■スポンサードリンク


ジークフリートの剣



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ジークフリートの剣
ジークフリートの剣 (講談社文庫)

ジークフリートの剣の評価: 6.00/10点 レビュー 4件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

ジークフリートの剣の感想

謎の占い師の予言から始まる辺りにミステリらしい展開を予感できます。
しかし、序盤で主人公の婚約者が亡くなるものの、単なる事故死として物語は進行し、その状態のままラスト近くまで進みます。
全くミステリらしさを感じる事ができぬまま終盤、偶然主人公と知り合うことになった例の芸術探偵により殺人事件として掘り起こされるという、読み手には不意打ちとも言えるような展開。
これを構成の妙として高評価するレビューも見られますが、余りにも唐突ですし、物語の流れとしてもどこかおかしな気がしました。
「えっ?!」「忘れてました」「遅いよ」「いまさら・・・でも残りページが・・・」「おいおい、推理自体ももイマイチでは・・・」
正直ミステリとして評価するのは難しいです。

また、「ニーベルングの指輪」というオペラを下敷きにした作品のようですが、確かにオペラの知識がないと読めないかといわれるとそうではないでしょう。
ただ、作者の芸術探偵シリーズにおいて、予備知識があるか否かで変わってくる作品としてはこの作品がダントツな気がします。
私はというと、オペラに対してはド素人もいいところなため、正直作者が登場人物の口を借りて演出論を訴えているだけにしか思えず中盤の中だるみ感は半端無かったです。
多くのレビュアの方が評する感動のクライマックスについても、頭の中で音楽を響かせながら読むことの出来ない私には・・・そこまでは・・・
というより、主人公に感情移入できないような序盤の設定は意図的なのでしょうか?
下敷きにされた作品を知らないが故の無知と思われても仕方ないのですが、不義理を続けてきた主人公の突然の心変わりなど、展開的に理解できない部分が多いです。
また、クライマックスに向けての伏線を伏線として読み取ることが出来るかは原典を知っているかにかかっているのではないでしょうか。
作者の主眼は演出論にあって、ミステリ的な部分は後から取ってつけたような印象を受けました。
これから読まれる方は、予め簡単にでも予備知識を入れておかれた方がよいように思います。

梁山泊
MTNH2G0O

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!