ジェゼベルの死

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種別
長編
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5
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あらすじ

1978年12月31日 ジェゼベルの死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-2)

<おまえは殺されるのだ>素人演劇の公演を前に、三人の出演者に不気味な死の予告状が届く。これは単なる嫌がらせか。やがて舞台をライトが照らし出し、塔のバルコニーに出演者の一人、豊満な肉体を誇る悪女ジェゼベルが進み出る。その体が前にのめり、異常なほどゆっくりと落下した。演者の騎士たちが見守る"密室状態"の中で……現場にいたコックリル警部は謎を解けるのか?本格推理の限界を突破する圧巻のミステリ。(「BOOK」データベースより)

評判

ジェゼベルの死の評価:

6.67/10点 レビュー 3件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.67pt

ジェゼベルの死の総合評価:

7.38/10点 レビュー 16件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.13
(3pt)

ドイルから脈々と続くブリティッシュ・スタンダードwww

いわゆる欧米のミステリ黄金時代の主だった作品はあらかた読んだ気でいたので、その周辺の作品を探していて引っかかった著者の作品。
 翻訳小説、特に海外ミステリでは、冒頭から多くの登場人物の横文字に圧倒されがちだが、それらの名前に混じって、ページェント、ページェントと何度となく記載されるので、しばらくは女性の名前かと勘違いしてしまったw
 LEDでの大規模なイルミネーションショーのことを「光のページェント」なんて呼んだりするが、それのことだ……。本来は宗教的な題材の移動式の屋外劇等の催しのことらしい。
 「ページェント」くらいはもはや日本語だおぼえとけと云うことだが、訳注でもつけてほしいところだ。巻末には「1960年に出版されたものを文庫化」とあって、新訳とは書かれていないので、60年前の翻訳かもしれないが……。

 海外作品の翻訳では、原語で読む人たちには常識でも、日本人には馴染みのない語句や用語がするっと出てくることがある。そんな時に訳注があるべきで、本書でも、被害者のイゼベル(Isebel)がジェゼベル(Jezebel)と呼ばれたりしたのに対して、聖書関連の"常識"を訳注で説明してくれていたりするのだが、まだまだ不足気味に感じた。
 著者の記述の中に手がかりやレッドヘリング等の布石を探しながら読むミステリ作品では、要らないところで引っ掛かりを覚えたくないので、特に海外ミステリでは訳注にこだわってほしい。

 さて作品自体の感想だが、つい性分で気になってしまったことがある。
 ジョニイの自殺も本作の事件も英国でのことだが、プロットにはマレー半島が大きく関わっている。
 本作の事件は1948年あたりで、ジョニイの自殺は1940年。
 この間がこれほど開いているのは、もちろん第二次世界大戦の影響だ。
 マレー半島では、日本軍のマレー侵攻があった。

 本作の登場人物の多くは、当時マレーにいて、日本の侵略にえらい目に遭ったという。なんだったら、本作の血なまぐさい復讐も、日本統治下でストレスを受けたが故に醸成されたかの勢いだ。
 戦争の渦中にあったのだから、焼け出されたり、収容所に送られて辛い目に遭った英国人もいただろう。しかし植民地にいた支配者側の人間が、侵略されてどーのこーのといった文句はあれど、被支配者側のマレー人の視点は一切ないというのはちゃんちゃらおかしい。

 どうやら著者はマレー半島で生まれたらしいので、彼女の目や耳からはいってきた情報では、そんな印象を持つことになるのかと興味深い面でもある。特に日本をディスる意図は感じないが、こういった支配する側が無邪気かつ無責任な感受性は、読んでいて若干気になる。
 もしかすると、当時の英国人は無知蒙昧なマレー人を教化してやろうと、傲慢な善意を感じていたのだろうか。ここは日本人もある程度は反省すべき点かもしれないが、英国人はマレー人の学校をどれだけ建てたのかなw

 とまぁ、シャーロック・ホームズの時代から脈々と受け継ぐブリティッシュ・スタンダードなのだから、目くじらを立てずに流すのが吉であろう。ただし、知ったうえで。

 さて、さらに肝心なトリックについてだが、これについても、山口雅也等ミステリマニアが絶賛するほど出来がいいとは思えなかった。

 ネタバレにならずにはうまく書けないが、犯人のリスクが高過ぎということである。
 到底実用性のある計画とは言えないだろう。

 気がつくとかなり驚くあのサプライズにしても、実際に周囲に気付かれないようにふるまうのは、かなり大変だと思う。あれ、重いよ。
ジェゼベルの死 (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ジェゼベルの死 (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8JI74
No.12
(3pt)

