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一休



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【この小説が収録されている参考書籍】
一休 (中公文庫 A 19-7)
一休 (中公文庫)

一休の評価: 4.06/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(5pt)

いいですよ

小説とは、違った書き方ですが、上手に、話を進めてゆきます。楽しく読めました。水上勉という人は才能豊かな人であったのですね。小説を読んでいた時以上に感じました。
一休 (中公文庫 A 19-7)Amazon書評・レビュー:一休 (中公文庫 A 19-7)より
4122005183
No.16:
(4pt)

一休宗純なる人物は何者なのか

ちょうど誕生は南北朝合一の頃とされている
その頃の日明貿易のことはどうか
一休と細川頼之の関係はどうか
楠氏との関係はどうか
生母が楠公一族と言う説もある
当時の朝鮮との関係はどうか
李成桂の王朝成立と日本の関係も知りたい
一休は中国への渡航を考えなかっただろうか
恐らく元や明では禅宗は廃れる方向であったろう
寺に籠るよりも実社会で活躍したいであろう
国家勃興の大機であった
従容録の万松行秀は元の政治家に嗣法したと言う
その名前は耶律楚材である
従容録は彼のために編まれたとか
では元王朝と禅宗の関係は如何?
モンゴルに禅宗があるとは私は聞かないが
ではチベットとの関係は如何?
何故に女真がチベットに帰依した振りをするのだろうか
女真に信心がないことは明白である
恐らく政治的打算に違いない
藩屏を求めているのに過ぎないだろう
利用したいだけなのだ
その魂胆は見え見えだ
現に今奴らはチベット仏教に敬意を持っていない
愚かである
信仰は形だけなら何の意味があるのか
一休 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:一休 (中公文庫)より
4122028531
No.15:
(5pt)

「人間一休」の内面に迫る 浩瀚な力作

.
幼少期に自ら修行僧としての経験を持つ水上勉の、一休の生涯についての伝記である。

客観的な資料に基づきつつ、著者の一休への共感を綴る優れた伝記文学作品と評し得る。

先人の遺した資料についての丹念な調査と、「人間一休」の内面に迫る浩瀚な力作である。
一休 (中公文庫 A 19-7)Amazon書評・レビュー:一休 (中公文庫 A 19-7)より
4122005183
No.14:
(5pt)

「人間一休」の内面に迫る 浩瀚な力作

.
幼少期に自ら修行僧としての経験を持つ水上勉の、一休の生涯についての伝記である。

客観的な資料に基づきつつ、著者の一休への共感を綴る優れた伝記文学作品と評し得る。

先人の遺した資料についての丹念な調査と、「人間一休」の内面に迫る浩瀚な力作である。
一休 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:一休 (中公文庫)より
4122028531
No.13:
(5pt)

仏教関係者の著作からは出せない「一休伝」

紅葉の時期、京都の寺社は大賑わいです。東山の南北に連なる禅林寺永観堂、南禅寺、建仁寺、東福寺、そして西には相国寺、大徳寺ときて右京区に入ると、龍安寺、等持院、妙心寺、天竜寺といずれも石庭や紅葉の見事な臨済宗寺院が連なります。

仏教諸派について調べていくうちに禅宗に最も関心を持つようになりましたが、「今を生きる」「日常生活を丁寧に生きる」という禅宗の思想が背景にあってこそ、こうした庭園の美しさが共通することに気付きました。
さらに自分も臨済宗となんらかの関わりを持ちたいと漠然と思うようになり、この書を手にしました。

“一休”には、かつて著者が少年期に過ごした禅宗寺院での実体験が赤裸々に綴られており、健康な男子が戒律だけで旺盛な性欲を皆が皆抑えられるわけもなく、それが寺院という閉鎖された空間で男色として発露していた下りには納得しました。
出家者全員が生涯女犯を罪として遠ざけていたら、「種の保存」というDNAに反したボウズという種族はいずれ絶滅を免れないでしょう。一休はこうした教義というルール自体をも一度疑ってかかります。自分が納得した物しか取り込まない、ルールといえども形骸化した陳腐なものには反抗して恥じるところがありません。女犯も堂々としたものです。

「五山文学」「五山十刹」も歴史用語としてしか理解していませんでしたが、本書でどういうことかよく理解出来ました。
京の多くが焼亡し地獄が現出したような応仁の乱の頃、食を保証され、詩文に明け暮れた禅僧、それは現代に置き換えると、外国語を読み書きでき、西洋の古典に通じ、それをベースに当意即妙に切り返す学力をもったインテリであり、さらに権威を伴うエスタブリッシュメントと言えるでしょう。
そして彼ら上級の僧侶は修行という本来の使命から離れ、幕府からの保護や権威付けを巡っての確執、組織としての寺社内での人事争いなど、その人間模様は寺院を現代の会社組織に置き換えても合い通じるものがありました。
そこに師の華叟も一休も大徳寺とは一線を画した理由でした。

