武上希美子は中堅老舗出版社の編集者、三十一歳。元気な祖母と二人暮し。

予期せぬ方向へ向かった二つの事件が、落語のちょっとした一言から結びついて「合点」した表題作、見知らぬ人からの遺産話から広がる「とんでもない」結びまで、ミステリ度増し増しの中編二話を収録。

知り合いの茶会に招かれた山桜亭馬伝の妻亮子。

手妻と太神楽。寄席・神楽坂倶楽部には謎がいっぱい 華麗な手妻を披露する美貌の母娘。

二つ目・寿笑亭福の助は、かつての弟弟子が故郷で開く初の独演会のため『芝浜』の稽古をと懇願される。

古典落語の名作「黄金餅」を彷彿とさせる怪事件が雪の東京で発生した！　落語界の大看板にして名探偵・八代目林家正蔵が謎に挑む痛快落語ミステリー第二弾！

高座で「罠」を打ち返し、怪談噺で謎を解き、ついには「あの人」を引っ張り出して…動き出す木彫りのねずみ、落語競演会で仕掛けられた「陰謀」学校での「妙ちきりんな事件」と義兄の結婚問題、そして師匠と十五センチの謎と駐車場で見たもの、これがあんなでそんなことに…。

怪しい手品師、狙われる老落語家、師匠いわくの山間の宿…。謎に合点し落語で披露、笑いあり涙ありの人気シリーズ第4弾。

亮子の夫は落語家・寿笑亭福の助。彼と出会うまで落語と縁のなかった亮子も、最近では噺家の女房らしくなってきた。

落語と推理小説は昔から深い縁があった。

テレビやラジオで落語が親しまれ、大看板と呼ばれた一流の噺家たちが芸を競った昭和五十年代。

百戦錬磨の掏摸に伝説の空き巣泥棒。翻弄されまくる新人刑事・三崎優子の相談相手は、神楽坂署の「落語刑事」平林定吉だ。

真打ち昇進を目前に控えた二つ目・佃家花蔵が、高座で「一眼国」を熱演中に、酔客に片眼を殴打される災難に。

胸には警察手帳、手には高座扇!?　噺家に憧れ弟子入り志願までした過去を持つ平林定吉も、いまや神楽坂署のベテラン刑事。

天女のように美しく、質素で健気な若い妻。

大相撲力士の斜麓山は稽古よりもミステリーが大好き。

ふと目覚めると、私は記憶を失っていた。同じベッドには、ゴムの仮面を破った全裸の男が眠っている…。

本当は怖い落語×驚愕のどんでん返し！ 著者渾身の作家生活30周年記念作品 その噺を聞いてはいけない 男たちを地獄へ引きずりこむ闇の落語会 落語会へ行くと、客は自分だけ。

美少女探偵・根津愛が、刑事・桐野と訪れた奥会津の秘境にある友人の別荘。

老眼、腰痛、高血圧。

大人気「化学探偵Mr.キュリー」シリーズの著者が描く、初の科学捜査ミステリー! 科学警察研究所・本郷分室にやってきた三人の研修生たちは、科警研の仕事に興味を示さない室長・土屋の態度に困惑する。

イヤミスここに極まる。まさに唾棄すべき傑作! 鳴かず飛ばずの作家・柏原が十一年前の交通事故で失った一週間の記憶。

名だたるミステリ作家があなたを仰天させる! 物語の最終盤で読者の予想をひっくり返す、どんでん返し。

訳あって入社二年で会社を辞め、自信をなくしていた長原佑。

大人気「化学探偵Mr.キュリー」シリーズの著者が描く、科学捜査ミステリー・シリーズ最新作! 科学警察研究所――通称「科警研」の本郷分室の三人の研修生たちは、研修期間が延びたことで、「解決が困難な、不可解で難解な案件」すなわち「面白そうな事件」を選定し、調査

絵画に描かれた巨大な歓喜仏に抱かれ、臨死体験者・磯村澄子は死んだ。奇妙な衣裳に極彩色の化粧、そして額に描かれた第三の眼。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

衝撃の辞令を受けて泣く泣く「季刊落語」編集部の一員となった間宮緑は、牧編集長の洞察力に感嘆しきり。

若い者にはまだまだ負けん! 異色の警察小説、第3弾! 偽爆弾が設置される事件が頻発。

資産家が住まう洋館に届いた英文の脅迫状と、奇怪な密室殺人――迷宮入りとなった十数年前の事件に四人の男が推理を競う傑作短編「完全犯罪」。

牧野ひよりは憧れの刑事になったが、毎日雑用ばかり。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

夏休みも終わった9月。清貴は、最後の修業先である「小松勝也探偵事務所」で働き始めた。

静岡に行ってくれないかな―北海道出張中の牧編集長から電話を受け、緑は単身杵槌村へ取材に赴く。

スキーシーズンも盛りのペンション村。その中心からはずれた位置にある白銀荘…。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

果てしない未来と、果てしない不安。甘いお菓子が、必要だ。

長崎屋の主が死んだって!? おとっつぁんの身に何が? 病弱若だんな、跡を継ぐの? 緊急事態続出の「しゃばけ」シリーズ最新作!

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。

生まれてから死ぬまで、運命のすべてが記されているという「アガスティアの葉」。

元銀幕の大スター・片桐大三郎(現芸能プロ社長)の趣味は、犯罪捜査に首を突っ込むこと。

柳町北署管内にある神社の石段下で、若い男性の遺体が発見された。

「季刊落語」先代編集長の安楽椅子探偵譚、『幻の女』ばりの展開に翻弄される間宮緑の単独探偵行など五編を収録。

葉村の働く書店で“鉄道ミステリフェア”の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。

気が付くと、血のついたナイフを握っていた。眼前には血まみれになって倒れている男。

意外にも鋭い推理力で謎を解け！ 家事代行会社でアルバイトをする大学生の樋口亜美。

この遺体、なかったことになりませんか? マンションで発見した独居老人の死の謎に 中年男と高校生のコンビが挑む、心温まるミステリー。

おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入─。

「あなたに、悪夢を」 ――火村英生シリーズ、最新長編登場! 「俺が撃つのは、人間だけだ」 彼は、犯罪を「狩る」男。

ある朝、いつものように登校すると、机のうえには分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

尾行中の老女梅子が怪我をさせたミツエの持ち家のアパートに住むことになった晶。

『病気、至急連絡されたし。』――冬の夜、僕の許に届いた差出人不明の電報。

テーマは「館」、ただひとつ。 今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。

その島の理は科学ではない――。

推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。「臨床犯罪学者」と。