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五瓣の椿
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五瓣の椿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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周五郎の作品のレビューを書こうと決意し、 小学館短篇シリーズ5作を投稿しました。 新潮文庫21冊を手元に揃え、うち17冊読破、 順々にレビューを増やそうと企んでいます。 周五郎の短篇を読んできて…短篇を先にと思っていました。 ミス?にて長篇が手元に?いやいや違います。 ミスではなくて何となく題名に惹かれたのだと思いました。 ちょっと美しい感じがしたので…それと直感でした。 椿の紅(赤)をどのように表現するのか注目していました。 周五郎の筆力と構成に驚かされての短篇読書、 しかし…このお話…趣向が違って意外でした。 強い強い想い、強い強い決心、強いだけに一途ですね。 「おしの」の気持、「おその」の気持、どっちが正論? 18、9歳の娘の仕業が潔癖さを強調していました。 この世の悪に対抗するエネルギーの大きさは凄いです。 必殺シリーズのように…弱者の為の成敗劇なのです。 周五郎って男ですよね。 娘の身体の表現は男だけに…意味深ですよね。 娘の心理表現には…正直参りました。 女の私ですら気づかない部分を描写していました。 思わず「ウマイ」と叫びそうになりました。 解説にもありますが、この作品は異種なのです。 だからかな?これまでの読書と違った感じがしたのです。 違和感を覚え、気持をどう整理すればいいのか迷いました。 短篇の絶対的上手さとは別の新種の感想なのです。 が、それを現段階では言葉として書ききれません。 今後、短篇を制覇し、長篇へと突入し、 周五郎作品読みきった時その答えは出るのだと思います。 意外も意外、スゴイ意外、単純ですがコレに限ります。 それとは別に、「おしの」の情熱には降参です。 私の恋の行方もこれだけの情熱で向って行きたいものです。 私は恋焦がれ、想い想われ、好き好かれ、のお話がいいですね。 この作品のレビューは現時点では未完成です。 | ||||
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趣が変わる作品のようですが、やはり物語の中に引き込まれます。男を誘う会話、駆け引き、セリフ、多彩な言い回しが楽しめます。最後は罪、罰、償い、倫理、生きる意義など考えさせられました。今日の「浮気」や「不倫」を取り上げる論調にはなにか表面的な軽さを感じます。邪まな行為がもたらす悩み、苦しみは不幸であり償えない罪であること、あまりに「あさはか」、愚かです。 | ||||
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届いてからすぐには読まず、休日暇のあるとき一気に2・3時間で読みきりました。 多数の作品がドラマ化され、表題作も強く記憶に残っており、最近「ちいさこべ」を観て、 きちんと作品を読もうと思ったのが購入のきっかけです。 人を好きになるとき、憎むときの心理描写がしっかりしていると、主人公に対する感情移入がしやすくなり、 要は感動しやすいので「ハマれ」ます。人間の、特に女の感情の方向性が、朝ドラなどを含めた最近のものとは 明らかに違うと感じ、その点で山本周五郎という人の何がすごいのか知りたかったのですが、 心理描写がすごいのではなくて、プロットの立て方が巧みだからそこがすごいのだ、というのが正直な感想です。 新解釈でまたドラマ化するなら、千之助とおしのの信頼関係を恋愛感情としてフォーカスし、 母がそもそもどうしてそうなったのかを客観的に肯定するような脚本であると、ドラマとして はより面白くなる気がします。ただ、文学作品はドラマ化するためにあるのではないので、 やはりこのままで完成されているのかもしれません。 紅い山椿があったら欲しい、と父が娘に言うくだりは短いながらも美しく悲しく、必読です。 | ||||
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難点は、ある。そもそも、おしのが母親とその愛人に火をつけるのはわかるとして、他の男たちにも復讐していくところにリアリティがない。そこまでするか?そもそも、幸せに育ったきれいで若くて賢くて人柄のいいお嬢さんがそういうドロドロに身を投じていくか?そんな純な生娘が相当に悪い男たちを色仕掛けの手管で追いつめていく、なんていうことが復讐心だけでできるかい?わたしゃ池波氏の仕掛け人ものは安直で好かないのだが、どうやら、そういった方向にいっちゃうのか?なんて思いながらも、周五郎の例えば父の死に至る描写、時に挿入される登場人物の独白などに見える文章の迫力、リズムにひきづられページを繰っていくうちにたどり着くクライマックス!実の父源治郎との対決、青木千之助への手紙の中に現れているメッセージこそ周五郎のいわんとしたところであり、多少の無理目な設定はこのためのものだったのか!と刮目する瞬間がやってくる。読後感は極めて苦いが圧倒的な筆力に読まされてしまう作品である。 | ||||
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