いわゆる”常識”にまったくとらわれることがなく、栄誉栄達を退け、たとえこの先餓死すると分かっていても自らが正しいと考え尽くした行動を粛々と日々実践する、これが一休が認めた禅宗の先達です。
一休はさらに加えて、人間の生存本能に敢えて反抗することもせず、溺れることもありません。
物事の「本質」をさまざまな視点からつかみ取り、それをぶれずに行動に移す。
そんなブレークスルーを提示したことが、”門松は冥土までの一里塚”などなど逸話の中に多く残ります。
そこに、現代人でさえも一休さんの魅力に惹きつけられるのでしょう。

NHKで「大人の一休さん」を見ましたが、その逸話の多くが本書にも出て来ます。
”戒律”というタテマエでがんじがらめになった仏教業界からはとうてい出せない、心に響いた「一休伝」でした。
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4122005183
No.12:
(5pt)

一休をひとやすみと読むことが全てをかたる

本書の始めのうちに、この一休をひとやすみと読めることについての記述がある。  これこそ、煩悩ありの世界と煩悩無の世界を往来し、その間で一休みする自在な姿を現した名とのこと。  著者の人間観察の深さ、自ら僧房にて修行した体験があることからくる凄み。  当然自らの煩悩に嘘をつかない姿勢で一休に迫る。  単純に事象のみを見れば、破戒と済ませるところだが、何か悟りの本質を理解しえたと思わせてくれる内容。  禅や悟りについて不思議と理解が進んだかなと思える一書。
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4122005183
No.11:
(5pt)

完読もしないで低い評価のレビューを付けてる人がいるようだが、これ、空前絶後の大傑作だから。

「考証だけで、引用が多く、とにかくおもしろくない」「仏教に詳しいという自己アピールの作品」という評価が
ここに限らず、ネット上に溢れかえっている。

確かに硬質の文章で書かれているため、歯ごたえはありすぎるのかもしれないが、
それに耐えられない自分の知性を棚に上げて著者を責めるのは、いかがなものだろうか。

こういうレビューを完読してない人たちが書いているのは明らかだし、
それも、最初の30ページ(文庫版の場合)も耐えられなかったに違いないのである。

そこまで我慢して読めば、まず、惹きこまれてしまうことは保証できる。
完読し、解説等を読めば、本書を貶めるレビューに対する軽蔑の念を持つことも。

低い評価を鵜呑みにせず、手に取る人が増えることを祈りたい。
一休 (中公文庫 A 19-7)Amazon書評・レビュー:一休 (中公文庫 A 19-7)より
4122005183
No.10:
(5pt)

一休さんは88歳まで長生きしたのに、「死にとうない。」が最後の言葉。とにかくスーパースターです。

彼は当時の沈滞した臨済禅をなかばみかぎり、なかば再興したくて、様々な禁を犯したのであろう。 でも78歳で当時30歳前後の森女と戯れたのは個人的にはどうかなあと思う。 その森女にみとられて死ぬなんて、本当にすばらしい人生だったのであろう。
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No.9:
(3pt)

小説ではなく評伝です

一休を知りたく本書を購入しました。 小説家の作品なので、小説と思って読み始めて驚きました。 本書は、「狂雲集」などの資料を参考にし、かつ諸研究者の説を紹介しつつ一休の生涯を語る評伝です。 内容は、出生、出家、男色、謙翁への師事と死別、自殺未遂、華叟への師事、貧困による内職、子、 堺への移住、譲羽山への移住、蜷川新右衛門、晩年に恋をした盲目の森、金春禅竹ら芸能者との交流、 最後に臨終を語って終わります。 漢詩や平仮名表記を多用するため読み難く、かなり時間を費やしましたが、 一休像が垣間見えただけで良しとします。 本当に読み難い内容なので、くれぐれもご注意を。
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4122005183
No.8:
(1pt)

いやはや

直木賞作家・水上勉が、一休の伝記小説を、空想や虚構を交えて興趣深く描いたものかと思いきや、ほとんど考証随筆で、『沢庵』もこんな感じ。とにかく面白くはない。何しろ推理小説で名をあげた水上だけに、純文学へのコンプレックスと憧れが強くてこんなものを書いてしまい、谷崎賞の選考委員も、まあ功労賞としてあげようよ、ということで上げてしまったという、日本近代文学の特殊な歪みが出ている作である。あと吉川英治文学賞の対象になった『兵卒の鬣』も、面白くはないのである。俺は仏教に理解が深いんだぞおっ、通俗作家じゃないんだぞおっという水上の叫びだけが荒野にこだまするような本である。
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No.7:
(4pt)

