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からくりからくさ
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からくりからくさの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
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ほとんど何も起こらない話。四人の女の子の話が淡々と続く。確かに最後の7,80ページは面白くなってくるし、心に響くセリフもある。が、そこまでたどり着つまでにはすっかり飽きていた。最後のほうで人々の関連が明らかになっていくのだが、名前を全然覚えられなくて誰が誰だかよくわからなかった。半分のページ数にしてほしかった。西の魔女が死んだは非常に面白かったのに残念。面白いか面白くないかは完全に分かれる作品だと思う。 | ||||
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梨木香歩の作品の中で一番のお気に入り。物語については、他の人が既に書いているので、面白かったとだけ書いておく。高校生か、20歳前後以上の人に勧めたい。こういう生活に憧れる。学生の頃、気の会う友人達と同居しようと話し合った頃もあった。それは実現されなかったけれど、今もかすかに憧れる。それ以上に憧れるのは、野草生活! 身の周りにある植物をはじめ、鳥や石や、一つ一つの名前をどれだけ知っているだろうか。博物学は流行遅れかもしれないが、生活を豊かに彩るものであるように思う。知っているだけじゃなく、食べる、染めるなど、生活に取り入れられたら素敵だろう。いつもどこかに、生活を楽しむヒントを織り交ぜているのが、梨木作品の妙である。りかさんの物語は、もっと読んでみたかった気がします。 | ||||
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癒しブームに乗ってよく見かけるようになった本です。騒がれる前から好きだった私としては、この本はほんとに癒しなのか?と思ってしまいます。もっと、読む人に生きることとは何かを問うているような気がするのですが。何らかの形で織物と縁のある4人の女性と市松人形のりかさんの共同生活が描かれています。その中には恋愛や人種の問題が織り込まれています。それらを彼女たちが乗り越えて行った先には何があるのかを考えさせられます。 | ||||
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祖母から頂いたりかさんと呼ばれる人形人形を軸に同居を始める4人のいにしえの縁と主人公の織物の仕事があいまざわり繋がって行くいいお話だとは思いますただ、織物の描写が多々あるのと4人の人物描写があいまいで正直読むのがだるくなりました(大ファンの方々すいません)一応「りかさん」も読みました | ||||
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内側から光が輝くような個性を持った四人の女性。蓉子、与希子、紀久、マーガレットの四人。彼女たちが、ひとつ屋根の下で生活を共にし、あたかも弦楽カルテットのように、ひとりひとりが自分を主張しつつ、静かにハーモニーを奏でていく姿が素敵でした。さなぎから美しい蝶に変身する如く、お互い同士の心の交流を通して、彼女たちは変容し、再生していく。その様子が、生き生きと作品の中に描き出されていたところ、本当に素晴らしかった。話の経糸に、人形師にまつわる彼女たちを結ぶ宿世の縁を、話の緯糸に、織物の文様にまつわる東と西の国の繋がりを織り込み、ラストに収斂させてみせた手際の鮮やかさ。織物のある絵柄が、眼前に出現した瞬間の息を呑む見事さ。あれとこれとがそういう風につながっていって、こーんな壮大な絵が出来上がるのかあ、うわあっ! と声を上げたくなった感動が、最後の場面で押し寄せてきました。りかさんが関わる話ってことで、新潮文庫の『りかさん』の二篇と合わせて読むと、味わいもひとしお。話の時系列的に言うと、「りかさん」「からくりからくさ」「ミケルの庭」とつながっていきます。なので、りかさんが蓉子にとってどれほど大切な存在かといったことが分かる『りかさん』を読んた後に、本書に向かうのが良いのではないでしょうか。 | ||||
