奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき―百人一首にも登場する伝説の歌人、猿丸太夫が詠んだ歌に秘められた謎。

失踪した恋人―瀬木良介を追って台湾へわたった高嶋聖子。

大化改新の立役者天智天皇は、弟天武天皇によって暗殺された!壬申の乱後、正当に皇位を継いだ天武―それが歴史の定説である。

「ヨシツネに殺される」謎の言葉を残し森川義行が失踪した。彼は佐倉財閥令嬢の婚約者。

明とミユキは大学生。何の因果か心中をしかけたが、意識を失っただけで気づいてみると、江戸・綱吉の治世にタイムスリップ。

天下統一を目前にした織田信長にとって、最大にして最後の敵は一向宗の総本山石山本願寺であった。

謎の絵師といわれた東洲斎写楽は、一体何者だったか。後世の美術史家はこの謎に没頭する。

営々と築き上げてきた「大坂和平の道」はついに崩れ去ろうとしていた…。執念深い秀忠、愚かな淀君、抗いがたい時代の奔流。

国文学者・折口信夫の元に一通の書簡が届いた。

25歳の新進作家・芥川龍之介は、友人の原田宗助から相談を持ちかけられる。

「……り……に、毒を」被害者は奇妙な言葉を遺して死んだ。毒物の正体は不明。

「ヒミコは殺された」という謎めいた言葉をのこして古代史研究家が密室で殺害された。

歴史ミステリーの俊英が放つ新シリーズ・織田信長推理帳。

明治18年(1885)、日本ブームに沸くロンドンで日本風俗博覧会が好評を博していた。

大石の真意は仇討ちにあらず―綱吉批判が水面下に蟠る元禄15年。多くの矛盾を孕みつつ何ゆえに大石は決起に踏切ったのか。

「江戸が終わって20年。

地獄から復活した屍魔たちの跳梁が誕生直後の平安京を恐怖に陥れる。

帝ご寵愛の猫はどこへ消えた?出産のため宮中を退出する中宮定子に同行した猫は、清少納言が牛車に繋いでおいたにもかかわらず、いつの間にか消え失せていた。

歌麿の「幻の傑作」が発見された?美術界をゆるがすかもしれぬ事件に雑誌編集者の杉原は勇み立ち、研究家の塔馬双太郎の助力をたのむ。

刑事になるという夢破れ、留置管理係として職業人生を閉じようとしている、近藤。

根来忍者の頭領・左甚五郎を追って鬼九郎たちは会津へと向かった。

奇々怪々な難事件を卓抜な推理力で解く織田信長、推理も兵法の理を基本とする宮本武蔵、書斎派の探偵芥川龍之介、歴史・宗教・美術に詳しい南条圭、自称美術品のトレジャー・ハンター永源寺峻、夢の中で死霊の声を聞く超能力の持ち主司門貘、快刀乱麻の名推理を開陳し歴史上の

龍神伝説を追うために津軽、信濃、出雲と列島縦断して調査を進める九鬼虹人たちアクト・ナインのメンバー。

広重は幕府に暗殺された?若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。

まほりとは?蛇の目紋に秘められた忌まわしき因習とは?前代未聞の野心作 大学院で社会学研究科を目指して研究を続けている大学四年生の勝山裕。

京都、本廟寺。親鸞聖人直系で厖大な信徒数をほこるこの名刹で、時期教王の座をめぐる骨肉の争いがおこっていた。

宝探し人・永源寺峻の留守番電話に残された「すぐ会いたい」というメッセージ。

古今東西、書物にまつわる小説は枚挙に遑がないが、近年は、古書を題材にした作品が注目されている。