■スポンサードリンク
ダウン・ツ・ヘヴン
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ダウン・ツ・ヘヴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読了:2016年034冊(4月11冊)★3.2 2006/11 森 博嗣 (著) ───この戦闘機という名の飛行機には、二人は乗れない。二人いる必要がない。もう一人がいても、なんの役にも立たない。誰かと手をつないで生きるなんてことは、絶対にない。それは、もう生きているとは別の状態といってもいいだろう。そうだ、死んだら、みんなのところへ行ける。地面に埋められて、周囲と同化して。天国だって、みんなと一緒だろう。手をつなぎ合って。わからないけれど、天国でも一人ということは、ないと思う。そんな気がする。(p.68) 飛行機乗りの「スカイ・クロラ」シリーズ3巻目。まるで詩のような作品(特に戦闘シーン)です。草薙のパイロット中期時代が語られている。 レビューの中には、村上春樹的と書いている人もいて何となくわかるような。時代背景や設定の説明はありませんが、それでも尚読み進められる不思議なテンポをもっています。次回にその謎が腫れると祈りつつ…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
森さんの作品は初めてでしたが、シリーズを通して楽しく読めました。 文体は軽やかであり、また一方で重みのある素敵な言葉も散らばってます。 とても読みやすいので、森さんデビューにはお勧めかも | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シリーズ全編通して繋がっていく伏線と、繋がらないミステリーな部分が完結まで早く読みたいと、読む速度とページをめくる速度を上げていきます。 好きな作者さんという事もありますが、一度はアクロバット飛行のレシプロに乗ってみたいと思うはずです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これ以前からでしょうが、この巻に入ってからのできごとを引き金に、止まらなくなっていくようすが描かれています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
田舎だとなかなか揃わないのでポチりました。買えて良かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
価格、品質ともに非常に満足出来ました。 いい買い物ができました。ありがとうございました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1冊1冊では光らない。 しかし全巻読み終えると、 時間的な仕掛けなどが面白く、 もう一度読み返したくなる。 作りこまれているが、 重くなくスラスラ読めます。 この著者の 他の作品も読みたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「スカイ・クロラ」シリーズの大ファンであると自負しているが、この「ダウン・ツ・ヘヴン」はその中でも最も好きな物語である。 その理由としては、この物語が感情的で痛々しいからだ。 このシリーズでようやく、機械的に生きるキルドレの、人間的な部分に直接触れられたような気がした。 また、「戦争」に対する「キルドレ」の立場・思想・役割。 そういったものが、最も明確に描かれていた物語だと思う。 読んだ本人がその気がなれば、この小説は生産性の塊になります。 何か変わりたいと思っている人にオススメの一冊。 ところでキルドレの語源が謎らしいけど、多分チルドレンじゃないのかな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クサナギとしての視点で語られる作品としては2作目。 時間の経過と共に、周囲の環境も変化して、 前作に比べて空へ上ってゆく機会が格段に減り、否応無く地上での生活を強いられるコトになります。 と同時に様々なヒトがクサナギと関わりを持ちます。 空の上での表情と異なる、地上では大人びた対応を見せる、前作とは少しずつ違うクサナギ。 前作にも登場したカイが今作ではかなりの頻度でクサナギに絡んでくるのですが、彼女との会話からクサナギのまた違った面を見るコトが出来ます。 (個人的にカイは助演女優賞にノミネート(笑)したい!) この作品はクサナギ自身が変わってゆく課程が描かれているんだと思います。 それは、ほんの少しずつ、でも、確実に。 周りの境遇の様に劇的にではないですが、見えない何かが静かに動き出してる。 そんな感じ。 逆に見えないからこそ劇的なのかもしれません。 作中にちゃんと描かれていて、ただ単に見過ごしているダケかもしれません。 はっきりとした形で無く、感覚で。でその感覚を確かめたくて、何度も読み返したくなる。この作品世界に共通してる何かが... 色んな意味であぶない作品かも(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クサナギとしての視点で語られる作品としては2作目。 