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告白
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告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全562件 401~420 21/29ページ
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周りからみたらごく普通の子。でも猟奇殺人を犯す 思春期の深い心の闇がよく描かれているとおもう。 初めがダラダラと登場人物とかの説明じゃないから、 あきずに冒頭から一気に読めて面白かった。 | ||||
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あっという間に読んでしまいました。 特に、女教師が登場する、最初と最後の章がよかったです。 「こんな風にとらえて欲しい」という様な余地を与えず、全て的確かつ無駄のない騙りは素晴らしかったです。 サスペンス的な要素や構成・専門的な知識がどうか、という事はあまり重要ではなく、法で裁けない少年に対して、どうやって裁きを与えるか、そこが著者の見て欲しいところなのかな?と思いました。 苦しい展開ではありましたが、常識的な大人の判断でない結末もよかったです◎ 人を殺すなんて、責任がとれる事ではありませんが、何歳であっても自分の行動に責任はとるべきだと思うので。 好みによるとも思いますが、特に中学生や高校生はこの小説に嫌気が差すのではないかと。けれど、中学生や高校生にこそ、読んで欲しい作品です。 | ||||
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映画化されるというので関心を持ち、読んでみた。 映画の予告編はとても悪意と狂気に満ちていたので、内心期待を抱きつつも、 邦画にありがちなスレた少年少女を描いたもので、 仕上がりは他の同系統の作品と大差ないものと思っていた。 実際本書をひらいてみると、担任教師の演説からはじまり、 その内容もどこかしら狂気性を帯びていたので、またか、という率直な感想を抱いたが、 読み進むにしたがって、この小説の登場人物は、自分の欲望、 なにが足りないのかをちゃんと知っていて、 しかもそれを充たす行動に移すだけの度胸を持っている、 とても「人間らしい」人間であるという印象を受けた。 「人間らしさ」を描いたものではあるが、 当然ながら人間にとってもっともおそろしのもまた「人間」である、 という部分も余すことなく描いてある。 真相を様々な視点で展開していくため、 視点が変わるごとに新事実が浮上してくるという面白い構造になっている。 構成力もさることながら、描写力、人間を描き切る洞察力に並々ならぬ力を感じた。 | ||||
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この作品、何が凄いかというと、復讐の方法だと思います。娘を殺された先生は、周りの人の被害(犯人以外の)、迷惑を考えず、その復讐を実行します。慈悲もクソもありません。やられたらやり返す。ただ、犯人Aは、目的の為ならば周りの人を省みないような子供だった。結局は犯人と同じ事をしているのではないか?そんな事を思いましたが、この小説においては、逆に倫理感を持ち出す方が下世話な気すらします。特に世に何かを問うわけでもなく、ただ、復讐を果たす小説だと思います。 | ||||
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最近のワイドショーを賑わすニュースの稚拙さを、その背丈に合わせて淡々と表現している。そのため、嫌悪感を抱いてしまいながらも、するすると読み進めることができた。言葉遣いや、中途半端な心の病みと偏りを巧みに表した作品だ。 | ||||
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人間のどろどろした感情はリアルな部分があるけど 話の展開はありえないというか現実的でない突拍子のなさを感じるところもあります。 一番面白かったのは先生の語りである第一章。 二章からはちょっと奇想天外ぶりが目立ってきて 最後あたりの話の展開はやや強引な感じがしてしまう。 でも最後まで一気に読ませてしまうおもしろさがあります。 | ||||
