪い事ばかりですみませんが、
前作が好みだったので少し残念でした。

egut
T4OQ1KM0

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