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クローズド・ノート
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クローズド・ノートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 41~60 3/5ページ
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伊吹先生の日記に感動した。持病を抱えながらも生徒のため、好きな彼のために一生懸命な彼女の姿が日記からも感じられるくらい鮮明に描かれていた。伊吹先生が想っていた相手と香恵が惹かれている男が同一人物であることはすぐに分かったが、香恵がどのようなきっかけでそれに気付くのか楽しみにしながら読むことができた。 | ||||
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ようやく文庫化ということで購入しました。映画化もされて、話題になった作品ですが... まず、作者の他の作品とは全く違った雰囲気の本だったことに驚きました。 にもかかわらず、作者の“読ませる”文章は健在です。終わりまで一気に読んでしまいました。 ただ正直、内容的には何ら意外性も感動もなくどうして話題を呼んだのかわかりませんでした。 前半の万年筆のくだりは不必要とも思えるくらい長く、親友や職場の先輩などサブキャラクターの存在もいまいちはっきりしません。 しかし後半、特に伊吹先生のノートの話など、読んでいて心に響くものがあるのも確かです。 特別な感動はなくとも、終わりまで読んでなんだか暖かい気持ちになりました。 今後も幅広い作者の活躍が楽しみです。 | ||||
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このクローズド・ノートは壺井栄の二十四の瞳や灰谷健次郎の太陽の子系列の教師と児童の心温まる交流を描いたスクールストーリーと、堀井香恵という教育大3年、マンドリンクラブに入っていて大学近くの文具店(オリジナル万年筆も売る老舗)でアルバイトをしている女子大生の片思いラブストーリー、この二つの物語を香恵が一人暮らしをしているマンションのクローゼットに置き忘れられていたノートを媒介に巧みに綾織りにしている作品です。 ノートの書き手であった伊吹先生は、児童一人ひとりの特徴をいかしながら教育指導していくことに熱心で、子供の心を開くのに懸命です。プライベート面では大学で同窓であった隆との進展の遅い恋愛に一喜一憂しています。もう一人の主人公、香恵は平気で立つ鳥跡を濁すと言ったりしてクラブ仲間からはしょっちゅうからかわれ、何事にもスタンスがふわふわして周囲に流されやすいが、内面気配りは細やかで、感じのよい女学生。この香恵が文具店に万年筆を求めにきたイラストレータに次第に引き寄せられていくが、意中はなかなか相手に伝わらず、伊吹先生のノートに書かれている恋人との行き違いに同感したり励まされたりしています。 香恵の天然ボケぶりに思わず吹き出しそうになりながら読み進みうちに、読者は次第にこの綾織りラブストーリーの結末はこうなるのではないかと予感を持ち始めるにちがいありません。そしてほぼその通り、大変ドラマチックな終幕に至ります。 私が驚いたのは、作者があの男っぽい「犯人に告ぐ」の書き手でもあることです。これほど作調を変幻できる作家にはあまり思い至りません。刑事の胃の痛むような焦燥感や犯人を追い詰めていく緊張感とかとは全く別の世界がこの作品には展開されていて、香恵と友達との会話などまるで雫井さんご本人が二十歳前後の女子学生なのかと思える程、ライブ感に溢れたものになっています。ほんわりとした読後感にうたれます。 | ||||
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最初、映画の存在は知っていましたが、内容は全く知らず、興味もありませんでした。それから数日後『犯人に告ぐ』の小説を読み、面白いと思って原作者の他の本を調べたらこの『クローズドノート』もそうだったと知り、びっくりしました。しかし私は勝手によくある恋愛小説だろうと全く手を付けませんでした。ある日ふと気になり購入、読んでみると・・・確かに恋愛小説といえばそうかも知れませんが、でもそれだけではなかった!読み始めから結末は予測出来ているのに…ボロボロ泣きました。素直に心打たれました!全部読み終えて、あとがきを見て、なるほどと思いました。映画がどこまで表現されているかはわかりませんが、この本は読んで良かったと思います。 | ||||
