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1973年のピンボール



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1973年のピンボールの評価: 3.82/5点 レビュー 135件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全89件 81~89 5/5ページ
No.9:
(5pt)

第二作。

 村上春樹の第二作にして、風につながる三部作の一角を成す作品。 この本はいささか古びている。 断章形式の、本質的に関係を持たない二つの物語。 訳もなく“僕”の部屋に押しかけ、そして去っていく双子。 バーから離れていく鼠という人物。 およそ凡て清新とは言い難い。だがこれこそが逆説的に、村上春樹の大きさを物語っている。 筒井康隆のそれと同じく、後身にいかに模倣されてきたかの証でもある。 とは言え、“猫の母”と名付けられ池に葬られる配電盤や、 養鶏場に並べられたピンボールマシンなど、不気味なまでの胎動のイメージは、今なお新鮮ではないだろうか。
1973年のピンボールAmazon書評・レビュー:1973年のピンボールより
4061168622
No.8:
(4pt)

注目度は低いが

三部作の真ん中ということで注目度はさほど高くはないが、個人的にはゆっくりと楽しめて読めた。始めに「パン屋再襲撃」を読んでしまったために、その後の話のつながりも感じられ、読むほどに想像力をかき立てられたのも一興か。これから羊をめぐる冒険を読むのだが、話の展開が気になる。鼠と僕の距離が縮まるのか?それともさらに離れていくのか?ベッドに入ってゆっくりと話の経過を読みふけってみよう。
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4061168622
No.7:
(5pt)

引き込まれる

処女作、風の歌を聴けもそうだったけど村上先生の小説は独特の味わいがあり、読んでいると引き込まれてしまいます。特に後半がすばらしかったです。この小説は何度でも読み返したいなぁ。
1973年のピンボールAmazon書評・レビュー:1973年のピンボールより
4061168622
No.6:
(5pt)

なぜか思い出す小品

せいぜい、200ページ程度の文庫本。なぜか毎回読み直すと時間がかかる。各シーンで共感を覚え、自分の過去と出会うからか!?30歳を過ぎ、今回読み直して気づいたが、きどった言い回しの中にどれほどの真実が混ざっていることか!きどった態度が照れくさい時代に、この小説を読むのもいい。「僕は不思議な星の下に生まれたんだ。つまりね、欲しいと思ったものは何でも必ず手に入れてきた。でも、何かを手に入れるたびに別の何かを踏みつけてきた。わかるかい?」
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4061168622
No.5:
(5pt)

久しぶりに読んだ

冷夏(2003年)の合間の晴れ日、プールに持っていく本として久しぶりに本棚から手に取りました。かなりあざといチョイスだと思ったのですが、やはりという感じで一気に読んでしまいました。ピンボールというエンタテイメント、ビールという快楽、恋愛という心の揺れ、ほんらいは多分に「夏」的なそうしたものに、微妙な日陰を作ってしまう、その文章、世界観はやっぱり良いですよ。
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4061168622
No.4:
(5pt)

村上小説の真の出発点

村上作品に何を感じるかは人それぞれだと思う。僕にとってはこの作品は彼の作品の中で一番リアリティを感じてしまう。1970年代僕もピンボールに夢中だった。淡々と異性と付き合い、ビールを毎日飲み、思想もなく、当然にそこに政治もなかった。彼の作品の「こちら」と「あちら」が渾然一体となった生活があったのは事実だと思う。それがこの作品以降明確に分離する。僕にとっては村上作品の出発点はこの作品からだと思う。彼の原点を知る上でも外すことの出来ない作品であるのは間違いないと思う。是非とも読んでみて欲しい。
1973年のピンボールAmazon書評・レビュー:1973年のピンボールより
4061168622
No.3:
(4pt)

その後の村上作品の方向性を暗示する小説

翻訳事務所を経営し、それなりに安定した生活を送っている僕。アパートにはなぜか双子の女の子が居候していて、故郷の町では親友の鼠が悩みながらも生きている。その昔に何度も遊んだピンボール・マシンにどうしても会いたくなった僕は探索を始めるが…。村上氏本人が指摘しているように、その後の作品群の方向性が、この小説に暗示されています。ねじまき鳥クロニクルで中心テーゼとなる「井戸」のメタファーや、色濃い死の香りと言った、村上ワールドの根幹をなす要素が随所に散りばめられています。処女作の「風の歌を聴け」と「羊をめぐる冒険」のはざまで、やや影が薄い作品ですが、繰り返し読むに耐える素晴らしい小説です。何時読んでも不思議な発見があり、深層意識の旅に連れて行ってもらえます。
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4061168622
No.2:
(5pt)

夕方の公園

著者の作品が好きで多くの作品を読んだが、私はこの作品が一番好きだ。著者の作品にはなんとも言えないせつなさがあるように感じていたが、この作品からは特に感じたような気がする。イメージは夕方の公園。たまにそのシチュエーションに自分がおかれると、この本を思いだし、なんともせつない気分になるのだ。
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4061168622
No.1:
(4pt)

ウィスキーのように

村上春樹は何を失ったのだろう。何かとても深い喪失感を彼の文章は抱いているように思えてならない。そして、どこか郷愁を誘うようであり、乾いた感じであり、それは、ウィスキーのようではないだろうか。とりわけ、この作品を読むと僕はそう思う。僕らは彼の小説に、酔う。それは、恐らく心地よい酔いであることだろう。確か、どこかで、村上龍が彼について“彼が本当にやりたかったのは小説じゃない気がする”といったようなことを語っていた。そうかもしれない。でも、きっと彼には書く必要があったんだろう。そして、そこにこそ、エクリチュ-ルの真の姿が見出し得るのではないだろうか。そして、その違和感のようなものにこそ、彼の作品の魅力があるのではないだろうかと思う。
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4061168622

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