■スポンサードリンク


なおひろ さんのレビュー一覧

なおひろさんのページへ

レビュー数318

全318件 201~220 11/16ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
 閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
No.118:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

そして名探偵は生まれたの感想

どシリアスに本格物を書く事にテレがあるのかな?特に1話目、3話目ではそう感じましたね。高評価の方が多いですが、やはり2話目が秀逸。メイントリックを考えてから、それが成立する状況を設定したのだろうとは思いますが、とても良く出来たストーリーで面白かったです。最後に鮮やかに一捻り加えてスッキリ終る、短編小説の持ち味を改めて感じた良作。文章も読み易いですし、おススメします。
そして名探偵は生まれた (祥伝社文庫 う 2-3)
歌野晶午そして名探偵は生まれた についてのレビュー
No.117: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

折れた竜骨の感想

第64回日本推理作家協会賞受賞作。中世ヨーロッパを舞台に、剣と魔法のが存在する世界で繰り広げられる本格推理です。思った以上に面白い。ファンタジー要素(魔法)により、動機を考える必要が無くなっているのが特徴的で、物理的に実行可能な唯一の人物を特定すれば良いと言う事になります。また、呪われたデーン人との戦闘シーンは結構な迫力で、この舞台設定にした意味がありますね。その上、その時の各人の行動が、最後の謎解き場面での推理の根拠となっています。謎解きから犯人の特定までの展開は好みが分かれるかも知れませんが(つまり犯人の正体について)、ラストシーンは気に入りました。良く出来た作品だと思います。おススメします。
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
米澤穂信折れた竜骨 についてのレビュー
No.116: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

マッチメイクの感想

第49回江戸川乱歩賞受賞作。ゴールデンタイムでプロレスを毎週観ていた世代には、感慨深い題材です。ミステリーとしては少々隙が多いので、往年のプロレスファン以外は特に読まなくて良いでしょう。まあ、青春小説と言う側面もありますので、青年の成長小説として読むのは有りかも知れませんが。私にとっては結構面白い作品でした。
マッチメイク (講談社文庫)
不知火京介マッチメイク についてのレビュー
No.115:
(8pt)

女王陛下のユリシーズ号の感想

とにかく読み辛かった。誰が何処で何しているのか全然分からなくて、自身の読解力不足を痛感した作品。たださすがに、戦争の悲惨さ、北極海の過酷な寒さは伝わりました。胸が熱くなる場面はいくつも有りましたが、面白かったとは言えないですね、読了までずっと苦しかったです。
女王陛下のユリシーズ号 (ハヤカワ文庫 NV (7))
No.114:
(8pt)

三匹のおっさん ふたたびの感想

前作に引き続き面白く読めました。今作ではおっさん達の家族に焦点を当てた作品が多く、多少色合いが変わっていますね。これ以上続けるのは難しい(同じ様な話の繰り返しになる)のかも知れませんが、もっと読みたいです。
三匹のおっさん ふたたび
有川浩三匹のおっさん ふたたび についてのレビュー
No.113:
(7pt)

私という名の変奏曲の感想

冒頭は被害者側一人称の殺人シーンで始まります。その犯行を自分が行ったと言う人物が7人おり、それぞれが全く同じ経験をした記憶を持っています。いったい何があったのか?、この幻想的な雰囲気に論理的な決着が付くのか?終盤までかなり面白く読めました。が、このトリック、動機、そして最終章、全てが私には「腑に落ちず」でした。この作品を傑作として受け入れられる度量が自分には足りない様です。
私という名の変奏曲 (ハルキ文庫)
連城三紀彦私という名の変奏曲 についてのレビュー
No.112:
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

症例Aの感想

精神病院の話と、博物館の話が交互に進んで行きます。ジャンルを分ければサスペンスでしょうが、少々作者が頑張って勉強した成果を読んでるだけの様な気にもなりました。ただ、それぞれ良く調べてあり、読み応えのある作品だと思います。ラストも自分としては嫌いでは無く、それぞれの問題に対して納得出来る結末でした。著者渾身の力作でしょう、是非おススメします。

▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
症例A (角川文庫)
多島斗志之症例A についてのレビュー

No.111:

流

東山彰良

No.111:
(8pt)

流の感想

第153回直木賞受賞作。台湾を舞台にした青春、恋愛小説です。序盤で殺人事件が起きますが、ミステリーとは分類出来ないくらいそこに力点が置かれていない印象。それよりも、主人公のやんちゃぶりと純情ぶりに、そして祖父を思う気持ちに引きずられて一気読みでした。ただし、名前の漢字が読めないですねぇ。形で覚えるしか無かったです。重くて熱くてそして深い、良い作品でした。
流
東山彰良 についてのレビュー
No.110: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

シャドー81の感想

時代はベトナム戦争末期、事件は戦闘機による航空機ハイジャックであります。前半の準備段階からすでに面白く、身代金強奪方法から逃亡方法まで十分楽しむ事が出来ました。先が見えない、どこへ向かうのか分からない展開を、是非多くの冒険小説ファンの方に体験していただきたいと思います。

▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)
ルシアン・ネイハムシャドー81 についてのレビュー
No.109:
(7pt)

貴族探偵の感想

面白い設定の探偵ですねぇ。まあ、探偵と言って良いのかどうか難しいですけど。雰囲気は悪くないが、それぞれのトリックが全て強引過ぎる気がしました。真剣に考えず、ユルく楽しめば良いでしょう。変なの読んでみたい方、おススメします。
貴族探偵 (集英社文庫)
麻耶雄嵩貴族探偵 についてのレビュー
No.108: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

アイルランドの薔薇の感想

少々変わったクローズドサークルミステリー。設定の問題か、キャラクターの問題か、あまり緊張感が無かったのが残念。相変わらず犯人はサッパリ分からなかったので、推理の過程を楽しむ事が出来ました。結構面白かったので、おススメします。ただ、フジはちょっと凄すぎるかな?
アイルランドの薔薇 (カッパ・ノベルス―カッパ・ワン)
石持浅海アイルランドの薔薇 についてのレビュー
No.107:
(7pt)

ルーズヴェルト・ゲームの感想

ある中小メーカーの経営がピンチに陥る。業績不振によるリストラが進む中、野球部の存続にも暗雲が立ち込める、と言う話です。しかしまあ次から次へと企業経営にも野球部にも困難が続くもので、憎たらしい敵役を相手にどう決着が付くのか?最後までとても面白く読む事が出来ました。企業小説なので、全くミステリー要素は有りませんが、エンターテイメントとして楽しめる作品ですね。
ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)
池井戸潤ルーズヴェルト・ゲーム についてのレビュー
No.106:
(7pt)

ダイナーの感想

殺し屋専門のダイナーを舞台とした作品。不思議な設定と残酷な描写で、読む人を選ぶかも知れません。自分としては嫌悪感が先に立ち、好きにはなれませんでした。主人公に感情移入出来無かったのも原因ですが。
グロく無ければ読み易いのに、と思うが、それでは作品の魅力が薄くなると言う事なのでしょう。
([ひ]2-1)ダイナー (ポプラ文庫 日本文学)
平山夢明ダイナー についてのレビュー
No.105:
(7pt)

夜の床屋の感想

まさかこんなオチとは、確かに思いもよらない結末。順次発表した短編を纏める時に、後から考えたのでしょうか?解説にも有りますが、読み終わった後に茫然としましたね。ストレートなミステリーでは無いので、幅広く受け入れられる方なら是非おススメします。
夜の床屋 (創元推理文庫)
沢村浩輔夜の床屋 についてのレビュー
No.104:
(7pt)

