一枚の絵が「もし贋物なら、見た瞬間、苦味を感じ、本物なら甘みをおぼえる」という天才美術コンサルタント・神永美有が、短大の美術講師・佐々木昭友と二人で鑑定にまつわる五つの難題に挑戦。

難事業に立ち向かった叩き上げの天才―― 老中・松平信綱は何故「知恵伊豆」と称されたか？ 明暦３年（1657）１月、江戸が燃え尽きた――。

物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。

芥川龍之介や直木三十五、川端康成などの協力を得、菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。

終戦から間もない東京・神田神保町で、 ひとりの古書店主が死んだ―― 出版社とも図書館とも違う、 かれらにしかできない方法で書物を守る 古書店のひとびと。

岡倉先生は、いはゆる筆を持たない芸術家でありました―。近代日本美術の父・岡倉天心の直筆画が発見されたという。

「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。

宮沢賢治は祖父の代から続く富裕な質屋に生まれた。

新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。

著名な書家が失踪。後援する大塔印刷では御曹司三郎に捜索を任せるが、工場でも厄介事が……。

「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうで行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。

地震、津波、火事、飢饉、豪雪、火山の噴火、河川の氾濫……。

失業中の28歳青年の冴えない日常に押し入ってきた強盗。「大声をだすな」というその声はやけに甲高く、背が低くて…。

榎本武揚が隕石から作ったという流星刀だが、刀身の成分を調べた結果、偽物と断定。

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。

優莉結衣は平成最大のテロ事件を起こし死刑となった男の次女。彼女が通う武蔵小杉高校を総理大臣が訪問することになった。

何も持っていなかったから、走り続けることができた。 誰もが心通わせられる世にどうしてもしたかった――。

幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょう。

人は己の血にどこまで縛られるのか?高名な日本画家の家系に生まれながら、ペットの肖像画家に身をやつす時島一雅は、かつてない犬種の開発中というブリーダーの男に出資を申し出る。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。

人の感情が色でわかる「共感覚」を持つという不思議な青年―藤木司を担当することになった、臨床心理士の佐久間美帆。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。

大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

おんぼろ駅舎が文化財だって!?保存か、建て替えか?おまけに村長選挙まで!村をあげての大騒動に…。

時を重ねて変わらぬ本への想い……《私》は作家の創作の謎を探り行く――。

殺人事件の時効成立目前。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

ダメなところに味がある!おいしくてくせになる、絶品「肉」小説。 凡庸を嫌い、「上品」を好むデザイナーの僕。

盗まれた金の仏像をとり返して、駐日アメリカ大使の暗殺計画を阻止せよ、失踪した訪問販売員を捜してくれ。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

容疑者は死亡した男? 天才医師vs謎の殺人鬼！ 愚鈍なる警察に告ぐ――。都内近郊で相次いで起きた連続殺人。

「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。

夏祭りにやって来た、裏染天馬と柚乃たち風ヶ丘高校の面々。

しょせん小説なんてお話じゃないか。絵空事じゃないか。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

あなたのワケあり写真は、あなたの心の有りようを写している――。

日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。

手のひらサイズの物語はいかが? 切なかったり、幸せだったり、恐ろしかったり、美しかったり――あらゆる物語の楽しみが、ここにあります。

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。

1937年、22歳の柴田彰は円谷英二の下で日独合作映画『新しき土』の特殊撮影を担当し見事に完成させた。

少年の命を救うのは、どちらの正義か。 大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。

”どんでん返しの帝王”が放つ、社会派ミステリ!人気シリーズ第三弾! 少女を狙った前代未聞の連続誘拐事件。

正義を貫く武士の覚悟が胸を打つ、傑作時代長編! 藩のため、妻のため、男は荊の道を歩み出す――。

秋庭市のはずれもはずれ、ススキばかりがおいしげる斜面のど真ん中にたつ秋庭市立秋葉図書館、そこが文子の仕事場だ。

ミケランジェロの聖地で老女の心臓を止めたもの、 そして名画「最後の審判」に秘められた謎とは…!? イタリア・フィレンツェのシスティーナ礼拝堂でミケランジェロが描いた 大壁画の修復作業を担当する絵画修復士の御倉瞬介。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

犯罪史に残る凶悪な半グレ連合リーダーを父に持つ優莉結衣を、全寮制の矯正施設・塚越学園のトップが訪ねてきた。

私はマドレーヌ。犬語が話せるめずらしい猫で、柴犬の玄三郎さんとは夫婦なの。

名画に秘められた真実と事件の謎を解き明かす名推理！ 作品の鑑定と修復のため、東京総合美術研究所に持ち込まれた 古い絵画のなかに、ゴッホの死の謎を解く手がかりが見つかったという。

茅野しおりの日課は、憧れのいとこ、美弥子さんが司書をしている雲峰市立図書館へ通うこと。