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富豪刑事



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【この小説が収録されている参考書籍】
富豪刑事
富豪刑事 (1978年)
富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事の評価: 4.03/5点 レビュー 35件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.03pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全35件 21~35 2/2ページ
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No.15:
(4pt)

アイデアはいい

1978年に出た単行本の文庫化。
 4編を収める短編集。
 大富豪の刑事が金の力を使って事件を解決していくという推理小説である。そのアイデアはおもしろい。また、パターン化せずに、4編とも金の使い方が違っているところがいい。
 ミステリ・ファンで、だいぶ読み込んでいるのはディテールから伝わってくる。
 しかし、肝心のトリックや、ミステリとしての書き方がなっていない。また、金の使い方についても、もう少し工夫できなかったのか。かなり物足りなさを覚えた。
 実験的な小説作法が取られている箇所もあるが、読みにくい。
富豪刑事 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:富豪刑事 (新潮文庫)より
4101171165
No.14:
(3pt)

中をとった点数ですが。

そういえばこれテレビでやっていたなあとふと思いだして
なんとなく購入しました。

テレビの主役であった
深キョンをイメージして期待して読むと、
違う部分もありますので、
そういう意味を込めて星3つとしています。

しかし、内容自体はミステリーとしてしっかり成立しておりますし
面白く軽快に読み進めることが出来ます。

筒井康隆氏のファンや、ミステリー好きなら十分に楽しめる内容だと思います。
富豪刑事 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:富豪刑事 (新潮文庫)より
4101171165
No.13:
(4pt)

荒唐無稽さを楽しむ短編集

 あまりにも現実離れした「富豪」刑事と、彼による荒唐無稽な事件の解決方法の数々。容疑者全員を招待して自宅で豪華なパーティーを開いたり、密室殺人のトリックを解明するために会社を創立したり、追っ手を妨害するため五百枚の1万円札を駅でばらまいたり、最後は市内のホテルを全て貸し切り同然にしたり。ある意味胸のすくような感じがします。
 「鬼才がミステリーに挑戦」などと銘打っていますが、この作品にあまり推理小説としての精緻さを求める読者があるとは思えません。荒唐無稽さと少々意外な結末を4回楽しむ短編集と捉えます。
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4101171165
No.12:
(3pt)

今となっては・・・

週間文春1978年 総合4位
この当時、読んではなかったんですが、面白いコンセプトだなぁと思った記憶があります。あらためて読んでみると、「俗物図鑑」や「男たちのかいた絵」で、受けた衝撃に比べると、ずいぶん物足りない感じがします。今となっては、「俺の空−刑事編」の安田一平の方が、富豪刑事としては、派手ですかねぇ(これも古いか)
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No.11:
(3pt)

筒井のミステリへの初挑戦〜奇想が光る

筒井が書いたミステリーのデビュー中編集である。古くからの筒井ファンである私にとっては、筒井がミステリに手を出すとは驚きであったが、作品に込められたアイデアには感心させられた。内容を読むと、かなり本腰を入れて書いている事が窺えるが、TV化されて過剰人気になっているのとは裏腹に、やはりミステリとしては習作レベルの出来であろう。しかし、この作品の執筆経験が後に「ロートレック荘事件」という大傑作に結実したと思う。
それにしても、昼飯にはカケソバを食べて、靴をすり減らしながら捜査するという旧来の刑事のイメージを大きく覆す、「刑事が大富豪の息子」というアイデアは筒井ならではのもので、流石と唸らされる。そして、このシチュエーションを利用して、ライバル店の店長を殺したと思われる容疑者に再犯させるため、新会社を設立してしまう。誘拐事件の身代金に数百万をポンと払う。数百人の暴力団員を泊まらせるため、街中の旅館を貸し切きってしまう等、筒井らしいブラック・ユーモア的サブの奇想が光る。SFだろうが、ミステリだろうが筒井の意表を突くアイデアは健在である。ただし冒頭で述べた通り、本作はアイデアの展覧会の感があり、ミステリとしての習熟度は今一つと言わざるを得ない。
SFの鬼才がミステリに挑戦し、従来の刑事ものの概念を超越したアイデアを披露してくれる、奇想溢れる異色ミステリ。
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No.10:
(4pt)

