熱海のタウン誌「週刊海熱」の編集長・北原のもとに、ホテル十国社長・大原洋次の“御会葬御礼”の広告依頼が届いた。

事件の発端は腹上死である。

夏の高原で開催される名門女子高の林間学校。

突然の父の“自殺”にシーリアは疑問を抱いた。

コルテス大佐は、アンデス山麓に屹える城塞“隼のゆりかご”で、テロリスト富樫耕平の訊問にあたっていた。

北多摩警察署の刑事課強行犯係の相馬刑事―身長180センチ、体重80キロ。通称ウマさん。

「阿部くんか…」阿部は一瞬目の前が真っ暗になった。まさかと思っていた人員整理の候補の一番手にあげられたからだ。

胸を病み、ある事情から絵筆を捨てた絵描きの「私」は、結核で夫を亡くした寂しげな影をもつカフェの女給鈴子とめぐり会う。

七夕の夜、坂井正夫が服毒してアパート4階の自室から転落死した。

30を過ぎた外野手ハーヴェイは突如レット・ソックスをおはらい箱になり、新設チーム、ジューエルズの支配下選手となった。

思わぬゆき違いから結びついて、たがいに激しく憎悪しあうようになった男女が、太平洋にただよう小さなヨットの中で殺意をむき出しにして対決した。

日本女子オープンの2日目、餅田翔子は謎の男に心を乱され、スコアを崩す。ギャラリーの中から男はジッと翔子だけを眺めている。

結婚のため、赴任先のシドニーから帰国した里見。しかし婚約者・彩子の姿は成田空港にはなかった。

女優・弟子・人妻と乱脈な女性関係をもつ、新興の茶道「桃山流」家元・二条院良孝に突然の悲報が…。

自由に操れる予言者“マハディ”をでっちあげろ!イスラム世界の権益を一手に握るため、謎の老スパイの提案を受けCIAが仕組んだ奇想天外な作戦“ミラージュ計画”。

「鮎川哲也さんは謎と論理の小説に優れた、ごく少数の作家の一人である。

ロス市警の警官ハーゾグが失踪して3週間が過ぎた。

ソ連から奪ったミグ31〈ファイアフォックス〉が北欧の湖に不時着。

ソ連から奪ったミグ31〈ファイアフォックス〉が北欧の湖に不時着。

京都の一流ホテルの回転式レストランで食事中の若い4人の男女が、暮れなずむビルから落ちていく人影を目撃した。

眼鏡は取りたくありません―ラッカーで真黒に塗りつぶされた競泳用の水中眼鏡をかけた女の態度は、かたくなだった。

母の一言に引きずられて、日々をやり過すように生きるしかない秋子。

葵と弥生、不思議な縁の糸で結ばれた2人の孤児。そのいずれか一方が大企業の継承権を持つ娘だという。

30代の若さで異例の出世をとげた大手銀行の調査部長が本社の執務室で殺され、捜査陣が目にしたものは20枚ほどのポルノ写真。

スケボーをはいた老犬が挑む愛の物語。疾走しろ!希望を生きのびるために。

真夜中に電話のベルが鳴る。「ずいぶん、ひどいことをしてくれましたね。

みつめる土地の底から奇妙きてれつの手がでる足がでるくびがでしゃばる萩原朔太郎の詩そのままの異様な他殺死体が発見された。

梅雨の訪れと共に駒津家に届けられる奇妙な葉書。裏には筆書きでただ一文字『願』と書かれていた。

ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の混血にして、ヨーガと奇術の達人ヨギ ガンジー。

同僚を斬殺した主人公に討手がせまる。しかし、身を隠す暮しのうちに、人の情けと心意気があった。

ボーイフレンドとの待ち合せの公園で、あたしを待っていたのは美人のクラスメート、中川さんの無惨な死体だった。

あたし、深町真由、西条学園高校の2年生。昼間、喫茶店で近くのボックスから、親友の里美に関するいやな噂話をきいてしまった。

最初の夫を失い、再婚でつかのまの幸福を得ながら、今度は一人娘までも事故で失って悲嘆にくれるクリスタ。

ソ連対外交渉専門家のブルトヴァは、一度失脚して強制収容所に入ったことがある。折しも、ソ連からノーベル文学賞候補が出た。

窓際ジャーナリスト・可能克郎くんの『夕刊サン』にミステリーの連載が企画された―。

若者向けの新しい観光スポットを開拓するため、単身出張した萱庭智佐子。

少女が別れていった母に殺意をいだくとき…。最新推理ベスト小説集。

妻の身代りとなって、殺人の罪に問われた戸田。それから20年―。

平凡な人妻、初子を突然襲った夜!!夫の出張中に起きたその出来事は、彼女を絶望の底に陥れた。

ヘミングウェイを初めとする〈失われた世代〉の作家たちに触発されて、一九二〇年代の推理小説界に忽然と登場したハメットは、俗にハードボイルドといわれる作風を確立して、推理小説に革命的な変革をもたらした。

マル・アデッタ星域会戦によって、皇帝ラインハルトはイゼルローン要塞を失陥した。「してやられたか、またしてもあの男に!」。

ヴィオラ奏者のジュディスは、音楽エージェントと称する男から、1万ドルの報酬と引き換えに初見の楽譜を受けとった。

紳二は心配でならなかった。婚約者の素子の様子がヨーロッパから帰って以来、どうもヘンなのだ…。

夜の新宿、流しの世界を仕切るアベ芸能会の会長阿部丸三郎は音楽学校出の元歌手ながら、“義理と人情を秤にかけりゃ、義理が重たい流しの世界”が十八番の大親分。

ラテンの熱い血をみなぎらせ、男は帰ってきた。港町N市―妻を失った男には、闘うことしか残されていなかった。

ソビエト大使館員殺害容疑で精神鑑定中の大学教授・荻野が、突加口走った聞き慣れぬロシア人名。

中川麻矢は友人・石田ユミの結婚式で新郎・杉原次郎の兄・太郎を紹介され、交際を重ねて結ばれた。

長崎のおくんち祭を見物中のツアー客が突然起こった石段上の人なだれで転落死した。

山口地検の赤かぶ検事・柊茂は痩せて頼りなげな男である。しかし赤かぶ検事に不可能はない。

警視庁の清水刑事は新婚旅行に、東北の鳴子温泉から、最上川下り、さらに日本海の温泉を回るルートを選んだ。

国鉄K駅から、遠見町へ行くためのトンネルは、長さ210メートル。

昼下がりの東京・丸の内、人通りの絶えたビルの谷間で老婆の絞殺死体が発見された。

昼下がりの東京・丸の内、人通りの絶えたビルの谷間で老婆の絞殺死体が発見された。

大井川鉄道を走るSL展望車の展望デッキから、若い女が姿を消した。

踊り子5号を爆破する、という怪電話をうけて、当局が走行中の電車を止めたところ、車中に男の死体が…。

北の果ての網走刑務所で刑期を終えた元刑事・橋本豊は、刑務所内で死亡した仲間の遺品を、友人に届けるために、南の国、宮崎へ向かった。

週刊誌記者・青木は「はやぶさ」の車内で“薄茶コートの女”を取材し、写真を撮るが、何者かにフィルムを抜かれ、女は、東京の多摩川に水死体で浮かぶ。

夜ごと華麗な舞台が繰り広げられるオペラ座。だが、その地下では全く別のドラマが進行していた。