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(短編集)

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活



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桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
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(8pt)

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活の感想

『シューマンの指』の作者で、先に読んだこの本と、今回読んだこの本のタイトルから正統派のミステリーで
森 博嗣の犀川教授のような深い洞察力の持ち主の大学教授が謎を解くスタイルの物語かも、と思っていたら・・・。まるで違った。(笑) 有り得ないほどの爆笑をもたらす痛快さで、ダメ准教授の桑潟 幸一ことクワコーの日々の生活と、大学で起こる不思議な出来事に振り回される姿を描いたものだった。顧問の文芸部の面々も爆笑ものだが、中の一人ジンジンと呼ばれる神野仁美の名推理で驚くべき真相が最後に用意されている筋立てだ。A館の409号室の窓から転落した国語教授、20年前の首吊り、そして霊が出るとの噂に隠された真相の物語である『呪われた研究室』。そしてポーの名作と同じタイトルの『盗まれた手紙』。さらに文芸部員とクワコーが出入り口を見張っていたにも関わらず人が消えるトリックの『森娘の秘密』の中篇三作が収められている。いまどきの大学生の生態と云うか、はなし言葉などがリアルに綴られていてそこだけでも爆笑だがさらにクワコーこと大学教授の姿が、世の中の人達から見る「大学教授」という概念をまるでぶち壊す有り様で、笑いっぱなしで読み進む事となる。そして著者は山形出身とあるが千葉の県知事からヒットマンが密かに送られているのではないかと本気で心配するほど千葉を馬鹿にした記述があちこちにみられる。とにかく、ユーモア・ミステリーは知っているが爆笑ミステリーは知らなかったので、これはある意味読むクスリといえる。お疲れ気味の人にはおススメしたい。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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