哲学者の密室

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評判

哲学者の密室の評価:

4.32/5点 レビュー 25件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.32pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 41〜51 3/3ページ
No.11
(5pt)

かっこいいけど読むのはきついよ

基本的に死ぬのは恐ろしいことだと思います。だから人は物語を作るんだよね。人生って名前のさあ。でも、死は物語すら虚しくしてしまう。一方、こういう事を夢想した人もいるよ。死と生は背中合わせ。死の可能性を直視すれば生きる意味も見えてくるんじゃないかってね。イラクで死んだ例の人も、そう考えたのかもね。僕はただ状況に流されてるだけだから、何を信じていいのかわからない。むしろ、それが正しいことなのかもしれないとも思う。けど、敢えて答えを断定する生き方はかっこいいね。矢吹駆みたいなさあ。
哲学者の密室 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室 (創元推理文庫)より
4488415040
No.10
(5pt)

圧巻

20世紀の最高傑作のうたい文句はだてではない。2つの密室事件をモチーフにハイデッガー哲学に対して批判的な思索を登場人物達が繰り広げていく様は圧巻。ただ事件は徹底して哲学論争のための下地に使われるため、事件の展開や謎解きは強引でご都合主義に見える。ヒロインであるナディアの哲学的思索が凡人というか市井に生きる人間の成長をよく表していて、好感が持てる。こうした深遠な哲学への素朴な意見表明を描くことができるのはエンターテイメントを通して哲学を語ることの大きな意義であると思う。
哲学者の密室 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室 (創元推理文庫)より
4488415040
No.9
(5pt)

読み返します

とにかく分厚い!測ってみたら約4.5cm。矢吹駆三部作を受け、沈黙を破った第4作。傑作『サマー・アポカリプス』の後、普通の推理物の面が強くホッとできる『薔薇の女』ときて、思想対決が前面に出ています。舞台を三十年前のドイツとからめて、最後まで先が読めない物語。ただし、確かに、カケルの推理というか推測を100%支持できるかというとそうでもない向きもあると思います。思想の面でもトリックの上でも。ただ、久々の登場のあと、解説にもあるように、そろそろナディア・モガールの方では自分のカケルに対する気持ちの分析に答えは出たようで(あいかわらずの推理合戦でのバカっぷりには今度こそ怒りすら感じますが)、ラストシーンの美しさ、これは最高です。このラストシーンゆえに、(借りて読んだ後)購入を決意しました。何の事は無い、僕はカケルファン。この『哲学者~』では「死」についての議論。そして次作『オイディプス症候群』では意外なあるモチーフのもとに「愛」についての議論。果たして思想の問題はどこまで進みどこまで広がるのでしょうか。(愛だけに、舞台はギリシャに行っちゃったので、本当にどこまで行くのかわからなくなりました。)ただ、愛、という面では、どんな議論がでてこようが、ナディアには苦難の道のりでありますな。
哲学者の密室 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室 (創元推理文庫)より
4488415040
No.8
(5pt)

タイトルに惹かれて読んでみて下さい

パリで起きた密室殺人と第二次世界大戦のさなかのユダヤ人収容所で起きた殺人とが密接に関連していく。これだけでも面白いのだが、現象学を用いて縦横無尽に考察していく様はマジックを見せられているような不可思議なおもしろさ。ユダヤ人収容所の描写は特に引き込まれる。かなり長い小説だが、次のページを繰るのももどかしくさせる内容は圧巻。この小説でフッサールやハイデッガーを読んでみたくなるのは、果たして私一人だけではないだろう。
哲学者の密室 Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室より
4334922090
No.7
(4pt)

男向けかな?