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各章で独白する登場人物の全てが自分勝手な理屈で他人を攻撃し、傷つけ殺す。読者が素直に共感できるような人物は最後まで登場せず、救いのない悲惨な結末を迎える。(途中「まとも」に思える人物の独白も、別人物の独白によってその嘘に気づかされる)どうしようもないほどの人間の身勝手と悪意に満ちた物語でありながら、エンターテイメント的に一気に読み切ることができるのは、その徹底した善意の排除によってリアリティが希薄になり、フィクションとしての割り切りが可能だからだと思える。語り部の視点により事実を違えて見せる手法は芥川竜之介の「藪の中」からあるものでそれ自体に新味は無いけれど、語り部のつく嘘やごまかしを読むほどに具体的に浮かび上がらせる仕掛けは秀逸。 | ||||
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娘を殺された中学教師の独白から始まります。 それも犯人は、自分のクラスの中学生2人なのです。 TSUTAYAのフリーペーパーで、見かけて、 「なに、この題材!」ということで、本を思わず探しました。 2008年8月に出版されていたので、すでに文庫本化していたのです。 当時知らなかったですよ。 2009年「第六回本屋大賞」を受賞し、 2008年には、文春のミステリーベスト10の第一位です。 わかります。 そうそう、ミステリー部門なのですが、正確にいうと、 「ミステリー」は犯人が謎で探していくのです。 犯人が分かっていて、それをどう突き止めていくのかというのは、 「サスペンス」です。 そういう意味では、この本は、サスペンスです。 それに突き止めるというより、犯人を追い詰めると言ったほうがいいでしょう。 作家の湊さん、わたしと同郷の広島ということで、 そこでもよけにシンパシーを感じたのですが、 とにかく「筆力」がすごいです。 最初の教師の独白は、まさに、文字の羅列です。 あえて行間がないのです。それを意図的に書いています。 そして語りの迫力。 小説なのに、見えてくるんです。 そして章ごとに、語り部が変わってきて、事実は一つなのに、 語り部の主観によって、事実が歪んで見えてくるのです。 そして、どこまでが真実で、どこかまでが虚構なのか、全くわからなくなってくるのです。 ぐいぐいと引き込んでいきます。 そして、現実の少年犯罪をちりばめながら物語が進むので、 フィクションとは思えなくなるのです。 すごいですよ。 今度、話題の中島監督のもと、松たか子さん主演で映画化です。 これも見逃せませんよ。 ひさびさに小説に浸りました。 | ||||
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この小説には、読ませる力があります。 一ページ目を開いて、書き出しから少し読んで読み手は読み続けるかどうかを判断します。 映画化で話題のこの作品は、読ませる小説になっていると思いました。 強引に感じられるほど前半部に力が注ぎ込まれ、やや前傾姿勢になっているといえるかもしれません。 内容については触れないほうが良いと思いますのでこれ以上は差し控えますが、それでも 読み手としては、最後の最後まで読みきりたいと思わせる小説です。 中学生の母親の描写が特に良かったです。 ただし、映画予告編や広告のイメージとは、印象が異なりました。 ミステリーの要素はそれ程強くありません。 | ||||
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映画が気になって読みました。 命の大切さがどうかとか、母の愛がどうだとか、復讐の是非とか、教訓めいたことは一つも感じませんでしたが、読んだ本から無理やりなにか教訓を得ようとするのもナンセンスかな、と思います。単純に続きが気になってあっというまに読める娯楽作でした。 ご都合主義的な人物設定や過度に偶然が重なりすぎる状況なども、逆に丁度よくリアリティを削いでくれるので、良くも悪くも漫画的で、ドロドロした展開が受け入れやすく・・・というか読みやすくなっていると思います。 技術とか技量とかを考えると稚拙なのかもしれませんが、なんとなく迫力があって納得させられてしまう勢いがあるお話でした。ラストでスカッとしてしまったのは、たんに私の性格が悪いせいでしょうか・・・。 でも、リアリティがないと先述しましたが、ああいう馬鹿な中学生、実は結構いそう・・・。ああいうの中二病っていうんだろうな。 | ||||
