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ジークフリートの剣



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ジークフリートの剣
ジークフリートの剣 (講談社文庫)

ジークフリートの剣の評価: 4.56/5点 レビュー 18件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.56pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全18件 1~18 1/1ページ
No.18:
(4pt)

教科書その2

大変見やすく内容に入り込みやすいことから教科書として重宝しております。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.17:
(2pt)

俺様ヒーローに自己投影したい方にお勧め

ミステリとして破綻はなく、ちゃんとナゾも謎解きもカタルシスもあります。
星3つつけようかとよほど迷いましたが、エンターテイメントとしての面白さが薄く
ブンガクとして読めるほどの深みもなく、この作者にお金を出すことはもうないだろうと思ったので
少々辛いとは思いましたが星二つです。

肝心のミステリ部分はアーチャーやディーヴァーなら短編として書いてしまう程度です。
それまで事件でもなんでもなかったものを、突然第三者が「実は」とやってナゾとそのナゾ解きまで一気に語ってしまう。
では残りの枚数、何を書いているかと言うと、音楽・オペラ・ワーグナーに関するウンチクと
チートな俺様主人公が何でも上手くこなしながらいい気になって周囲の人間を踏みつけにする経緯。

作者がこの才能あふれる自信過剰な二枚目ヒーローに自己投影&陶酔しているのが地の文からプンプン臭うのが
どうしても好きになれませんでした。
池井戸潤や初期の真山仁に臭ういやらしさが、ゲージュツ()を語るというスノビズムと相まって倍増。
それでいて池井戸や真山ほどストーリーが面白いわけでもありません。

登場人物たちの行く末は描かれませんが、
きっと「美女」は意義ある仕事を捨ててしまうんだろうな、それを作者はハッピーエンドだと思ってるんだろうなと思わされます。
鈍感なマッチョ主人公無双に感情移入できる方にはお勧めです。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.16:
(5pt)

ワグネリアンには必読の書!

東洋人として初めてバイロイトで難役ジークフリートのロールデビューを果たしたテノール歌手とその婚約者の事故死の物語。
ニーベルングの指環のウンチクや解釈、バイロイト音楽祭の舞台裏話が満載で、「これってミステリなの?」と思いつつ読み進めると最後でミステリになっているという仕掛け。
私はワグネリアンなので、物凄く楽しく興味深く読み進める事ができて星10個を進呈したいくらいなのですが、、オペラやワーグナーに興味も素養もない人が読んで面白いのかはわかりません。
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4062164531
No.15:
(5pt)

ラストまで読んだらこのタイトルしかないとわかる

冒頭部分の占い師の暗示に興味をそそられ、その意味をあれこれ想像しながら読み進めていましたが、どれも外れました(笑)。
もっと陰惨でどろどろした話になるかと思っていたけれど、意外とさわやかで読むのが苦にならず。

オペラは何作かDVDで見たことがあるものの、「ニーベルングの指輪」は見たことがなかったのですが、文中の説明だけで十分話についていけました。

鼻持ちならない主人公にイラっときますし、後半まで「どこがミステリ?」と思ったりもしますが、久々に読んで「面白かった!」と思えた日本のミステリ小説なので星5つです。
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No.14:
(5pt)

傑作!! 男と女 芸術と現実

文庫本の解説に示唆されてることですが。

主人公の歌手はこんな平凡な婚約者と未来まで縛られていいのかとか、
自分は親がせっせと仕込んでくれた音楽の能力を使って、世界に向き合わない冷たい現実とは接触せずに人生を謳歌するとか、
婚約者のような音楽だけの閉じた人生に縛られずに自分を現実に向き合わせるべきじゃないかとか、
さんざん身勝手なその時その時の都合の良い戯れ言を語り、いろいろふざけたことをふかしまくります。

しかし、それは全ては婚約者が、主人公にワグナー歌手として望みうる最高の舞台を与えるために変態性欲の餌食になってキャスティングに力持つ演出家に推挙させた結果だという裏設定がわかります。
主人公が自分で掴み取った安定したガラスの中と思った世界自体が婚約者が与えてくれた醜い現実に囲われた枠の中。

既に占いの段階で体を売りながら男たちの残酷な欲望を受け止めながらそれでも惚れ込んだ男に最高の舞台を与えるために全てを捧げる女と、そんな女の苦しみなど全く気づかない呑気な男の残酷なまでの身勝手さ。

そこまでいけばやりすぎで女の自己満足ではとの疑惑も芸術として見事であればそれでいい。
思い上がり満点の主人公の夢と幸せを叶えるためにはそうするしかなかった。
全編の物語が証明しています。

