人材派遣会社を営む紀ノ川由希子は42歳、独身。恋人には妻子がいる。

父親の秘密を見つけた女子高生の日記「トロフィー」、母の死を引きずる43歳独身男性の日記「道化師」、姉妹で同居している結婚を控えた姉の日記「サムシング・ブルー」、熟年夫婦の日常を記した夫の日記「夫婦」。

優しい夫に白い猫―満ち足りた生活は、夫の溺死によりピリオドが打たれる。

誰よりも美しくなりたい!と願う女性たちが集まる、青山の高級エステサロン『ヴィーナスの手』。

29歳。恋も仕事も行き先不明！？　新感覚ミステリー。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

優しい夫と愛しい子供との日々に、突然襲いかかる父との再会。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

いつも他人のものばかり欲しがる幼なじみに悩まされ続けたOLが、最後に打った手は…?恋にも仕事にも疲れ果てた女性が、地下鉄で見かけた華やかなビジネスウーマンの後をつけ、見てしまった“素顔”とは…?天使なんかじゃない、等身大の女性たちが、ふとしたことから事件に

札幌で行なわれたコンサートで、ピアニストの安積界は直前に予定を変更し、自ら封印したはずの『ハンマークラヴィーア』を演奏。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

被害者女性の特異な容貌から注目を浴びた轢き逃げ事件、痴漢の容疑をかけられた男の転落死、色呆け老人が飲んだ薬物入り缶コーヒー騒動―同じ地域で起こった三件の未解決事件には、ある人物の姿が見え隠れしていた。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

高校生の三浦凪の好きなものは、カカオ80%のビターチョコレートとミステリー。苦手なことは群れることと甘えること。

八月、新築マンションの住人から、季節外れの杉花粉症を発症したと伝えられた住販メーカー・霧島不動産。

高級老人ホームに住む資産家女性が殺された。犯人は金を無心していた孫なのか。

地方都市・K市の市民センターで開かれている外国人労働者向けの日本語教室。講師を務めるのは「ボランティア」の日本人たち。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。

街路樹が色づき、空気がこうばしくなる。なにか素敵なことが起きそうな予感に満ちた、秋。

今まで日本に現れたことのない変異型ウンカが富山県で異常発生した。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

「わたしの宝石を担して貰いたいの」刑事を辞め私立探偵として独立した麻生龍太郎に、奇妙な依頼が舞い込んだ。

愛しているから、私が、嘘をついた。

エリート商社マンの理解ある夫と9歳になる愛娘。自らは料理研究家として活躍する海城菜津、38歳。

東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

破滅や愛することへの渇望――計りしれない女の業と性。

身に覚えのない上司殺しの罪で刑に服した江木雅史。事件は彼から家族や恋人、日常生活の全てを奪った。

一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

理系の素材を扱う時、重要なのは対象との距離感であるが、テーマを追究する作者の真摯な姿勢は「2000年問題」を広く社会に認識させる力にもなっている。

初対面の相手でも、たちまちするりとその懐に入ってしまう。小谷夏子は男をその気にさせる天才だ。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

男性優位主義の色濃く残る巨大な警察組織。その中で、女であることを主張し放埓に生きる女性刑事・村上緑子。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

東京の大学病院に勤める内科医の望月美並。

『孤狼の血』『盤上の向日葵』著者が放つ、社会派ミステリ! 結婚詐欺容疑で介護士の冬香が逮捕された。

母と娘。二種類の女性。

中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。

タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。

兄が死んで、私が生まれた。一歳の誕生日。

この不幸は、いつまで続くのだろうか―。平凡な結婚生活の先に待っていたのは、思いもよらぬ夫からの暴力だった。

飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。

警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!? 警察不祥事のスクープ記事。

両親を亡くし仕事も失った矢先に祖母がガンで入院した梨花。職場結婚したが子供ができず悩む美雪。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

迷惑、顰蹙、無理難題。人生、困ってからが面白い! 奥田英朗の蔵出し短編集! 貴重な対談2本も収録。