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話題の一冊、映画のCMもバンバン流れており、 それこそまさに購入動機でした。 ○○○がこう行動した。 そうしたら□□□はこう思い、こう行動した。 という小説の見慣れた繰り返しではない。 その章の主人公の主観が語られるだけ。 他の主人公と現象は同じ、しかし印象は違ったり。 読み進めることで、各主人公の主観が連なり、 結果、小説「告白」として客観になっていきました。 十分楽しい時間を過ごせます。 が、ラストにはあまり期待されない方が。。。 ぜひ、ご一読を。 | ||||
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最近、伊坂幸太郎や森見登美彦などを読み漁ってしまって、なんとな〜く本屋さんを探していて、本屋大賞(過去のですが)のオビと映画化の告知で目立っていたのがコレでした。 なんとなく手に取ったのですが、内容が予想以上に面白かったです。 いうなれば、芥川龍之介の「藪の中」形式です。 フラットな文章なのに、ぐいぐい引き込まれてしまいました。 ミステリー好きにはいいと思います。 最後には賛否両論あると思いますが、私は好きでした。 ただ、コレを映画化するのは、なかなか難しそうですが… | ||||
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「告白」(湊かなえ著)読む。第1章。 このパート、もともと「聖職者」という完結した短編。 第1章読み終えた時点で、物語完成度にびっくら感動したので、 一旦ここで感想文書いておこう、とか思ってしまった。。 「牛乳の話はさておき、私は今月いっぱいで教師を辞めます」 女教師が生徒たちへ別れの挨拶替わりに、ある告白を始める。 タランティーノ映画の登場人物のように流暢に延々と告白が続く。 「…1年間ありがとう。これで、終わります」 彼女が生徒たちに語りかける口語体のまま、この小説は終わる。 息もつかせぬまま60ページを読み終えた瞬間。 心の中で拍手してました、自分。 「セブン」のラストシーンに感銘したときと同じような感覚。 「オールドボーイ」の復讐劇に感じた理不尽なラストシーン。 ○鬼薔薇や○ンキー先生など実在人物をモデルにした話の中に 完全フィクションを織り交ぜ、それら世間話はパズルのピース のようにやがてひとつの残酷な現実へと繋がってゆく。 作者名知らずに読んだら筒井康隆かな?とか 勘違いしてしまいそうなスーパーブラック小説。 いや、もっと生臭いグロさを感じる。筒井作品はどこかしら カラッとした喜劇色があるが、これにはドロリとした粘質感しかない。 簡単に他人に薦められる本では無いが、少なくとも この第1章「聖職者」構成の完成度には 誰もが感服せざるを得ない切れ味がある。 というわけで、機会あれば是非、読んでみてください。 今週末映画館で観る前に第2章以降を読んでおこうか、 映画観てから読もうか、迷っております…。 というわけで2章以降は未読の非完全プレビューですが、 この第1章にはともかく圧倒されてしまいました。 | ||||
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わたしは、まだ小6の女子です。 祖母にすすめられて読んでみました。 なんなんだ・・・ 今まで読んだ事のない後味。 内容はショッキングで、小学生には早い作品かもしれません。 でも私は、青い鳥文庫(講談社で、私が好きな文庫)などにない、とてもはらはらする作品だと感じました。 すらすら読めて、3時間で読めましたが、あとにいろいろと考えた作品です。 映画は、R15+指定 なので見ることができず、すこしガッカリしましたが、わたしはおススメしたいですね。 (読書が苦手な小中学生、酷い、ショッキング系が無理な方は、やめといたほうがいいです。) | ||||
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この物語は同じ事件を主人公を変えつつ描くと言う手法で、それがあまりにも突出しているため一つ一つ違う物語と言った方が良いかも知れません。私は前章で大嫌いだった役が次の章を読み進めていくにつれ、いつのまにか心証が変わり同情さえしてしまいました。本屋大賞もうなずけます。デビューとしては最高じゃないでしょうか。一発屋にだけはならないでほしいです…この夏映画化されるらしいので、不安を抱きつつ見に行こうと思います。 | ||||