娯楽本として面白い

中学生時代に読んだ経験があったが、最近ドラマ化によって再び書店に並んだので懐かしさから購入。
富豪刑事の活躍は娯楽本としてとても面白く一気に読んでしまった。やはり、こうした現実離れした金持ちネタの小説は面白いものだ。
ただ、推理小説の要素は殆どなく、あくまで富豪刑事の破天荒な(常識はずれした)捜査方法を楽しむのがよいだろう。
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No.9:
(4pt)

ドラマでは何故かフカキョン

大資産家を父親に持つ御曹司刑事・神戸大助が、金を湯水のごとく使うことで難事件を解決していく連作中篇である。斬新な発想に溺れることなく、ちゃんとミステリしていて、ミステリの新境地(?)を切り開いたと言えるだろう。文体にもスピィーディな場面展開、複数人物のオーバーラップなど色々な実験が施されており、前衛作家・筒井康隆の面目躍如といったところか。ただ、ちゃんとしたミステリになってる分、筒井流ドタバタギャグは影を潜めており、筒井らしさが足りない。やはり『大いなる助走』みたいなのが筒井の真骨頂じゃないかなあと思う。
筒井は実験好きだが(特に『虚人たち』あたりからは「虚構内存在」や「虚構内虚構=メタ文学」あたりをやり始めた)、
最大にして最高の実験は、
従来の小説では考えられないような荒唐無稽でマンガチックなキャラクターとシチュエーションを小説に導入した点にあると思う。
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No.8:
(3pt)

残念

ドラマ化された後に読んだので、主人公が男性と言う事に違和感がかな
りありました。
主人公は高級葉まきを吸い、キャデッラックを乗り回す富豪の独身刑
事。奇抜な設定ですが、今一歩キャラクターが立たない気がします。
やはり、お坊ちゃんよりお嬢様の方に興味があるのはスタンダードな
人の心ではないでしょうか。
ドラマが楽しかった方は楽しめないと思います。
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No.7:
(4pt)

面白いけれど・・・

面白いが、筒井作品としては少し期待はずれのところも。
いろいろな意味で実験的な作品だと思うが、ちょっと空回り気味かもしれない。探偵物としては「ロートレック荘事件」のほうが上。あれは「やられた!」と思った。
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4101171165
No.6:
(5pt)

TVもいい、原作も笑えた

深キョンのTVを観てから読みました。原作は男が主人公、なのはいいとして”キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくゆらせた富豪刑事が次々と事件を解決していく”だなんてあらすじを読んで、日本人離れした彫りの深い面した胸毛の濃い高級ブランドなスーツで着やせするムキムキ男が、自信たっぷりに嫌味に事件を解決しちゃっているのかしら、なんて考えたらすっげーイヤ!と思っちゃいました。でも、読み始めたら全然違う!主人公のイメージ。貴重なる彼の最初のセリフは「あのう」・・・!しかも”いちばんドアに近い席でおずおず片手をあげながら。”謙虚!ってゆーか、まんま深キョンな仕草じゃないですか。(笑)可愛すぎる!初っぱなから笑わせていただきました。この富豪刑事、決して出過ぎず意外と良識と常識を持って任務を全うしていきます。お金に対する感覚だけが富豪ゆえに突拍子もないだけで。(でも彼にとってはフツウの感覚)TV化にあたって主人公を女の子にしたのは良い発想だと思います。高級そうな華々しい出で立ちが嫌味なく演出できますしね。(使う女優を間違えると嫌味になる可能性もあるが深キョンはその点難なくごうかーく!!)それにしても筒井さん、なんで毎回出演してるんですか?(笑)いえ、面白いのでいいんですけれどね。(笑)
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4101171165
No.5:
(4pt)