ドイルから脈々と続くブリティッシュ・スタンダードwww

いわゆる欧米のミステリ黄金時代の主だった作品はあらかた読んだ気でいたので、その周辺の作品を探していて引っかかった著者の作品。
 翻訳小説、特に海外ミステリでは、冒頭から多くの登場人物の横文字に圧倒されがちだが、それらの名前に混じって、ページェント、ページェントと何度となく記載されるので、しばらくは女性の名前かと勘違いしてしまったw
 LEDでの大規模なイルミネーションショーのことを「光のページェント」なんて呼んだりするが、それのことだ……。本来は宗教的な題材の移動式の屋外劇等の催しのことらしい。
 「ページェント」くらいはもはや日本語だおぼえとけと云うことだが、訳注でもつけてほしいところだ。巻末には「1960年に出版されたものを文庫化」とあって、新訳とは書かれていないので、60年前の翻訳かもしれないが……。

 海外作品の翻訳では、原語で読む人たちには常識でも、日本人には馴染みのない語句や用語がするっと出てくることがある。そんな時に訳注があるべきで、本書でも、被害者のイゼベル(Isebel)がジェゼベル(Jezebel)と呼ばれたりしたのに対して、聖書関連の"常識"を訳注で説明してくれていたりするのだが、まだまだ不足気味に感じた。
 著者の記述の中に手がかりやレッドヘリング等の布石を探しながら読むミステリ作品では、要らないところで引っ掛かりを覚えたくないので、特に海外ミステリでは訳注にこだわってほしい。

 さて作品自体の感想だが、つい性分で気になってしまったことがある。
 ジョニイの自殺も本作の事件も英国でのことだが、プロットにはマレー半島が大きく関わっている。
 本作の事件は1948年あたりで、ジョニイの自殺は1940年。
 この間がこれほど開いているのは、もちろん第二次世界大戦の影響だ。
 マレー半島では、日本軍のマレー侵攻があった。

 本作の登場人物の多くは、当時マレーにいて、日本の侵略にえらい目に遭ったという。なんだったら、本作の血なまぐさい復讐も、日本統治下でストレスを受けたが故に醸成されたかの勢いだ。
 戦争の渦中にあったのだから、焼け出されたり、収容所に送られて辛い目に遭った英国人もいただろう。しかし植民地にいた支配者側の人間が、侵略されてどーのこーのといった文句はあれど、被支配者側のマレー人の視点は一切ないというのはちゃんちゃらおかしい。

 どうやら著者はマレー半島で生まれたらしいので、彼女の目や耳からはいってきた情報では、そんな印象を持つことになるのかと興味深い面でもある。特に日本をディスる意図は感じないが、こういった支配する側が無邪気かつ無責任な感受性は、読んでいて若干気になる。
 もしかすると、当時の英国人は無知蒙昧なマレー人を教化してやろうと、傲慢な善意を感じていたのだろうか。ここは日本人もある程度は反省すべき点かもしれないが、英国人はマレー人の学校をどれだけ建てたのかなw

 とまぁ、シャーロック・ホームズの時代から脈々と受け継ぐブリティッシュ・スタンダードなのだから、目くじらを立てずに流すのが吉であろう。ただし、知ったうえで。

 さて、さらに肝心なトリックについてだが、これについても、山口雅也等ミステリマニアが絶賛するほど出来がいいとは思えなかった。

 ネタバレにならずにはうまく書けないが、犯人のリスクが高過ぎということである。
 到底実用性のある計画とは言えないだろう。

 気がつくとかなり驚くあのサプライズにしても、実際に周囲に気付かれないようにふるまうのは、かなり大変だと思う。あれ、重いよ。
ジェゼベルの死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-2) Amazon書評・レビュー: ジェゼベルの死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-2)より
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No.11
(3pt)

ドイルから脈々と続くブリティッシュ・スタンダードwww

いわゆる欧米のミステリ黄金時代の主だった作品はあらかた読んだ気でいたので、その周辺の作品を探していて引っかかった著者の作品。
 翻訳小説、特に海外ミステリでは、冒頭から多くの登場人物の横文字に圧倒されがちだが、それらの名前に混じって、ページェント、ページェントと何度となく記載されるので、しばらくは女性の名前かと勘違いしてしまったw
 LEDでの大規模なイルミネーションショーのことを「光のページェント」なんて呼んだりするが、それのことだ……。本来は宗教的な題材の移動式の屋外劇等の催しのことらしい。
 「ページェント」くらいはもはや日本語だおぼえとけと云うことだが、訳注でもつけてほしいところだ。巻末には「1960年に出版されたものを文庫化」とあって、新訳とは書かれていないので、60年前の翻訳かもしれないが……。