時間の経過と共に、周囲の環境も変化して、 前作に比べて空へ上ってゆく機会が格段に減り、否応無く地上での生活を強いられるコトになります。 と同時に様々なヒトがクサナギと関わりを持ちます。 空の上での表情と異なる、地上では大人びた対応を見せる、前作とは少しずつ違うクサナギ。 前作にも登場したカイが今作ではかなりの頻度でクサナギに絡んでくるのですが、彼女との会話からクサナギのまた違った面を見るコトが出来ます。 (個人的にカイは助演女優賞にノミネート(笑)したい!) この作品はクサナギ自身が変わってゆく課程が描かれているんだと思います。 それは、ほんの少しずつ、でも、確実に。 周りの境遇の様に劇的にではないですが、見えない何かが静かに動き出してる。 そんな感じ。 逆に見えないからこそ劇的なのかもしれません。 作中にちゃんと描かれていて、ただ単に見過ごしているダケかもしれません。 はっきりとした形で無く、感覚で。でその感覚を確かめたくて、何度も読み返したくなる。この作品世界に共通してる何かが... 色んな意味であぶない作品かも(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語の時系列でいけば、二作目ということになる。 ただ、このスカイクロラシリーズ、5作品でひとつと考えるほうが 良いと思う。結局は、全部読む羽目になるのだから。 一貫したテーマは、死の隣で感じる生といったところか。 非常に乾いた世界観が、特に生死を際立たせているような気がする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
草薙が戦闘中に負傷し、草薙を取り巻く環境がだんだんと変わっていく。そして草薙はティーチャと再会する。 草薙が企業にとってどんどんと失ってはならないものとなっていき、自由に飛べなくなっていく様は社会の息苦しさを感じさせる。今まで自由に飛んでいたのに急に飛べなくなるというのは一体どういう気持ちなんだろうか。空を飛ぶことが草薙にとって生きること。飛んでいない草薙は死んだも同然。生きるということはただ心臓が動いているという単純なことではないのだと思った。草薙の思考はいろいろと考えさせられるものがあります。そして相変わらず空戦シーンは面白い。読んでいてスピードが感じられるのでとても面白い。前回に比べると空戦シーンは少ないのが残念。レシプロ機の戦闘というものをよく知っておけばこのシリーズはかなり楽しめるものだと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
空で戦うことにしか生きている実感が持てない。 空に出ることでしか自分が認識できない。 それなのに、最後は地上に戻ってきてしまう。それが地で生まれたものの定めなのか。 水素の持つ空への憧れが、重たいくらいに感じられる一冊でした。 また、ティーチャに対する複雑な感情に関しても、直接的な表現は敢えて避け、それでも読者に分かりやすいように表現してあります。だって、地上では表情が乏しい水素が、彼を目の前に涙するなんて、大変珍しいことでしょう? また、函南との絡みも気になります。今後の展開がどうなっていくのか、楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
グングン読み進めていけちゃうような、おもしろさではないけれど、好感をもって主人公を追っていけるスピード感がよかったです。まだこの本を読んでいるときは、私もこの本の中で戦いを楽しんでいるようなお気楽さがありました。おもしろいな!!と思いで次の「フリッタ・リンツ・ライフ」へうきうきとした気分で手を伸ばしました。次からだんだんとミステリーです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スカイ・クロラシリーズの第3弾。 今回は草薙水素の戦闘時代が描かれます。 飛ぶことだけを夢見て、飛んでるときだけに『生』を感じる。 敵を落とし、仲間が死に、それでも戦う。なぜなら空に飛ぶことが自由でいることを実感できる空間だから。 スカイ・クロアシリーズで一環して語られている、この感覚。 飛ぶ=自由。 キルドレとして一生大人にならない体を与えられ、死と生のすれすれの空間で戦い続けているにもかかわらず、『死』に対して重く捕らえるところはなく、自由に飛びまわれるために余計な重さをそぎ落とした戦闘機散香のように、文体もただ飛ぶ=自由についてのみ純粋に描かれている。 だからこそ、負傷し翼を失った戦士キルドレ草薙の療養生活は、いかに憂鬱で不自由で、砂漠の中で行き場所を見失った旅人のように空虚感が浮き彫りになってくる。 森 博嗣の文体は、自由な空を飛び回って生き生きしているときこそ、短く、詩のように瞬間瞬間を表現している。 その反面、地上に降り立ち、人間や他の仲間と接する時間は機械のように冷たく、心がないようにも見える。 そんなキルドレだから、普通の恋などしたことがない。だからカンナミに出会うことで、今までにない不思議な気持ちに気づかされたのだろう。 時はスカイ・クロアより以前。草薙を形成する人格のひとつがここでも明かされる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
