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陰気な私は地球を回さない さんのレビュー一覧
陰気な私は地球を回さないさんのページへレビュー数209件
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非常に退屈でした。長いのも合わさって、途中で読むのをやめようか何度も迷いました。
高層マンションの一室で起きた殺人事件を、ドキュメンタリー的手法で追いかける構想は特異的ではあるものの面白さには繋がらず、映像的であって文学としての良さも消しているように感じます。また、すべての場面をドキュメンタリー形式としているのではなく一貫性に欠けるあたりが残念でした。 ストーリー自体も山がなく、ミステリーとして読むようなワクワク感はほとんどありませんでした。不必要に感じる部分が多く、もっとコンパクトにまとめて純粋に楽しめたら…と思います。 |
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誰も書きそうもないことを書いているという印象です。
1番の特徴は視点となっている「私たち」。あらゆる場面に飛んで情景を見せてくれるのだが、物語には影響しない。映画で言うところのカメラマンのような役割だと思います。ほとんどの小説では誰か視点となる人物の主観で物語が語られますが、本作では誰かに感情移入するとかではなく、離れた場所から俯瞰して見ているという感じでした。 物語は難しかったです。場面1つ1つにしっくり来なかったり、物語全体としても意味がわからなかったりでした。書いてあることを読んで書いてないことを想像することが求められていると思います。行間を読むではなくて、ストーリーとストーリーの間を読むような感じでしょうか。 |
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陽気なギャングシリーズの2作目の本作は、タイトル通り陽気なギャングの日常から始まり、その後襲撃を行うお話です。主役の4人が日常生活で巻き込まれる4つの出来事が第1章で描かれており、それが伏線となって第2章からがらっと変わって事件に突入します。驚いたことに、第1章の4つの物語はもともと短編集として雑誌に掲載したもので、その後本作で続編を書いて一冊の小説に仕上げたとのことがあとがきに書かれていました。
前作同様にユーモアのある会話や辞書ネタを楽しめました。やっぱり響野と久遠が好きです。 前作を読んでいないとわからない内容が所々あるのと、前作のネタバレを含む内容も書かれているので、「陽気なギャングが地球を回す」を先に読むことをオススメします。 |
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交互に手紙を送り合う形で、過去のことを振り返ることを中心に進んでいきます。湊作品らしいイヤミスではなく、温かみのある印象を受けました。
手紙形式で過去にこんな事あったよね〜と書かれていても、いまいち話に入り込みづらかったです。全体的に退屈でしたが、ただの話で終わることはなく、ミステリらしい仕掛けが用意されていたのが良かったと思います。 |
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鮎田冬馬という黒猫館の管理人が書いた手記と、それを読んだ鹿谷と江南の行動がカットバック形式で展開されていきます。終盤には何となく真相を予想できましたが、それでも筆者の大胆で独創的なアイディアに驚かされました。それも理不尽な論理のゴリ押しではなく、よ〜く読めばしっかり気付けるところが良かったです。
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妻が3人の少年によって殺害されたが、少年法に守られた彼らは法によって裁かれることない。これでは被害者の親族は全く納得することができない。そんな少年法を取り巻く現実について問題提起をした社会派小説として序盤は特に目立った面白さも感じませんでしたが、次々に明かされていく驚愕の展開にミステリーとしての面白さが詰まっていました。怒涛の逆転劇とたくさんの伏線を無駄なく回収していくあたりに、重たいテーマながら楽しんで読めるところが良かったです。
メソポタミア文明のハンムラビ法典ではないですが、「目には目を歯には歯を」のように、悪いことをしたら同じことを仕返しされても仕方がないという感覚しか持っていなかった私としては、考えさせられる小説でした。幼い子どもであっても罪を犯したら罰するべきか、教育によって更生させるべきか、どちらも正しい部分もあり間違っている部分も含んでいるように思えて、それぞれの登場人物のやるせない気持ちにも感情移入できました。 1番の感想は自分の子供が罪を犯したら被害者には謝罪に行くのが家族でしょ!とは思わずにいられませんでした、そうする勇気が湧かないのも理解できますが… ▼以下、ネタバレ感想 |
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著者が最初に、容疑者はこの4人だ!と教えてくれるのには驚きました、これで面白くなるのかと…
短い話ですが、いろんな展開が盛り込まれていて飽きずに一気に読めてしまいました。真相を知って、読者が見破るのは難しいだろうなと思いました。大事な情報が隠されているので、少し納得の行かない人もいると思いますが、全く隙のない結末に清々しい気持ちにさせられました。 ミステリーに必要な要素ではないですが、ユーモアのある軽さと伏線回収が所々で見られ、読み終わりは微笑ましいものでした。 1つツッコミたいのは、長男が「恭三」で次男が「慎二」、末娘が「いちお」って…… |
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1つの出来事から別のことがドミノ倒しのように連鎖し、大きな事に繋がる物語。全く繋がりのなさそうな話がいくつも入れ替わりで書かれていて話の数がかなり多いので、頭が混乱しました。
全体的に短くまとまっていて、詳しいことはほとんど書かれていないので、少しわかりにくいです。 |
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非常に感動しました。なんて泣ける話なんだと思いました。でもあまり好みではありませんでした。不器用な父親が素直になれずに空回りしながらも子供を愛する話ですが、どこかしっくり来ません。よくできた話に思えてしまいます。家族でもない地元の人に愛されすぎでしょと思ったらその考えが拭えなくなり、そのまま最後を読み終えてしまいました。
子供がいるとまた違った感想を抱くのかもしれませんね。 |
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率直に難しかったです。平易な文章でわかりやすく書かれているのに物語は難解でした。高い読解力が必要な物語だと思います。多くの人が気味の悪い話だと主張していますが、それすら感じなかったぐらいによくわかりませんでした。読み終わった後に、プロローグに当たる部分に目を通してもはてなマークだらけです。
