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闇の底
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闇の底の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 21~40 2/3ページ
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確かに最近の江戸川乱歩賞受賞作品のなかでは出色のできでしょうね。これぐらいのが毎年のようにあればいいのにと思う。 ただ、最近は密室殺人のようなのがないのはさびしい感ありです。もう、でつくしたのかなですね。 | ||||
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といいますか、薬丸岳さんの作品はどれも、期待以上の作品です。 | ||||
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単行本にして280ページほどとこの種の社会派的テーマを盛り込んだミステリー作品としてはかなり短めの構成だが、コンパクトに警察の捜査と処刑人の心理を濃縮して展開されており、物足りなさは微塵もない。他の作家ならこの内容なら本書の二倍のページ数は使いそうだが、これだけ切り詰めても十分読ませることができるのだから、他の作家がやたらページ数を多くする近年の風潮はどうにかしてもらいたい。 著者お得意の犯罪被害者のストーリーを展開しつつ、幼女殺害犯を処刑していく謎の男の行動と正体がかなりミステリー的趣向として活きており、重苦しいテーマを扱いながらもエンタティメント性に溢れており一気に最後まで読ませてくれる。 近年の低迷する江戸川乱歩賞作家としては唯一と言ってもいいほどその後もレベルの高いミステリーを書き続けている著者の力量が実感できる。 | ||||
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薬丸岳の作品はこれで 天使のナイフ 悪党 ハードラック 虚無 に続き5冊目。 どの作品も考えさせられる内容で一気に読み切ってしまった。 この「闇の底」に関しては中々犯人像が掴めず何とかヒントを得ようと先へ先へと読んだ。 結局解ってしまうと「この人以外は居なかったな」と納得する、その意味では賢い読者には中盤で解ってしまうかも知れない。 しかし飽きさせないストーリー運びと文章の巧さには感心する。読んで損の無い作品だと思う。 | ||||
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薬丸作品を読みましたが、早速虜になりました。おもしろかった!この一言に尽きます。 | ||||
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暗いストーリーで、なおかつ面白くないです。この作家の他の作品の方が良いです。 | ||||
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そうなんですよね、(ある程度チープな)大どんでん返しがあるんじゃないかって 疑いながら読み進むんですよね。 でも、そうでもない。 言えば、すとーんと収まるであろうところに収まっている。 この辺りを、ひねりが足りないという感想を持つ方もいらっしゃるようですが、 ワタシ的には、変な小細工とかが無い分素直に読むことができました。 (酷い作品になると、なんのフリもなく唐突に「実は××だった」みたいな エンディングで、読者を置き去りにするようなのもありますし…。) まぁまぁ反社会的名なエンディングですが、その割には読後感が悪くないのも いいですね。 (作者の意図的にはどうなのかわかりませんが。) ということで、他の方の評価が結構4点止まりだったので、少々おまけの5点満点 でお願いします。 | ||||
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『天使のナイフ』を読んで作者を初めて読み、他の作品を探したらこの『深い闇』があったので読んでみた。 アマゾンでの評価は可もなく不可もなくといった感じだったので、期待半分、不安半分といった感じで読み始めたが、読み進めるうちに不安はだんだん不安は消えていった。 サスペンス性にも富んでいたし、興味が尽きることはなく、ミステリー小説としては最近読んで物の中でも上位に入るのではないかと思う。 しかし、本作品の素晴らしいところとは、何といってもそのメッセージ性にある。 悲惨な事件が起きる度に、「こんな奴は死んだほうがいい」と思ったことがない人はまずいないだろうし、「こんな奴を殺すことは罪なのか?」と考えたことがない人もいないだろう。 しかし、そんな人は、つまりは誰しもが本書を読んで考えなければいけない。 「人が人を殺すとはどんなことか」ということを、そして「罪の連鎖」とは何なのかということを。 | ||||