初心者向け

 筒井康隆と言う人はブラックユーモアやペーソスの利いたかなりクセの強い作品からNHKでドラマ化されるようなジュブナイルまで守備範囲が広い。この作品は手放しで笑えるようなユーモアミステリー作品に仕上がっているので、筒井作品の毒に免疫のない初心者にも安心して勧められる。 ただ、氏の作品を読み込んでいる筒井ファンにとっては少し軽過ぎる内容かも。でも、やっぱり楽しめる一冊です。
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4101171165
No.4:
(5pt)

面白い小説でした。

 この本には結構センスのいいギャグが出現したり、古畑任三郎のように読者に登場人物が語りかけたり、いわゆる「テンドン」風コントの描写まである。 内容は練られていないようでめちゃくちゃ練られているストーリー。最初の、「大富豪の刑事が金を使いまくって事件を解決する」っていう設定の時点で美味しそうな小説なのだから、これでストーリーまで練られたら面白くて当たり前! ただ、登場刑事達が全員ハリウッドの俳優に例えられているのだが、かなり昔に書かれた小説なので、一人も知っている俳優が出てこなかったのが残念。ミステリーなのにただただわくわくしたり、にやけたり、ほのぼのしたりする。面白い小説でした。
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No.3:
(4pt)

金で事件を解決するとは、こういうことか!

筒井氏の本来のフィールドはSFですが、ミステリーの分野でも、「ロートレック荘事件」をはじめとして、いくつも傑作をものしていることでも有名で、本作もその一つです。本作は、その名の通り、ビンボー臭いイメージの強い刑事が大富豪だったら、という話なのですが、たんなるパロディにとどまらず、富豪刑事が、本当に「金の力で事件を解決する」というところがミソです。と言っても、もちろん、ワイロを渡すとかそういうことじゃありません。では、どうするのか。それは読んでのお楽しみです。というわけで、本来の趣向は謎解き以外のところにありますが、それでも、トリックにも手を抜かないところが筒井氏の特徴で、きちんとミステリーとしても楽しめるようになっています。ついでに言えば、本作では、イヤなヤツとして描かれがちな金持ちの主人公が、誰からも好かれる「いいひと」ととして描かれているところも、いかにも筒井氏らしいと思います。
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No.2:
(4pt)

珍しく。

筒井康隆風に味付けされた刑事ミステリー。と言うよりは、ミステリーの名を借りた、喜劇とでも言えばいいだろうか。この方にしては珍しく、SFでもドタバタものでもないが、きちんと楽しめる作品に仕上がっているのは流石の一言。ファンも、そうでない方も読んで損は無し。ただ、この作品のイメージで筒井康隆を見ると、他とのギャップに驚くかも知れない。あと、これ一冊で完結しているのが残念と言えば残念。
富豪刑事 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:富豪刑事 (新潮文庫)より
4101171165
No.1:
(4pt)

筒井ファンでなくとも…。

筒井康孝らしい作品。と言ってしまうと楽なのですが、そうとしか言えない。筒井康孝の小説は不合理や御都合主義と言う面を、主人公の特異な設定で綺麗に打ち消してしまっている。そんな独自の手法が冴え渡っています。また小難しい名作とはほぼ無縁で、判り易く、面白いエンターテイメント。ほんと気軽に、面白おかしい物が読みたい人にはお勧め。小難しい顔をして読んでずっと心の中に残る様な物ではなく面白い、でも直ぐ忘れてしまいそうなのに一年位たってふと目にこの小説が目に入ると、あーじゃあこれ読もうかな?とか、あーそんなのもあったね、良い小説だよね。なんて言う小説。書いてからかなりの年月が経っていますが、今だ色褪せない独自の手法は数多くの漫画家に影響与えてます。富豪刑事を元ネタにした漫画ブルジョアデカというのも在ります。
富豪刑事 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:富豪刑事 (新潮文庫)より
4101171165

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