ネットで様々な解釈に目を通してみましたが、なるほどと思う一方で、そんな風には全く読めなかったとも思ったので、人それぞれ捉え方が大きく異なるのではないでしょうか。 話が全体的に退屈だったので、あまり好みじゃないという意味で低めの評価をしています。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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他の伊坂幸太郎の作品と比べて特異的であるように思います。はっきりとした結末に、理解しやすい内容であるいつもの雰囲気とは少し異なる作品でした。私の話と猿の話、どっちの内容だったか途中でわからなくなってしまったことなど、丁寧に読まないとわかりにくいです。ただ、2つの話が平行して進んでいく構成は、続きを読みたい!と思わされて、一瞬で話にのめり込んでいきました。曖昧な言い回しが多く、はっきりしたことを伝えずに、捉え方は読者に任せているのかなと感じました。
どんなことにも因果関係がある、という切り口から異なる話がどこかで繋がるという話なのかと思っていたら、中盤にはその考えは消えていました。何が良くて何が悪いのか、そんなメッセージを伝えたかったのかなとも思いますが、はっきりそうとも言えない感覚もあります。私には難しい作品でした。 主人公の1人が二郎という名前なのに、兄が出てこないのは少しモヤモヤします。 |
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一気に読みたくなる物語でした。読んでいるときは全く交わる予感のない2つの話がどうやって結び付くのか、とにかくそこが気になる!といった気持ちで溢れました。
多くの人が結末に気づいてしまったと言っているように、先が読めてしまうのが残念でした。最後まで引っ張らなくても…と思ってしまったのが本音です。謎を隠したいのか、読者に突き付けたいのか、その辺りのメリハリがもう少しハッキリしていると、より気持ちよく読めた気がしています。 ただ内容としては今まで読んだことのないような暗さと奇妙さを含んでいて、読んで良かった一冊です。 |
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亡くなった人と一度だけ会うことができるという物語。一味変わった設定は良かったですが、ミステリ要素を出すための伏線が長く、それほどまで興味を刺激される話ではありませんでした。
前半の4編と最後の1編で全く違った話になります。それまでとは違う形で、謎が紐解けていきますが、最後の話はミステリーの答え合わせ的な役割というよりは、それまでの作品の雰囲気を悪い意味で変えてしまったかなと思いました。結局何が書きたかったんだろうとモヤモヤさせられてしまいました。 |
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真相は良かったと思います。なるほどと思わされましたが、ちょっと頭の体操をしているみたいになります。タイムトラベル物はそういうものなのでしょうか。理屈を聞いて「はい、そうですか」となる話ではないので嫌いな人は嫌いだと思います。
細かい情景描写はほとんどなく、淡々と出来事だけがテンポよく書かれている印象を受けました。なので日記を読んでいるような感覚でした。 主人公が傲慢で人を見下したようなキャラクターで、感情移入ができませんでしたが、「リピート」という特殊な状況で葛藤を抱える心情が上手く書かれていて、自分ならどうするかと主人公の立場で考えずにはいられなく、その時が一番物語を楽しめました。 |
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比喩を用いて、直接的な表現をせずに読み手の想像を求める小説に感じます。タイトルにも使われている「龍」と「雨」を用いた情景描写や心理描写の文章を追っていくのが楽しい小説でした。解説を読んで、なるほどそういう読み方もできるのかと驚かされましたが、読む人によって受け取り方も大きく異なると思います。
終盤まではあまりミステリー感が感じられませんでしたが、終盤にはまさに雨で溢れた川のように勢いの良い展開にワクワクしました。 |
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トリックを知った時には、少し非現実的にも感じますが、その気持ち良さに清々しくなりました。登場人物が多く、斜め屋敷の構造を把握するのに時間はかかりますが、すぐに物語に浸ることができると思います。
この作品の楽しいところは、一見どうでも良さそうなことを長々と書いてるのかと思ったら、しっかりとヒントを伝えてくれているというか目と鼻の先に突き付けてきているところですね。まさに「読者への挑戦」でした! |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
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全くミステリーを読んでいるという気分にはなりません。というのも、人が立て続けに亡くなっているのに、何もなかったかのように日常生活が続き、家族団欒とした食事シーンやピアノの練習など細かく書かれ過ぎていているからだと思います。
それでも話はとても面白くて、タイトルからわかるように音楽をテーマとした小説ですが、詳しくない自分でも演奏シーンにはその情景が目に浮かぶ描写は素晴らしいと思います。音楽に関する記述の気合の入り方に退屈を感じることもありましたが… 物語も終盤の忘れた頃にミステリーらしさが表れます。そこでがっかりしてしまいました。驚きが強くて、嫌いではない結末でしたが、はてなマークが頭に浮かびました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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最初から謎めいた書き方をしていて、どういうことだろう?という想いに任せてひたすら読み進めていきました。青年と女性警官、犯人の3人の視点で勢いよく展開していきます。最初から事件の犯人を読者は知っているのに対して、細かい部分や登場人物の心理には謎を含ませられているので、モヤモヤしながら一気読みが捗ります。
孤独な登場人物の心理にはとても共感できました。独りでいることが好きだけれども、本当に誰とも関わらないことは辛いというのは、私もまさにその通りで読んでいて気持ちのいいものでした。感情移入できるかどうかで物語の面白さが変わってくるような気がします。少し台詞がキザな感じは気になりますが、それぐらいの表現の方が小説らしいのでしょうか。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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