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デビュー作の『天使のナイフ』が大変面白かったので手に取りました。 前作では少年犯罪をテーマでしたが、今作は女児性犯罪をテーマという相変わらず 重いテーマを取り上げています。 話の展開はスムーズですし、正体不明の犯人側からの描写も織り交ぜながらの組み 立て方が巧みなので、自然と話に吸い込まれていきます。 読んでいると犯人が誰か分かった気になってしまい、犯人探しよりもどういう展開に なっていくのかに興味が移りがちですが、まあそこは前作同様に一筋縄ではいきま せん。 ただし、折角のテーマも掘り下げ方が浅いが感じがします。前作の力量からすると もっと丁寧に書き上げられたのではないか?と思います。それで星3つですが、 今後に期待の作家さんであることには変わりありません。 | ||||
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幼児への性犯罪が起こる度に、サンソンと名乗る処刑人が、かつて同様の罪を犯した前科者を次々と殺害していき、この事件に、自らも妹が幼児期に性犯罪を伴って殺害された刑事が挑んでいきます。救いのない悲惨な幼児性犯罪と、いつまで経っても癒されることのない被害者遺族の気持ち、そうした被害者遺族の気持ちを代弁するかのような残虐な殺害行為、非常に考えさせられる重いテーマですが、テンポの良いストーリー展開と謎解きの面白さで一気に読まされます。ラストの部分は賛否両論あるでしょうが、私は人間とはそういうものではないかと受け止めました。テーマから考えても決して楽しい作品ではありませんが、面白い作品だと思います。 | ||||
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天使のナイフで江戸川乱歩賞をとった薬丸岳の、受賞後初作品。 天使のナイフのテーマは少年犯罪。おつぎは幼女暴行かぁと、 少しゲンナリしつつもこの人のテンポと最後のオチの鮮やかさを期待して手に取る。 連続して起こる幼女への暴行+殺害という陰惨な話の割にはあまりじめじめしておらず テンポも軽め。この手の作品にありがちな、暴行シーンのえげつない性描写も抑えられているので、 あまり過剰なGを感じることなくさくさく読める。 人によって好みが分かれると思うが、難しい警察組織の内情とかが一切合切省かれているので、 かなり時間短縮でシーン展開も細かすぎない。 かなりスムーズに展開するシナリオの割には、エンディングまで誰が犯人なのか 悩ませるエサのバラまきかたと、その結末はさすが。 スピーディーに駆け抜けつつもきちんと抑えられた一作で満足なのだが、 もう少し主人公(?)、長瀬の内面が描かれるなどしてもよかった気もするので欲張りに辛口★4つで。 まぁ、ここまで一気に読んでおいて満足したくせに文句って、 フルコースを一気呵成にやっつけて、デザートまで完食してから 「もうほんの少しだけメインのソースの味が強くてもよかったかなぁ」なんて、 てめぇナニサマ?って気もしますけどね。 | ||||
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テーマは重いはずのに、それをまったく感じさせない軽〜い読み味。 するするページを繰れるミステリを読みたい時にいいと思います。 「太郎は嬉しかった」「花子は悲しかった」レベルの文章なので、心をうがつこともページがとまることもありません…。 被害者感情の描き方も、警察官の苦悩も通りいっぺん。 警察機構の描き方も、他の小説・映像作品で見かけた既知のものばかり。 足を使った取材は一切せず、ネット・マスコミの情報と感覚だけで書いた作品のように感じました。 | ||||
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デビュー作「天使のナイフ」もおもしろかったが、2作目もよかった。物語は、過去に妹を殺害された経験をもつ長瀬刑事、ベテランの村上刑事、そして犯人の男の3つの視点で描かれていくのだが、犯人の情報を少しずつ与えながら真実に近づけていく手法が見事ですっかり騙されてしまった。冷静に考えれば長瀬の父親が犯人とは考えにくいのだが、過去に子供を殺害された経験をもつという先入観をうまく利用していた。 | ||||
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ミステリーとして楽しめるかと言えば否である。 重い社会問題に果敢にチャレンジする著者の姿勢は評価したいものの、 おもおもしくドロドロしすぎているために、読んでいると苦しくなってしまう。 リアルな描写なのかと言われるとそうでもなく、どこか底が浅く感じられる。 展開も、序盤で結末が想像のついてしまうものだった。 ミスリードしようとする、中盤の作者のわざとらしいフェイクもなんだかむなしい。 前作からの流れを無視するような、もう少し違う作品が見てみたい。 | ||||