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読み終わって思った。「雫井さん、あなた何者ですか!」、と。 斬新な展開でグイグイ引っ張られた「犯人は告ぐ」、唾を飲みこむことさえ躊躇うほどの緊張感があった「火の粉」。その二つの作品を書いた作者の新作だから、と中を開くことなく購入したこの本。家に帰って読み始めてびっくり。「えっ?」。表紙をみて「え?」、恋愛小説???嘘でしょうー!!と。 だって、どう考えたって、サスペンス作家だと思っていたのに! ま、読んでみよう。とりあえず読んでみよう。そう思って読み始めたら、あれよあれよという間に、引きずりこまれました。丁寧で柔らかい文体。温かい文章。爽やかな人物たち。 ああ、沁みるな〜。なんて綺麗な文章なんだろう。ああ、読んでよかったぁ。 そう思いました。 恋愛小説を求めている人は勿論のこと、私のように思いっきりサスペンスを求めている人が読んでも、ちゃんと響く良作です。 で、「雫井さん、あなた何者ですか!」と思ったわけです。 | ||||
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自分にとって「犯人に告ぐ」「火の粉」についで三冊目の雫井作品だったが、 全く色合いの違う作風に、改めて引き出しの多い人なんだなと感心した。 正直言って万年筆の薀蓄が延々と続く前半三分の一くらいまでは読み続ける のが辛かったが、伊吹先生のノートにストーリーの比重が置かれてからは俄然 面白みが増した。なんといっても伊吹先生のひたむきさがいいし、ノートに書 かれている言葉がいい。そして現実の主人公・香恵も地味で天然というキャラ がいい味を出している。香恵のような女の子が伊吹先生のような誰もに愛される 女性に憧れる気持ちが痛いほど伝わってくる。ノートと現実のつながりは確かに 読者には途中で見えてくるが、「それに気がつかない香恵」も作者の意図的なもの ではなかったのか、と思う。 | ||||
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主人公の住む部屋に残されていた女教師の日記、バイト先で知り合うイラストレーター、そして恋。 女教師に逢いに行ったところ、事故死を知る。この展開に驚かされる。ここで途切れてしまうのか? イラストレーターの個展で、女教師との関係に気付く。こういうふうにつながっていたのか・・・! とまた先ほどとは違う驚きを与えられてしまう。 これはとても暖かいトリックです。 | ||||
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映画の予告を見て、切ないラブストーリーだと思い、 原作を手にしてみました。 雫井さんが原作とは驚きました。確かに今までの作品と違いますね。 映画はまだみてないけど、たぶん、映画と世界観が違うんじゃないかな? ラブストーリー中心に話はすすむけど切ないというより、 ひとりの女の子が、いろいろなことを通じて成長するお話でした。 ほんわかした気持ちになるお話です。 | ||||
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冒頭の日記の部分から思わず、涙が出そうになった。 こういう子どもの話にはちょっと、弱いなぁ。 どきどきするようなお話ではないけど 淡々と、日常が流れていく話の中で ときどき心に引っかかる場面がある。 隣のクラスの先生が『同じ意見禁止』といったときのこと。。。。 もっと一生懸命考えて安易に他人の意見に同調しないようにさせたい、 これは、わかるけど同じ意見が安易とは限らないのではないか? 小説や、映画の主人公に共感するし・・・(略) クラスメートに「同じ意見です」って言われた子はちょっとうれしいじゃないか。 特に仲がよくなくっても、そのことで2人の距離が少し縮まったりすることもある。 なるほどなぁーって、思うな。 そのときの状況を思いうかべてちょっとにんまりになった。 きっと、女の子(勝手な想像だけど)2人が目配せしてかたをすくめて微笑む・・・ そんな 1シーンを思い浮かべては微笑んだり、おかしくて笑いをこらえたり 最後の展開では、なみだがでた。 読み進めていくうちにいつのまにか香恵の目を通して本の中にはいってた。 伊吹先生が好きで、会いたくて。 伊吹先生のクラスに入りたくて。 携帯読書サイトで配信されてた小説だったみたいだけど そういうのでも、なかなかおもしろいのもあるんだなって、 ちょっと見直したな。 ・・・・・ただ 最後の落ちに苦笑w | ||||