21世紀に蘇った『かもめのジョナサン』とも云えるのではないか。 SF的なキャラクター設定を採りながらも、 本シリーズの中身は、実は純文学である。 他人を痛いまでに希求する寂しさを 大空の透明な孤高で昇華する主人公たちに 私たちが果たせない孤独の処理を託してしまう、そんな物語だ。 本書は第三巻ではあるが、 時間軸的には第二巻にあたる。 シリーズを通した主人公、クサナギの パイロット中期時代が描かれている。 今までに出てこなかった組織や社会といったファクターが 物語の中に色濃い影を落としてくる巻である。 その束縛は高空の空気の薄さよりも、息苦しい。 であるからこそ孤高の空の自由度が 簡潔、かつ的確な表現と相俟って より強いカタルシスを生んでいる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『スカイ・クロラ』、『ナ・バ・テア』に続くシリーズ第三弾です。 私はこの作者の小説は、このシリーズと「猫の建築家」(小説?) ぐらいしか読んでいないのですが、飛行機とキルドレだけの 意味なき世界を描く、ストーリーの透明さに惹かれていました。 個人的には夏目漱石の「草枕」に通底するかのような感じを 楽しんでいました。 そういう意味では、本書は後半、「社会」だとか「マスメディア」 だとか、妙にリアリスティックな、余計な雑音がでてきて、 ちょっと興醒めしました。 続く物語はどんな風に展開するのか、楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
森博嗣の小説を読むのが初めてでしかも小説自体最近全然読んでなかったのですが途中どきどきしながら読ませていただきました。なぜ何のために生きているのか、一対一の戦いだからどうせなら踊るように楽しもう、などところどころのに操縦士ならではの哲学的な考察や職業的な境地がみられ、考えさせられる場面もありました。 ちなみにエンロンとラダーの併用によって安定した飛行が保てるとのです。少し用語を学習したので戦闘シーンの切迫したスリリングな展開に注目して再読してみるとします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文庫版、680円な訳ですが この内容でこの値段、小説とは素晴らしいものですね。 とりあえず星は5つです。とても味わい深い文章で構成されています。ただ少し難解ですね。 『お米』みたいなもので、甘味が出るまで咀嚼する必要があります。 甘味が落ち着いても噛み続ければさらに深い甘味が来ます。(いわゆる味の向こう側ですね) だから速読は難しいですね。先が気になって早く読み進めたくなりますが理解が追いつかないので、ページとばして読んじゃっても気づき難いです。 だから時間に余裕が有る時に読んだほうが良いです。きっと読み始めたら最後までいっちゃいますから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
キルドレンシリーズ第三弾。時系列的に言えば『ナ・バ・テア』の後で『スカイ・クロラ』の前になると言うことかな。今回の主人公は前作同様クサナギスイト(草薙水素) 今回も常に生と死というテーマがつきまとう。地上では生きる意味を見いだせない。命の保証がない空では、いつ死ぬかも分からない。死の形を何度も思い描いたり、雲の果てに天国を夢想するあたり、美化された死へのあこがれというのが所々に垣間見える。それがどこか哲学的で、シュールな感じがするのは口調のせいかな。 もう一つのテーマとしては子どもと大人。これもシリーズを通じてだが、大人である甲斐がそばにいるせいか、クサナギの子供じみた感じが目立つような気もする。大人になってから死んでいくしかない。そんな憂鬱を抱えながら。それでも、子どものままでは死ぬことすら出来ないという、葛藤もこめて。無性に生き急いでいる感も漂う本作のクサナギは。今までのシリーズのどの主人公よりも人間的じゃないかと思った。憂鬱、という点では装丁が素晴らしいと言うべきかも。 組織の思惑っていうのは、きっと子どもには余計なものにすぎない。だがそんな風にでもしないと成り立たない社会。いつまでも子どもではいさせてくれない。クサナギの逡巡の日々は、雲の中を漂い続けるような。だからこそ終盤の戦闘シーンで一気に感情が爆発したクサナギを見ることが出来るのだ。この展開の持って行き方は上手いと思った。話としてはというより、クサナギの成長ぶりがうかがえるのはなんとも。そしてそのあとのサプライズも。ずるいんだかなんなんだんだか。 哲学的な要素もクサナギの心理描写にもりこまれているので、それほど分厚くはないがじっくり堪能して欲しい。空をイメージしながら。なんと言っても一体感がたまらないよね、このシリーズは。過去作も再読したくなってきた。年の瀬に、いい物を読めた、と。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!