・私は取り返しのつかないことをしたのではないか。
・本当の幸せって何だろう。親は早く孫を見せろ平凡な家庭を持てと言うが。
・私だって幸せの絶頂を得られてから死ねるんだ。
・婚約を逡巡しやっと最高の舞台の目処が立ち受け入れること。
・最高の舞台に共に立ち死ぬこと。

取り返しのつかないことをしてしまってるのではないか。

悲しい女の惑い。苦しみ。汚れきずつきながらも貫く愛。

女の愛があらゆる過酷な現実を醜い人間の争いを乗り越えて世界を救う。馬鹿で無垢な男を。
ワグナーのテーマを本書で実演してしまいました。

そうなんです。芸術は人生や現実と関わらないものではなく、むしろそれをなぞりつかみとるから戦うから芸術に意味がある。
ワグナーに感動できるんです。
そういう意味で見事な今日的なワグナー解釈。芸術の意味をとらえ直した作品です。

知るのが辛いできたら知りたくなかった悲しいことですが。それもまた芸術であり現実です。
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4062164531
No.13:
(5pt)

芸術ミステリー番外編

エコールドパリ殺人事件から続く芸術ミステリーシリーズの1編の扱いですが、いつもの瞬一郎と警部のコンビではなく、瞬一郎のみ登場で、しかもかなり後半になって、しかもわずかしか登場しないという異色作です。読んでいくと、アレ?これミステリーじゃないのかな、変則恋愛小説かなと思ってしまいますが、ラストでちゃんとミステリーになります。伏線もちゃんと張ってあります。が、本書は殺人事件の謎解きよりもラスト数ページのオペラの舞台上での出来事の描写に付きます。正直、読んでいて今回の作品はイマイチかな・・・と感じていたのですが、ラストの展開で印象がガラリと変わりました。終わり良ければ全て良しです。
これ、シリーズ第2作のトスカの接吻で、ちらっと出てくる瞬一郎の過去のエピソードを膨らまして書いた一種のサイドストーリーですよね。トスカの接吻も読むとより楽しめます。
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4062164531
No.12:
(4pt)

ワーグナーはお好き?だったら読んでみてもいいかも。

同じ著者の「トスカの接吻」が大変面白かったので、次に
本書を読もうという気になった。
 この物語のどこが(何が)ミステリーなのかわからない
まま読み進んでいたが、後半になって、あぁ、あれは事件
だったのか、と思った。最後のほうで、「どうなるのだろう?」
とハラハラする場面が、やっと、少しだけ出てくるが、主人公
の性格が悪く、読んで楽しいミステリーではないのが残念
である。
 とは言え、バイロイトでの「指環」の上演史や作品(脚本)の
解釈などは面白く、今後のオペラ鑑賞の参考になった。
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No.11:
(5pt)

隠れ瞬一郎ものです

主人公では無いけれど、瞬一郎ものです。そうと知っていれば、もっと早く手にとって居たに違いありません。
どう考えても、ご近所さんの瞬一郎くん応援したいんです。
閑話休題。
実は、今までの深水作品で一番良い出来かもと思っています。
主人公はその辺に居る自信満々のイケ好かない男性ですが、実力が伴ってのこと。
そのフィアンセが自分を犠牲にしてもサポートしたいというのが解ります。イケ好かないと解っていても、その才能に魅了されサポートしたくなるのが女性。子孫はクオリティよりクオンティティ。
この男性が、彼女の死と新しい出会い、瞬一郎との交流によって変わって行く様も、無理なく書かれているし、ミステリ部分が主題では無いだけに、妙な無理矢理感もないです。
一読して良い本でした。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
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No.10:
(5pt)

ワーグナーの楽劇の、ひとつの強烈な「上演」のかたち

ディープなワーグナー蘊蓄にあふれた本です。『ニーベルングの指環』の上演史も的確にまとめてあるし、シェローから、クップファー、ウォーナーにいたる現代演出もぜんぶ押さえて復習してくれています。ワグネリアンとしては、こういうタイトルの本に手をのばすのは、「底が浅かったらどうしよう」と微妙に逡巡してしまうのですが、本書にはまったく裏切られませんでした。しかも、それは単なるペダントリーではありませんでした。

 というのが前置きです。

 若い日本人テノールが、バイロイトで『指環』のタイトルロールを歌うことになりますが、この主人公はナイーブな音楽家というよりも、まさにジークフリート、「恐れを知らない」ふてぶてしい性格で、共演のソプラノに誘われたり、ウェイトレスをくどいたり、女性関係も多く、なみの神経ではない青年です。
 事件を乗り越え、いよいよ本番が近づいてきます。