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映画化の話を知り読みました。 雫井氏の今までの作品を考えれば、何故この作品を…という気がしますがすべて読了すれば納得します。何故この作品なのか… どこにでもいそうな主人公の日常と、一冊のノート… どこか物語が見えてしまう気はするが、積み重ねていきながらラストの『ことば』『声』『想い』にたどりつく、久しぶりに心に響きました。 きっと今一番大事なひとが思い浮かぶはずです。 | ||||
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私自身、読書家ではないし、文章で上手く表現することも得意ではない。 ただこの本は別に“泣かせる本”だなんて思ったことはない。 それだけは言いたい。 「爽やか」 「温かさ」 「心」 「人生」 頭に浮かぶ言葉はまだまだ溢れるほどある。 主人公、香恵の茶目っ気のある可愛さ、謎めいた石飛という人物。 万年筆のことはよく知らないが、とても興味が湧いたのは確かである。 別にそんなにスケールの大きい物語ではないけども、 この地味というか素朴な雰囲気を感じさせるストーリー展開、私は好きだな。 始めはゆっくりとのんびりと物語が進んでいく。 マンドリンなどの楽器を使うところも、著者の狙いだったのかもしれない。 昔にもあったような、でもこれは今<現在>であって、 どこか新鮮さ漂う不思議な魅力。 主人公からの視点での伊吹先生は、やはり一秒一瞬をしっかり生きてきた人物。 先の展開は読めてしまう・・・けども浸りたい。 主人公の心の描写がクライマックスに近づく度に、とてもよく表現されている。 ストーリーにすんなり入れる本。 読み易く、あまり難しい“ひねり”がないので、物足りなさを感じる方もいると思う。 でも個人的にはこのポカポカした陽だまりのような温かさがちょうど良い。 | ||||
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前半、猛烈に万年筆が欲しくなりますw接客も、勉強になりますwそして、葉菜の恋人鹿島の浮気に腹が立つ…伊吹先生のノートを読んだ時、灰谷健次郎さんが浮かびました。ら、やっぱり灰谷さんの影響を受けているらしく、なかなかの熱血教師ですv押し付けるのではなく、温かく見守るねばり強さも持っています。こんな先生ばかりだといいのになぁって思うほど、めちゃめちゃ素敵な先生ですvそんな熱血伊吹先生も、恋をしています。反省点やら成功例が書いてあって、香恵はその通りに行動します。安易すぎるだろ!とも思いますが、ある意味勇気ありですwわかりやす過ぎるだろ!ってアプローチも、石飛さんに伝わってませんw鈍感すぎますwでも実際、言葉に出さないと通じないことの方が多いんです。恋のライバルが現れてへこんだり、石飛さんの笑顔で舞い上がったり、実にわかりやすい素直な香恵に、最初は流されやすさにやや嫌悪感があったものの、だんだん応援モードになってきますwラストは少し唐突な感じがするものの、というか、香恵の記憶力におののきつつもw目頭がじーんと熱くなります。温かく爽やかな読後感が味わえます。おすすめ! | ||||
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書店で何気なく手に取った本がこれでした。 主人公の「香恵」と同じ名前ということで興味を持ったのですが・・・ 「伊吹」先生が光っていましたね。 本当に素晴らしい女性であり、先生であり、憧れの存在となりました。 生徒を思う心優しく、少し真面目すぎる先生。 好きな人を思い自己嫌悪に陥ってしまうかわいい女性。 二つの面を持ち合わせた完璧でないどこにでもいそうな人柄が、 余計に彼女を魅力的に見せたのかな、と思います。 万年筆もおしゃれですよね。 登場したものをすかさずチェックしちゃいました。 途中、専門的すぎてちょっとうんざりしましたが・・・ ストーリー自体は単純だと思いますが、静かに涙を流させる罪な物語でした。 | ||||
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教育大学生の香恵が住むアパートに残されていた前の住人の「ノート」。親友のアメリカ留学と同時に一人の時間を持て余していた時、このノートのことを思い出し、「いけない事かも」と思いつつも読み始めてしまう。そこに広がる先輩新任教師と子供達との交流。一年の行事を通して子供達とどんどん仲良くなっていく伊吹先生に自分もこんな教師になりたい!と思う。学校のこと以外にメモ程度に記されていた「恋」の記述を探し出すようにして読んでいくと、自分の今と重なっていくようで親しみを感じ会いたくなり、ノートを返す口実で学校を訪ねてみると・・・。物語の終わりに人と人との繋がりがするりと解き明かされ感動のクライマックスが。じぃ〜んときます。ノートの一部に著者の亡くなった元教師のお姉さんの文が使用されているのが子供達との交流を生き生きとしたものにしています。 | ||||