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恨みを解いていく話。人が生きていく中でたくさんの人と関わってお互いに影響されて、人は死んでしまっても、見えないけど解かれないまま残ってしまった気持ちを解くために新しい出会いがある。解かれなかったものは個人的なことだったり国や世界を動かすような大きなものだったりして、解いていくためにはやっぱり何かしらの犠牲が必要になる。日常を生き抜くためにどれだけの見えない力、底力が必要なのか。。。自然と一緒に暮らす4人とりかさん。自然はただあるがままを受け入れて、昨日の続きの今日を育んでいく。自分自身の内側に向かっていく心。自分でも気づかなかった自分の気持ち、それまでの自分と違う自分を発見して、折り合いをつけるまでの苦しい時間。逃げたいくらいつらくても見つめて見つめ抜いて、受け入れていく。それを通過して成長していく。日本の深く美しい植物とともに。。 | ||||
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初めて読んだ時よりも、2回目、3回目、4回目の方が更に奥深く、面白い。これ以上の小説を私は読んだことがない。言葉の断片に、ストーリー一つ一つが全て伏線となっている。それは、登場人物の感情までも巻き込み、繋がり、流れ、流れていく壮大なもの。静かな家の中での生活が、ついには過去、現在、未来をも巻き込む。本当に何回読んでも鳥肌が立ちます。あまりの深さに圧倒され、涙がでます。何か、心の中心を大きく揺り動かされるような力があるように思う。その力が、生活という日常を通すことで、実にすがすがしくこちらに伝わってくる。心の闇や悲しみや、人間の持つ負の部分も多分に扱った作品ですが、それを見つめていく(乗り越えるというと薄く聞こえてしまう)過程は、本当に素晴らしいです。読み終わった後は凄く満足感というか充足感がありますね。「りかさん」も「からくりからくさ」の伏線的なものが多いので、是非一緒に読むことをお勧めします。本当に面白いです。 | ||||
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本当に久しぶりに、心から「いい!」と思える本に出会うことができたと思います。私の宝物の一冊となっています。市松人形のりかさんの独特な描かれ方といい、日常を細やかに描写する様といい、どれも素晴らしく、独特の趣がある。何度読み返しても飽き足らないくらい素敵な言い回しがたくさん。思わず読み終わった後辞書を沢山引いてしまいました。自分は日本人なんだなあ、日本語は美しいなあ、と再認識しました。日本語はいいですねぇ・・・。ストーリーは、あまり関連性のない話が連なっているのかと思いきや、題名の「からくりからくさ」のように不思議と自然とひとつのまとまりになっていて、最後に全体がすーっと身体に入ってきます。染めの事がでてきたり、織物、人形、蛇、能面、キリムもでてくるなあ。どれも4人の主人公(&りかさん)の生活と何となく密接に絡まりあって、謎解きの要素も入っている不思議な話を形作っています。え? 人形? 織物? 蛇~?と思われたあなた、どんな物語を想像されましたか?多分、そのどれをも遥かに上回るすんばらしい物語なのです、これは。是非、一度よまれてみて下さい。 | ||||
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梨木香歩さんの作品を読むのは「西の魔女が死んだ」に続き2作目ですが、どちらの作品にも「手仕事の美しさ」がしっかりと描かれていると思います。労をいとわず手間暇をかけて作ることのすばらしさがよく伝わってくる作品です。 もちろんストーリーもとてもおもしろく、4人の女性たち、そしてそこにたどり着くまでの祖先たちをはじめたくさんの人々の結びつきをひもといていくストーリーは、読むごとに引きつけられていきます。 この作品を読んだ後に同じく梨木香歩さんの著作「りかさん」を読むと「からくりからくさ」という作品をまた違った角度から楽しめると思います。 | ||||
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「西の魔女が死んだ」を読んで購入しましたらば、こっちは大人味。主人公たちに起こる出来事は、一人一人それなりにハードなんだけど、それをお互いが中和して、融和させていくような、夢みたいにさわやかで、やさしい暮らしだな~と、いつかこんな家庭を作れたらいいな~と思ってしまいます。「絆」がテーマなんだろうけど、薄っぺらではないです。彼女たちのその後が、「りかさん」(新潮文庫)に収録されています。こちらもまたある意味うらやましい暮らしです。 | ||||