 ミステリとしては、いったいどこにミステリがあるのか、最後の四十ページにくるまでわかりませんでした。ミステリとしては、あまりにとってつけたような謎解きでしたし、だからなに? と思いましたが、その疑問はラスト、まさに舞台上で忘れられないかたちで応えられました。ワーグナーのあの音楽と、強烈な脳内の映像。

 前衛演出家たちのキッチュで悪趣味、ややグロテスクな上演のかずかずを、著者が披瀝していたのは、単なる読者への状況説明ではなかったのでした。
 そしてそれをつらぬいて、まさに「女性の愛による救済」のテーマが鳴り響く、ワーグナーの音楽がすべての演出を凌駕して輝いた瞬間。

 ワグネリアンなら(たぶんそうでなくても)、号泣できます。
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No.9:
(5pt)

迅速・美本

思っていたよりきれい本で、中古感がないです。満足してます。
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No.8:
(4pt)

鮮やかな幕切れが美しいミステリ

デビュー作「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」とは打って変わって、2作目以降、「芸術」をテーマにしてきた作者が本作品で取り上げたのは、「オペラ」。2010年9月刊行。

オペラ歌手藤枝和行は、久々に海外から帰国した折、恋人・遠山有希子に連れられて、評判が高いという老占い師を訪ねることに。
そこで、有希子の死に関わる不吉な予言を受けた2年後、彼はドイツ・バイロイト音楽祭で、ジークフリート役に抜擢され、注目を集める。
音楽祭も間近なある日、有希子が列車脱線事故に巻き込まれたことを知り、衝撃を受けるが…。

この作品の特徴は、その題名と、各章の名称が「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」ということから、想起されるとおり、ワーグナーのオペラ「ニーベルングの指環」を中心とした「蘊蓄」。
その作品の演出方法が、演出家によってどのように違うか、といった点や、そのストーリーの不可解な点などを、登場人物達が論じる場面があったり、音楽評論の評論が掲載されていたりするのです。

不思議なことに、ストーリー展開は、あまりミステリ的ではない。
何かの謎を解いていくというよりも、主人公のオペラ歌手藤枝が、ジークフリート役を演じる日までの心理的葛藤が中心の流れ。
でも、もちろん後半には、謎解きもありますし、藤枝がどのように舞台初日を迎えるのか、という興味についても、工夫された結末が用意されています。

ミステリとしての評価ですが、自分があまり詳しい知識を持っていない分野について、「蘊蓄」を聞かされるのは、ミステリの愉しみのひとつと考えていますので、その点で評価ができます。
また、「事件の発生」→「探偵の登場・推理」→「事件の解決」という通常の流れとは一味違う展開に面白さを感じるとともに、「鮮やかな結末」という要素も相俟って、私は高く評価できる作品だと思いました。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.7:
(4pt)

ラストがすべて

読み始めてすぐ、お、これは来たなと期待がふくらみ、途中でだんだんどうかなという気がしてきましたが、ラストがよいという評判を聞いていたので、とりあえず最後まで読んでみました。本当にラストは素晴らしかったです! はっきりとその場の音や熱気、その他もろもろが伝わってきて、耳の中は音楽でいっぱいになり、本当にオペラを見ているように腹の底から感動がこみ上げてきて、読後もジーンとしつづけてしまいました。このラストを読むための小説という感じですね。

途中はオペラ解説(オペラ談義?)となっていた長いメールのやりとりや評論まるごとがこのオペラを知らない者にはしんどく、主人公の性格の悪さや新たなヒロインの言動の意味不明ぶり、やたらと優秀すぎる謎の青年など、登場人物に惹かれるものがなくて、最後の謎解きもかなり不快だったのですが。とにかくそのあとのラスト部分が素晴らしかったです。あそこで感動するために、我慢して読むべきだったのだなとわかりました。ストレスをためておいて、一気に爆発、みたいな? それほど長い小説ではないので、充分、報われました。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.6:
(4pt)

ラストがすべて

読み始めてすぐ、お、これは来たなと期待がふくらみ、途中でだんだんどうかなという気がしてきましたが、ラストがよいという評判を聞いていたので、とりあえず最後まで読んでみました。本当にラストは素晴らしかったです! はっきりとその場の音や熱気、その他もろもろが伝わってきて、耳の中は音楽でいっぱいになり、本当にオペラを見ているように腹の底から感動がこみ上げてきて、読後もジーンとしつづけてしまいました。このラストを読むための小説という感じですね。

途中はオペラ解説(オペラ談義?)となっていた長いメールのやりとりや評論まるごとがこのオペラを知らない者にはしんどく、主人公の性格の悪さや新たなヒロインの言動の意味不明ぶり、やたらと優秀すぎる謎の青年など、登場人物に惹かれるものがなくて、最後の謎解きもかなり不快だったのですが。とにかくそのあとのラスト部分が素晴らしかったです。あそこで感動するために、我慢して読むべきだったのだなとわかりました。ストレスをためておいて、一気に爆発、みたいな? それほど長い小説ではないので、充分、報われました。
ジークフリートの剣 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣 (講談社文庫)より
4062776650
No.5:
(5pt)