一休宗純の凄さ

一休さんは元から好きだったし、水上勉さんも好きな作家であったので、讀み度い書籍の一冊で有った。水上さん自身が僧籍にあった人なので、解説も一級である。
 一般に「さん」で呼ばれる坊さんは「一休さん」と「良寛さん」だけで有る。二人共、寺院に納まる事を拒否し、自ら民衆の中に出て佛の道を説法した、時の權力に逆らった反骨の佛法者である。
 童と毬突きをした里山の良寛さんとは又、變って一休さんは女性への執着が一際強く、女陰禮賛の漢詩が多いのは面白い。二人共、晩年は夫々、愛する女人と暮らせた事は大慶至極で有る。
 金襴の袈裟衣を捨て去り、墨染の衣に徹した現代の円覺寺の足立大連老師も、一休さん、良寛さんと同じ、反體制派の我が同志である。
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4122005183
No.6:
(5pt)

自由な立場

宗教は、禅でも、高みを求めれば
すべてのものから自由であることが要る

印可状も、大徳寺の地位も不要
権力にも媚びない
破天荒に、男色に、酒に、女に、生きた
一休に出会うことが、読書なり
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No.5:
(1pt)

読みにくい本である

谷崎潤一郎賞受賞、伝記文学の最高峰など、文学的評価は極めて高い本であるが、はっきり言って普通の人が読んで楽しめる本ではない。漢文、漢文読み下し文、文語、現代文の混合で、理解不能の箇所多々である。読んで楽しい本ではないが、一休のありのままの姿を描き出そうとしていることは高く評価できる。その点、研究者の一休評伝は性生活、特に森女との関係をいかがわしいものと決めつけ、無視していることから私たちの期待を裏切ること甚だしい。内容的には優れているとは思うが、読みにくい本であると言うことで私の評価は低くなってしまった。何度も言うが、普通の読者が読む本ではない。
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No.4:
(4pt)

自らの体験も踏まえた一休伝

水上勉が、自らが幼い時に寺で僧となるべく育てられた経験を元に、破天荒な生涯を送った一休の生涯を記した書。
小説というよりは、『狂雲集』などの一休の書、あるいは各種の一休伝や評伝をひもときながら、特に自分の解釈も披露し、全体として評伝のような内容になっている。
これといった盛り上がりもなく、淡々と、一休のおよそ80年の生涯を、そうした記録によって、静かになぞっていく。
水上が特にこだわっているのは、一休の『女犯』いわゆる性生活についてだ。
一休の伝記を書いた多くの専門家は、その多くを一休の狂言、嘘をついていると考える人が多いようだが、水上は、ほとんどが真実であるとしている。
むしろ、その女犯こそが、一休の人生の大きな側面であると考えているようだ。
それよりも、果たして、これが小説だろうか?
とも読んでいながら思ったが、読み終わって見るとむしろ、小説という文学形態の自由さを感じさせられた。
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No.3:
(5pt)

一休さんの入門書

禅について書かれた本は、素人にもわかりやすく書かれ、親切であるものも多い。
そういう本も好きですが、一休さんの言葉は、理屈でない伝え方をする感覚的な印象があり、わかりずらい、しかし、そういうところに惹きつけられるものがある。こういったに対し、個人的に、一番納得のいく解釈をされたと思える本です。美化せず、表面的でなく、それでいて人間としての魅力を感じさせるリアルな一休禅師の像が好ましく心に映ります。また、この本とは多少違う解釈も自分なりにできる楽しさもあります。
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No.2:
(3pt)

一休について

4日間で読み終えました。僧の身でありながら、酒場に頻繁に顔を出したり、女性と関係を持ったりと、その行動には正直あ然としました。けれども、それらの行動がすべて「人間の真の姿を見る」ということにつながって行くこと、あるいは、そのようにして「人間の真の姿を見る」ことなしには、煩悩や迷いを断ち切ることはできなぃという一休の確固とした考えを読むことができました。また、経を読んだり、難しい言葉を講釈したりすることだけが大切じゃないんですね。とにかく書斎から出て「人間」というものをしっかり「見ること」そして、それが煩悩に打ち克つためには一番大切だということをこの本から教わりました。「とにかく動くこと」一休はこのことを宗教者たちに訴えているのではないでしょうか?
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No.1:
(4pt)

すぐれた一休伝

小説家・水上勉による禅僧一休宗純の秀逸な伝記文学です。自らも京都の禅寺で修行生活を送った経験のある作家が、室町時代の反骨精神みなぎる一休禅師の生涯を活き活きと描いて余すところがありません。男色のみならず、女色にも耽り、破戒無慙な生涯を送った“奇僧”の一生を知りたい人々は是非とも一度御覧頂きたい作品です。とりわけ、当時の禅宗寺院で盛行した男色愛好の習慣を知る上で参考になりますよ。
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