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ラストまでの数10ページ前にラストについては分かってはしまったものの、それでも涙を流してしまう。はっきり言ってちょっとずるいような気もしました。いろんな意味で。 それでも、今の自分があること、ここに在るということに感謝せずにはいられませんでした。 当たり前に思っていることがそうでないこと、自分の思い通りにはいかない現実にあってもそこに自分が存在するという事。そして、気まぐれにも似たように思ってもみないことが発生する事も。 すべてはそこに自分が在るから起こること。 今まで著者のミステリー作品を読んできたので最初は少し違和感がありましたが、とても心が温かくなる作品でした。 | ||||
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自分の部屋に置き忘れられたままの、一冊の閉じられたノート。 身近にありそうなちょっとしたミステリー感覚から始まり、 最後にはとっても素敵な読後感を味わえる作品です。 とても良い数時間を過ごせました。 登場人物がとても清々しい…そして可愛くも感じる。 クローズド・ノート…素敵だなと感じる一冊 作者の想いに初めて触れて、また涙… 取りあえず 万年筆を持ちたくなった。 | ||||
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雫井さんの作品はすべて読んでますが、「クローズド・ノート」は違った面でよかったです。 女性作家が書いているような錯覚とでもいうのでしょうか。 とにかく泣けて泣けて。さらには筆者による後書きでも泣けて、すぐにもう一度読み直しました。 ストレートで、さわやかで、ユーモアがあって、泣けますね。 重い気持ちのときの気分転換に読んでみたらいいと思います。 | ||||
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前の居住者が置き忘れた一冊のノートを手にしたことから始まる、ほのぼのとしたラブストーリー。 「火の粉」「犯人に告ぐ」の作者なので、まさか恋愛小説だとは思いませんでした。しかし、読み進めていく内に何やら主人公に感情移入してしまいます。 普段気にも留めない万年筆売り場を覘いた人もいるんじゃないでしょうか? 雫井脩介の意外な一面を垣間見たような気がしました。 | ||||
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展開が容易に想像できて、ストレートすぎるお話。 でも、わかっていたのに涙が止まりませんでした。 前の住人が部屋に忘れていった日記や手紙の数々から、 主人公は前の住人が小学校の先生だったことを知ります。 生徒との思い出、体調の不良、ずっと好きだった男性との再会・・・ 好きな人になかなか振り向いてもらえなくてもめげない頑張りやさんで、 生徒にはとっても好かれている・・・ そんな魅力的な伊吹先生の日々が手に取るようにわかり、 私も主人公の香恵ちゃんと同じように先生のクラスの一員になったような気持ちでした。 伊吹先生の人間性がこの本の最大の魅力ではないでしょうか? 本編のあとにあとがきを読んでさらに感動〜。 もう1回泣いてしまいました。 こんなに素敵な読後感を味わえた本は久しぶりです。 雫井脩介さんというと「犯人に告ぐ」の印象が強いけど、 あのイメージで読んではダメ。 幅広いジャンルを書ける器用な作家なのかもしれません。 今後も多ジャンルに挑戦してくれることを期待します☆ | ||||
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読み始めると直ぐに結末が朧げに見えてしまうのだが、それでいて読者をぐいぐいと引っ張っていくのは、伊吹先生の存在の証となる「ノート」ためか。中間部での香恵のラブストーリーはいい加減読んでいて恥ずかしくなるが、読者の涙腺へ強力に訴えかける最終章に免じて許してあげよう。正直、涙がポロポロであった。 ひとつ文句を付けると、最後の「落ち」はいただけない。もう少し美しいENDにして欲しかったと思うのだが。 それでも、著者のコメントを読んで、改めて「納得」の一冊であった。 | ||||
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