お見事

私にとって接する機会のない、オペラが舞台となった物語なので、内容についていけるか不安を感じたものの、作品中でwikiよりずっと分かりやすく解説されている。主人公は天才的オペラ歌手。日本人でありながら、バイロイト劇場で「ニーベルングの指環」の主役を務めることになる。そのオペラ前とオペラ本番での話。最後まで読んで分かるのだけれど、ストーリーとオペラの内容が見事にリンク。中盤、中だるみを感じるが、おそらくこれも計算されたもの。最初から緻密に練られた構成。後半、テンポが加速して一気にたどり着く大団円がすばらしい。主人公が必要以上にイヤなヤツなのだけれど、それも最後まで読むと納得できます。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.4:
(5pt)

お見事

私にとって接する機会のない、オペラが舞台となった物語なので、
内容についていけるか不安を感じたものの、
作品中でwikiよりずっと分かりやすく解説されている。

主人公は天才的オペラ歌手。
日本人でありながら、バイロイト劇場で「ニーベルングの指環」の主役を務めることになる。
そのオペラ前とオペラ本番での話。

最後まで読んで分かるのだけれど、ストーリーとオペラの内容が見事にリンク。
中盤、中だるみを感じるが、おそらくこれも計算されたもの。
最初から緻密に練られた構成。
後半、テンポが加速して一気にたどり着く大団円がすばらしい。

主人公が必要以上にイヤなヤツなのだけれど、
それも最後まで読むと納得できます。
ジークフリートの剣 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣 (講談社文庫)より
4062776650
No.3:
(5pt)

とにかくもの凄い作品!

凄い… とにかく凄いとしか言いようのない作品だ。万物が凝縮していて、ジャンルという観念は既に超えてしまっている。
 ジークフリートの章で、この作家のレギュラーが登場するが、そのアンバランスささえもプラス効果を醸しだしている。
 これだけムチャクチャに風呂敷を広げておいて、最後には予定調和?でまとめてしまう作者の手腕にも唖然とするほかはない。 感想として 書きたいこと、書くべきことは無数にあるが、この作品を評するような大それた文章は、とても僕の手には余るし「恐れ」すら感じる。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.2:
(5pt)

芸術ミステリとは言い切れないが、ラストが秀逸

ジークフリードの剣というタイトルに惹かれて購入しました。何か騎士道物の作品かと思うと、ワーグナーのオペラ、「ニーベルンゲンリング」の歌い手が主人公という内容。作品中に、ワーグナーをはじめ、オペラ、音楽、声楽についての説明がうまくされていて、その道に疎い僕でも読み進めるうちになるほどとわかるようになっています。しかし、芸術作品(本作ではニーベルンゲンリング)の中に「謎」があり、それが現実の事件とリンクしているというような、芸術ミステリまたは歴史ミステリの根幹・基本は完全に崩れているといっていいでしょう。探偵役の謎ときもかなり強引であり、ミステリ作品としても一級品とは言い難い。しかしながら、それらを補って余りあるくらいに、この作品は感動すると思います。最初に書かれていた伏線をラストで大きく登場させるあたり、いってみればこの作品が一つの「舞台」のように感じました。一見の価値あり! 購入をお勧めいたします。
ジークフリートの剣Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣より
4062164531
No.1:
(5pt)

芸術ミステリとは言い切れないが、ラストが秀逸

ジークフリードの剣というタイトルに惹かれて購入しました。何か騎士道物の作品かと思うと、ワーグナーのオペラ、「ニーベルンゲンリング」の歌い手が主人公という内容。作品中に、ワーグナーをはじめ、オペラ、音楽、声楽についての説明がうまくされていて、その道に疎い僕でも読み進めるうちになるほどとわかるようになっています。しかし、芸術作品(本作ではニーベルンゲンリング)の中に「謎」があり、それが現実の事件とリンクしているというような、芸術ミステリまたは歴史ミステリの根幹・基本は完全に崩れているといっていいでしょう。探偵役の謎ときもかなり強引であり、ミステリ作品としても一級品とは言い難い。しかしながら、それらを補って余りあるくらいに、この作品は感動すると思います。最初に書かれていた伏線をラストで大きく登場させるあたり、いってみればこの作品が一つの「舞台」のように感じました。一見の価値あり! 購入をお勧めいたします。
ジークフリートの剣 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ジークフリートの剣 (講談社文庫)より
4062776650

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