終戦直後の寒村で起きた集団殺人。その記録を命じられたのは人外に堕したことと引き換えに収容所を生き延びた「僕」だった…。

異常な寒波のなか、私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気候変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。

母ひとり子ひとりの家庭で育ったペーターは、祖父母の家で占い本の断片を見つける。

穏やかな引退生活を送る男のもとに、見知らぬ弁護士から手紙が届く。日記と500ポンドをあなたに遺した女性がいると。

戦争で家族を失い故国を追われた老人は生まれてまもない赤ん坊を抱いて難民となった…『灰色の魂』の作者がおくる言語の壁を越えた、友情と共感のドラマ。

ニックは三十四歳、ニューヨークで雑誌のライターをしていたが、電子書籍の隆盛で仕事を失い、二年前、妻エイミーとともに故郷ミズーリに帰ってきた。

1940年、ベルリンの街はナチスの恐怖政治に凍りついていた。

コペンハーゲン警察の特捜部Qは未解決事件を専門とする部署だ。ある日ここに一本の電話が入った。

夫と離婚し、酒浸りの日々を送るレイチェル。

三十一歳のリビー・デイは七歳のときに母とふたりの姉を殺される。

ジョウントと呼ばれるテレポーテイションにより、世界は大きく変貌した。

映画化決定! CWA最優秀新人賞の話題作。 「わたし」クリスティーン・ルーカスは、特殊な記憶障害を負っている。

十二歳の少年スティーヴンは、今日も母の弟ビリーの遺体を捜してヒースの茂る荒野にシャベルを突き立てる。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

失踪した友人を探してインド各地を旅する主人公。彼の前に現われる幻想と瞑想に充ちた世界。

人工知能の研究で世界的な名声を博す科学者。

オウィディウスからフロイトまで、「芸術家」たちの失われた夢が、肉体をそなえ、息づき始めた。この夢は、誰がみた夢なのか―。

七月は灼熱の昼下がり、幻覚にも似た静寂な光の中、一人の男がリスボンの街を彷徨い歩く。

人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。

事件は人間の内にある。 直木賞受賞後、第一長篇。

19世紀後半、ロンドンの外れの巨大なごみ捨て場。

デビュー後、編集部の要請で送られていた習作短篇3篇とデビュー当時の様子を友人に書き送った「ハサミ男の秘密の日記」を収録。

ユダヤ人大量虐殺の首謀者、金髪の野獣ハイドリヒ。彼を暗殺すべく、二人の青年はプラハに潜入した。

アメリカ留学帰りの去場安のもとに、伊藤博文から手紙が届いた。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。

あと数カ月で、彼女は殺人者になる――世界27カ国が戦慄した結婚生活。