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少年法は被害者には何の役にも立ちません。 それぞれの立場からは言い分はもちろんあるでしょう。 ただ自分の娘を亡くした母であり教師である彼女の立場からは報復攻撃の敢行はむしろ賞賛に値します。 やってよいのはやられる覚悟のあるものだけ。 AとBはやったからやられたのです。 因果応報とは本来そういうことです。 | ||||
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話題作ではありますが、ここでのレビューが結構低く、そんなに期待せずに読みました。 感想は、「面白い!」です!やはり映画でも小説でも周りの評価を過度に意識してしまう と、その評価とはま逆の感想を持ってしまう事が多々ありますが、本作はその典型です。 とにかく面白いですよ。ライトな文体で一日もあれば読了が可能です。テーマは重いです が、物語全体としてはエンターテインメントというか、登場人物が皆超常的というか、 ぶっとんでいる人しか出てこないので軽い感じで読み進められます。 そうなんです、加害者も、被害者も、周囲の人間達も皆狂っているんです。 大抵の方は「命の重み」「少年犯罪」「遺族の想い」「復習」といった言葉達を重い浮かべ て考えさせられていらっしゃるのでしょうか? 僕は全くそんな読感は無く、人間の心を持たない「キ○ガイ達の競演」と思って読んでし まいました。 このクレイジーな人達をサラリと上品に書き綴った作者の力量はは、どうなんでしょう、 凄いんですかね? | ||||
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湊かなえにデビュー作にして、本屋大賞受賞作。 独白劇のような第一章は、冷静かつ理知的な、読みやすい語りによって読者をぐいと引き込むものがある。まるで無酸素運動で駆け抜けるよう。 この一章の完成度は高く、一章のみ見れば評価は5つ星、という人も多いのではないだろうか。 二章以降は、一章の結末を受けて「この後どうなるのだろう」という読者の想像を補完するもので、部分部分には蛇足感もあり、評価の別れるところであろう。 だが、最初から最後まで、根底に流れるテーマに変わりはなく、そういった意味での一貫性は極めて高い作品である。 そのテーマとは、「人は如何に壊れていくか」である。 主人公である女教師に話を絞ってみよう。彼女の内面描写は、一切描かれていない。これは、この作品の最大の謎の肝でもある。 知性の高さを伺わせる彼女の語りは、一見見過ごしそうな、しかし強烈な狂気が流れている。 一章の時点から、彼女は、他の登場人物達を圧倒的に凌駕する程の勢いで壊れているのだ。 その点を感じとなりながら読めば、批判も多い「結末」も腑に落ちるだろう。 あのなんとも言えない読後感は、断罪を見てスッキリするものではなく、「犯人」以上の「狂人」の誕生を目撃したからなのだから。 | ||||
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小説を買って丸一日で全部読むなんてことは初めての経験だった。 それほど文章は単調で、読みやすい。 「単調」と書いたが決して悪い意味ではなく、 かえってそのシンプルな文章の流れがこの事件の凄惨さを強調していて怖さを覚えるのだ。 しかも各章で一人一人が語ること全てが本当かすら分からない。言葉に嘘が隠れているのではないか、という疑心暗鬼な心情を抱くことも怖さの一助となっている。 登場人物一人一人のエゴイストぶり、読んでいくにつれ明らかになる新たな事件についての事実がきっと読む人を夢中にさせることだろう。 読了後の余韻、虚無感は強烈だ。 | ||||
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第一章は間違いなく傑作である。ジャンルは異なるが、野獣死すべし(第一作)に通じる疾走感を持つ。第二章以降は蛇足であろう。 登場人物、行動への嫌悪感や、病気に対する偏見を生むという批評が散見される。しかし、それこそが作者の目的ではないか。現実社会のあまりにも理不尽な少年犯罪、裁判の行方、病気への偏見、それらに対する問題提起であり、心からの抗議とすべきである。救いのない結末をもって、作者自身の考えと登場人物の言動・行動とを同一化するというのはあまりにも短絡的であり、それこそ偏見である。文学者は、世の不条理さを書く自由を持っているが、だからといってその解決策を示す義務は負わないのである。また、登場人物の誰にも感情移入出来ぬからといって作品を低評価とするのは、あまりにも幼稚な読後感であろう。 | ||||
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