「死」に関するハイデガー哲学の取りこみと批評、それを推理小説として表現するという野心的な点は、作品性という観点から高く評価されるのでしょうか。色々な読み方ができて単なるミステリーを越えた深さは素晴らしいです。ただ、もう少し俗っぽく読んだ場合、全編に漂うナルシスティックな空気(ハードボイルドとも違う)が男性独特の感性という感じがして、女性には辛口に評されるかもという気もしなくもないですナ。
哲学者の密室 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室 (創元推理文庫)より
4488415040
No.6
(4pt)

力作

著者の矢吹駆シリーズの中では圧倒的に長いが、それだけ内容も極めて濃密。ハイデガーをめぐる哲学論議に丁寧に付き合うも良いし、そこらへんは斜め読みしても、本格探偵小説として楽しめる。
ただ、矢吹駆シリーズは、前作を踏まえた発言などがあるから、初めての人は、「バイバイエンジェル」から読みましょう。
哲学者の密室〈下〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室〈下〉 (光文社文庫)より
4334727794
No.5
(4pt)

力作

著者の矢吹駆シリーズの中では圧倒的に長いが、それだけ内容も極めて濃密。ハイデガーをめぐる哲学論議に丁寧に付き合うも良いし、そこらへんは斜め読みしても、本格探偵小説として楽しめる。
ただ、矢吹駆シリーズは、前作を踏まえた発言などがあるから、初めての人は、「バイバイエンジェル」から読みましょう。
哲学者の密室〈下〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室〈下〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071988
No.4
(4pt)

力作

著者の矢吹駆シリーズの中では圧倒的に長いが、それだけ内容も極めて濃密。ハイデガーをめぐる哲学論議に丁寧に付き合うも良いし、そこらへんは斜め読みしても、本格探偵小説として楽しめる。
ただ、矢吹駆シリーズは、前作を踏まえた発言などがあるから、初めての人は、「バイバイエンジェル」から読みましょう。
哲学者の密室 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室 (創元推理文庫)より
4488415040
No.3
(4pt)

力作

著者の矢吹駆シリーズの中では圧倒的に長いが、それだけ内容も極めて濃密。ハイデガーをめぐる哲学論議に丁寧に付き合うも良いし、そこらへんは斜め読みしても、本格探偵小説として楽しめる。
ただ、矢吹駆シリーズは、前作を踏まえた発言などがあるから、初めての人は、「バイバイエンジェル」から読みましょう。
哲学者の密室 Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室より
4334922090
No.2
(5pt)

現象学的探偵物語

ミステリーと言えば、人が死んで、刑事が捜査につまずいて、主人公が解決するだけと思っていた私は、本書を読んでその深遠さに驚かされました。筒井康隆氏も岩波新書で「哲学とミステリーの至福の出会い」と評されています。
 主人公は現象学的直観をもとに事件を解決していくのですが、目的は事件の解決ではなく、そこに生じた「人間の死」に対する哲学的考察なのです。現代のパリで起きた三重密室内の死と三十年前にユダヤ人収容所で起きた同じく三重密室内の死が対比されながらも奇妙な連関を持ちつつストーリーは進んでいきます。これまでのミステリーが死を出発点とし、死の意味を問うことが皆無であったのに対して、本書では徹底して死の意味に挑んでいます。
 無意味な死を大量に築いてきた20世紀、そして無意味な死からストーリーを展開していくこれまでのミステリーに対する、著者の強い抵抗を感じることが出来ました。
哲学者の密室〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室〈上〉 (光文社文庫)より
4334727786
No.1
(5pt)

現象学的探偵物語

ミステリーと言えば、人が死んで、刑事が捜査につまずいて、主人公が解決するだけと思っていた私は、本書を読んでその深遠さに驚かされました。筒井康隆氏も岩波新書で「哲学とミステリーの至福の出会い」と評されています。
 主人公は現象学的直観をもとに事件を解決していくのですが、目的は事件の解決ではなく、そこに生じた「人間の死」に対する哲学的考察なのです。現代のパリで起きた三重密室内の死と三十年前にユダヤ人収容所で起きた同じく三重密室内の死が対比されながらも奇妙な連関を持ちつつストーリーは進んでいきます。これまでのミステリーが死を出発点とし、死の意味を問うことが皆無であったのに対して、本書では徹底して死の意味に挑んでいます。
 無意味な死を大量に築いてきた20世紀、そして無意味な死からストーリーを展開していくこれまでのミステリーに対する、著者の強い抵抗を感じることが出来ました。
哲学者の密室〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 哲学者の密室〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
433407197X