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お勧めしません。 性犯罪による幼女の殺害事件が起きるたびに、かって同種の罪を犯した者がサンソンと自ら名のる者によって惨殺される。この劇場型連続殺人事件を警察側から追った作品ですが、一介の本好きが江戸川乱歩賞受賞作家にこんなことをいったら笑止なのですが、あえて申し上げますと主たる登場人物の警察官や犯人などの背景設定がいかにもご都合主義でそんな偶然が何度も重なるわけないだろうと感じてしまいますし、いわゆる警察小説の形式を作者としてはとりたかったのでしょうが、高村薫や横山秀夫の同系作品に比べますと、管内の同僚や上司との軋轢が十分書き込まれていないのだけに、ソリの合わない上役やいやに気をつかってくれる仲間などの存在がかえって本筋にとって邪魔なエピソードになっている気がします。 作者としては驚天動地の幕切れとしてこのような結末にしたのでしょうが、この者が犯人だったら警察がちょっとその日の行動を丁寧にトレースしていけばすぐにつかまってしまうだろうし、サムソンは絶対につかまらないなどといえるわけないだろうと思います。表現上の破綻も何箇所かあり、小説好きの友人の習作を読まされてしまったような気がしました。 児童殺人をあつかった公開劇場型の犯罪小説ならもう大分に前に刊行されていて、おそらくこの作者も読んでいるのだろうと思いますが、雫井 脩介の「犯人に告ぐ」のほうが断然お勧めです。 | ||||
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結末を読んで深い哀しみを感じました。 理性では抑えられないものを持って生まれてしまった人の悲劇を考えてしまいました。 なぜ、最後の仕上げとして協力者が必要だったのかがわかったとき、本当にやりきれないものを感じました。 初めて愛を知り、守るべき者を得たのに、それを貫くことは不可能だったのです。 今まで性犯罪者を蛇蝎のごとく忌み嫌っていましたが、ひとりひとりにその人の人生があり、普通の嗜好を持った人には理解し得ない深い哀しみがあるのかもしれないと思うようになりました。 | ||||
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幼い少女を犠牲者とする性犯罪。少年時代に妹を失った長瀬は、警官となって幼女殺害事件の捜査に当たったのだが... 幼い少女に対する性犯罪とその前科を持つ者への殺人事件というショッキングな題材です。最初は幼女殺害事件を担当していた長瀬は、妹の事件のことを知っている上司によって、性犯罪者に対する連続殺人事件の捜査を担当させられることになります。自分は、犯人を捕まえたいのか...遺族でもある長瀬の葛藤、まではよかったのですが、結末がちょっと納得いかない。なので、★3つです。 | ||||
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「犯人、分かっちゃった」 前半を読んで、誰もがそんな印象を抱くだろう。 テレビの火曜サスペンス劇場のように、犯人の影がチラリチラリと見える。そして、登場人物の人間関係をたどって「犯人はあの人」と当たりを付けて考えてしまうのだ。 しかし最後の最後まで来て、騙されたことに気づく。 最後まで読んではじめて「闇の底」というタイトルの意味が分かるからだ。人間の心の闇を覗くような恐ろしさが、読後にじわりと来る小説だ。 サスペンスは、あまり語ってしまうと、これから読む人にとっては面白さを半減してしまうのだが、題材は、幼い少女に対する性犯罪。 現実に、少女が陵辱され、殺され、死体が寂しい山中に放置されるような事件は、最近も報道された。 犯罪者が精神的な病を抱えている場合もあるが、抵抗できない少女に対する犯罪はなんともやりきれない。悪いのは犯人なのだが、家族は、少女を失った悲しみとともに、「守ることができなかった」と自責の念を抱くのは想像に難くない。 性犯罪の被害をなくすには、どうしたらいいか。 このテーマをベースに、性犯罪者、被害者の家族、警察官たちの思いが絡んでいく。 結論を急げば、すべての犯罪を失くすことはできない。 この小説は、一応の決着を示しながらも、そのことを滲ませている。 | ||||
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前作を読んで、著者の次回作を楽しみにしていたが、期待を裏切らない内容である。 とても読みやすいし、あえて回りくどい言い方もしないので素直に情景が思い描ける。 内容は重いが、前作同様主人公に感情移入しながら読み進めることができる。正直ラストにはびっくり。賛否両論はあろうが著者がこのような結末を選んだこと自体、一種の冒険であり、そのチャレンジ精神は評価できると思う。次回作もまた楽しみだ。 | ||||
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犯罪被害者について議論されることが近年増えている。特に、子供を殺され、失った犯罪被害者の遺族の気持ちは、突き詰めると「復讐してやりたい」に限りなく近いものになるに違いない。もちろん、犯人を殺すことで、被害者や遺族が救われることは決してない。ただ、犯人の身勝手な衝動が遺族を一生にわたって苦しめることは確かだ。 「女児殺害」「犯罪被害者」といった、最近話題になることの多い内容について「私刑」といった観点から描いた作品。読みはじめてすぐから、作者の仕掛けた罠が散っている。犯人はこの人だとおもわせるような話が、ずっと続くので私はまんまとだまされた。ラストは人によって、賛否が分かれると思うが、こうするより仕方ないというのが正直な感想。 | ||||
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