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これまでの彼女の作品は子供&老人の世界へのノスタルジーを超えるものがなかったように感じていましたが、本作品では、よくある言い方ですが、新境地を切り開いているように思いました。「もののけ姫」を思い起こさせるような難しいテーマをこれでもかと詰め込んでいるところが良し悪しだとは思いますが、少なくとも「野心作」と呼ぶことはできると思います。日本人としてのアイデンティティーについて考えて見たい人、能や染物、和人形、野草の食べ方などに興味のある人などにおすすめです。 | ||||
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「からくりからくさ」は、「西の魔女は死んだ」「裏庭」の中のやわらかさ・透明感・命の温かな存在感をそのままに伝えながら、それ以上の力強さとの美しさを持った作品である。人間が、女が、民族が、生きることの、怨念や情念、祈りや慈しみを重層的に描きながら、それらが澄んだ一つのトーンを創っていく。梨木香歩の作品は、独特の世界があり、体と心にしみるように入ってくる文章なのだが、そこにどこか手作りの初々しさがあるように思う。それは、この作者の登場人物達がみな「手仕事」を愛おしんでいるからであろうか。文庫版390ページの老婆の温かさが、忘れられない。 | ||||
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個人的には「裏庭」よりも好きな作品。「染め織り」や「能面」など日常ではなかなか触れることのない要素が新鮮だった。また、日本家屋や植物たちがなんともいえない生活の匂いを出していて、私はそれらの関わり合いや主人公らの暮らしぶりを楽しく読ませていただいた。今度はりかさんの物語も読んでみたいと思う。 | ||||
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登場人物の魅力やリアリティがいまひとつ。身近にいそうなキャラクターならもう少し共感できたかも知れない。今までの作品と同じように、多少どこかが欠落している人物でも否定的に描いていないのだが、それも嫌な形で際立ってたような気がする・・・。主人公三人娘の生活はとても好き。あんなふうに自然の中で暮らしてみたいと思った。梨木香歩さんは好きなので次回作に期待。 | ||||
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「裏庭」「西の魔女が死んだ」に続いて読んでみたけどいまいちだった。期待しすぎだったかしら?人形、糸をつむぐ、植物に親しむなど、素敵だが登場人物の誰にも感情移入できずに読み終えてしまった。いろんな事件や民族についてのことよりも、季節とともに生きている豊かな暮らしぶりをもっと味わわせて欲しかった。残念。 | ||||
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この著者の魅力のひとつは、植物の描写だ。「からくりからくさ」はその魅力が存分に盛り込まれている。そして、その描写のおかげで場面が鮮やかに頭の中に描かれる。 | ||||
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からくりからくさ 「からくりからくさ」/梨木香歩 新潮社 1999/5/20この小説をには「時間」がある。蛇のようにぐるぐるといつまでも絶えることのない時間が。それは日常を肯定する。 私はいつか、人は何かを探すために生きるんだといいましたね。でも、本当はそうじゃなかった。 人はきっと、日常を生き抜くために生まれてくるのです。 そしてそれを伝えるために。 クルドの人々のあれほど頑強な戦いぶりの力は、おそらくそのことを否定される抵抗から来ているのでしょう。 生きた証を、生きてきた証を。 井乃川の家意識も、きっと。しかし、この小説はけしてそれらを単に肯定するわけではけしてない。それらは絶えず変化しつづけるがゆえに、肯定されるものとなる。 時間というのは二種類ある。と何かの授業で習ったことがある。それは円環する時間とまっすぐにのびていく時間である。前者は周期を持ち、後者ははじめと終わりを必要とする。いま僕らが持っている時間は、後者の方だろう。キリスト教的な天地創造-終末にかわって我々は、ビッグバン(虚数エネルギーの連鎖的変換?)-エントロピーの増大による熱量死、という新しい物語を持ってはいるが、基本的な構造は少しも変わっていない。それはある日はじまり、ある日終わりを告げるのだ。 前者の時間…。あらゆる事がすでに起こったことであり、そして再び起こる。その途上に流れていく時間。そんな時間にぼくはあこがれる。 | ||||
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