撃てない警官の感想

著者の作品は初めて読みましたが、今作は爽快感が無く、もやもやする読後感でした。1話づつ見れば悪く無いので、特に最終話のせいなんでしょうけど。署内の人間関係、家庭内の描写ともに、なんか厚みを感じず薄い印象を受けましたね。横山秀夫作品を連想させるが、切れ味は雲泥の差がある。ただ、主人公の設定が、役職、性格共に変わっていて、そこには工夫を感じました。
撃てない警官 (新潮文庫)
安東能明撃てない警官 についてのレビュー
No.103: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

閉鎖病棟の感想

著者の作品は初めて読みましたが、随分優しい視線で書かれており感動的でした。ミステリーだと思っていたので、事件が起きるまで長いな、と思ってましたが違いましたね。それぞれの患者にも同情すべき事情がありますが、患者の家族の苦悩にも共感出来、少々複雑な思いにもなりました。
閉鎖病棟 (新潮文庫)
帚木蓬生閉鎖病棟 についてのレビュー
No.102:
(7pt)

月と蟹の感想

子供たちの背景の重さにうんざりし、前半はなかなか読み進めず。この作者は、いつもストーリーを簡単に展開させる為に、安易に子供を辛い目に遭わせると言うイメージが有り、好きではない。しかしながら今作は、途中から先が気になり、手が止まらなくなりました。
どうしても上手く行かない理不尽は、どこにでも誰にでも常に有る事。大人も大変だけど、子供もやっぱり大変。三人とも幸せになって欲しい、とすっかり感情移入してしまいました。
月と蟹
道尾秀介月と蟹 についてのレビュー
No.101: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

紫苑の絆の感想

国内から旧ソ連まで、とにかく寒い所でずっと戦っている冒険小説です。主人公も敵側も、ジャック・バウワー並みのタフさで、ぼこぼこにされても、次のシーンでは平気で駆け回っています。
不満の多い作品でしたが、まず、単純に長すぎる。半分程度の分量で、もっと緊張感を保って欲しかった。また、主人公の行動やそのモチベーション、周りの人たちのキャラ設定等が理解不能。登場人物が多過ぎて、伏線回収も、したのかしてないのか、それともそもそも伏線では無かったのか?と混乱しました。
力作には間違い無いし、作者の真面目で誠実な人柄を感じる様な作品です。「長大雪中冒険小説」をご希望の方にはおススメします。
紫苑の絆〈上〉 (幻冬舎文庫)
谷甲州紫苑の絆 についてのレビュー
No.100:
(7pt)

ようこそ、わが家への感想

家庭ではストーカーの怖さ、仕事では銀行からの出向の難しさ、二つの困難と闘う主人公を描いた作品。
家庭面では、子供たちがとても素直で、仲の良い幸せそうな家族なのは微笑ましい。息子が頼りになるのも好印象な設定。
仕事面ではもっとストレスを感じる状況で、銀行員にはエリート意識が、中小企業側には銀行に対するコンプレックスがあり、お互いに上手く行かない。作者の他の作品でも同様なのですが、実際こうなのかも知れませんね。
全体的には、若干まとまりに欠ける感じもしますが、気軽に読み易いエンターテイメントだと思います。
ようこそ、わが家へ (小学館文庫)
池井戸潤ようこそ、わが家へ についてのレビュー
No.99:
(7pt)

占星術殺人事件の感想

改訂完全版を購入し、25年振りの再読です。本格ミステリー、島田作品共にあまり読んでいなかった頃でしたから、メイントリックの衝撃は、今でもずっと記憶に残っております。しかし残念ですが、再読の感想を正直に言えばあまり面白く感じませんでしたね。作中文の多さや石岡君の寄り道を含め、少々長すぎるのかな?
とは言え、御手洗も石岡君も若者だった時代、読んでいた自分も若者だった。懐かしさに浸ったから、まあ良いか。
占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)
島田荘司占星術殺人事件 についてのレビュー