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【ジョン・ル・カレ】
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われらが背きし者の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
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ル・カレは枯れず!
1931年生まれのジョン・ル・カレが2010年に発表した最新作。御年79歳での作品とは思えない、みずみずしい作品だ。ロシアの新興マフィアのマネーロンダリングの第一人者が、犯罪組織を裏切って英国への亡命を希望し、イギリス人の若いカップルに英国情報部との架け橋を依頼したことから物語がスタート。果たして亡命は成功するのか? 最後まで先が読めないスリリングなストーリーが展開される。本作品の最大の特徴は、登場人物がきわめて緻密に描かれていて、まさに生きて動いていることだろう。大学講師と弁護士のカップル、亡命しようとするマフィアとその家族、情報部のスタッフなど、主要な人物はすべて個性的で、その心理や行動に読者はリアルな共感や反発を覚えずにはいられない。ル・カレのスパイ小説には欠かせない神経をすり減らす情報戦の要素はやや薄いといえるが、それを補って余りある人間ドラマとしての面白さが光る。ル・カレの本領ともいえる冷戦時のスパイ小説とはやや趣が異なるものの、人間観察の鋭さと人物造形の上手さで、スパイ小説ファン以外の読者にとっても読みごたえがある作品と言えるだろう。
1931年生まれのジョン・ル・カレが2010年に発表した最新作。御年79歳での作品とは思えない、みずみずしい作品だ。
ロシアの新興マフィアのマネーロンダリングの第一人者が、犯罪組織を裏切って英国への亡命を希望し、イギリス人の若いカップルに英国情報部との架け橋を依頼したことから物語がスタート。果たして亡命は成功するのか? 最後まで先が読めないスリリングなストーリーが展開される。
本作品の最大の特徴は、登場人物がきわめて緻密に描かれていて、まさに生きて動いていることだろう。大学講師と弁護士のカップル、亡命しようとするマフィアとその家族、情報部のスタッフなど、主要な人物はすべて個性的で、その心理や行動に読者はリアルな共感や反発を覚えずにはいられない。ル・カレのスパイ小説には欠かせない神経をすり減らす情報戦の要素はやや薄いといえるが、それを補って余りある人間ドラマとしての面白さが光る。
ル・カレの本領ともいえる冷戦時のスパイ小説とはやや趣が異なるものの、人間観察の鋭さと人物造形の上手さで、スパイ小説ファン以外の読者にとっても読みごたえがある作品と言えるだろう。