 海外作品の翻訳では、原語で読む人たちには常識でも、日本人には馴染みのない語句や用語がするっと出てくることがある。そんな時に訳注があるべきで、本書でも、被害者のイゼベル(Isebel)がジェゼベル(Jezebel)と呼ばれたりしたのに対して、聖書関連の"常識"を訳注で説明してくれていたりするのだが、まだまだ不足気味に感じた。
 著者の記述の中に手がかりやレッドヘリング等の布石を探しながら読むミステリ作品では、要らないところで引っ掛かりを覚えたくないので、特に海外ミステリでは訳注にこだわってほしい。

 さて作品自体の感想だが、つい性分で気になってしまったことがある。
 ジョニイの自殺も本作の事件も英国でのことだが、プロットにはマレー半島が大きく関わっている。
 本作の事件は1948年あたりで、ジョニイの自殺は1940年。
 この間がこれほど開いているのは、もちろん第二次世界大戦の影響だ。
 マレー半島では、日本軍のマレー侵攻があった。

 本作の登場人物の多くは、当時マレーにいて、日本の侵略にえらい目に遭ったという。なんだったら、本作の血なまぐさい復讐も、日本統治下でストレスを受けたが故に醸成されたかの勢いだ。
 戦争の渦中にあったのだから、焼け出されたり、収容所に送られて辛い目に遭った英国人もいただろう。しかし植民地にいた支配者側の人間が、侵略されてどーのこーのといった文句はあれど、被支配者側のマレー人の視点は一切ないというのはちゃんちゃらおかしい。

 どうやら著者はマレー半島で生まれたらしいので、彼女の目や耳からはいってきた情報では、そんな印象を持つことになるのかと興味深い面でもある。特に日本をディスる意図は感じないが、こういった支配する側が無邪気かつ無責任な感受性は、読んでいて若干気になる。
 もしかすると、当時の英国人は無知蒙昧なマレー人を教化してやろうと、傲慢な善意を感じていたのだろうか。ここは日本人もある程度は反省すべき点かもしれないが、英国人はマレー人の学校をどれだけ建てたのかなw

 とまぁ、シャーロック・ホームズの時代から脈々と受け継ぐブリティッシュ・スタンダードなのだから、目くじらを立てずに流すのが吉であろう。ただし、知ったうえで。

 さて、さらに肝心なトリックについてだが、これについても、山口雅也等ミステリマニアが絶賛するほど出来がいいとは思えなかった。

 ネタバレにならずにはうまく書けないが、犯人のリスクが高過ぎということである。
 到底実用性のある計画とは言えないだろう。

 気がつくとかなり驚くあのサプライズにしても、実際に周囲に気付かれないようにふるまうのは、かなり大変だと思う。あれ、重いよ。
ジェゼベルの死 (1960年) (世界のミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: ジェゼベルの死 (1960年) (世界のミステリシリーズ)より
B000JAQXAW
No.10
(5pt)

俗物たちに注ぐ冷酷な眼差しにたじろぐ

英国伝統のバックステージものとしての皮肉な人間観察の切れ味、一種の多重解決ものとしての面白さ、唖然とさせられる大胆なトリックと整然たる解決、『緑は危険』と並ぶブランドの傑作長編(ただし私見では著者の最高作品は中編「ジェレミー・クリケット事件」のアメリカ・ヴァージョンだが)
ミステリとしての出来栄えは勿論、著者の俗物たちに注ぐ眼差しの冷酷さにはたじろぐ思いがする。
ジェゼベルの死 (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ジェゼベルの死 (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8JI74
No.9
(5pt)

俗物たちに注ぐ冷酷な眼差しにたじろぐ

英国伝統のバックステージものとしての皮肉な人間観察の切れ味、一種の多重解決ものとしての面白さ、唖然とさせられる大胆なトリックと整然たる解決、『緑は危険』と並ぶブランドの傑作長編(ただし私見では著者の最高作品は中編「ジェレミー・クリケット事件」のアメリカ・ヴァージョンだが)
ミステリとしての出来栄えは勿論、著者の俗物たちに注ぐ眼差しの冷酷さにはたじろぐ思いがする。
ジェゼベルの死 (1960年) (世界のミステリシリーズ) Amazon書評・レビュー: ジェゼベルの死 (1960年) (世界のミステリシリーズ)より
B000JAQXAW

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