幽女の如き怨むもの
評判
幽女の如き怨むものの評価:
3.96/5点 レビュー 27件。 S ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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幽女の如き怨むものの評価:
3.96/5点 レビュー 27件。 S ランク
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ある遊郭(幽女=遊女)を舞台に、太平洋戦争の直前、戦中、戦後の三代に渡って起こる、緋桜という名の花魁に纏わる3人づつの身投げ(未遂)事件を扱った作品だが、怖さも無ければ本格ミステリ的解決もお粗末。第一章が初代緋桜の日記、第二章が二代目女将の回想談、第三章が戦後の事件に関わるある怪奇作家の手記、第四章が刀城の推理という全体構成。本シリーズとしては工夫を凝らした構成だが、構想倒れで、作者が望んだであろう効果は全く出ていない。叙述形式に拘るなら、折原一氏の作品を上回る程の出来でないと読む方も困る。特に、第二章である登場人物が不用意な言葉を口走るのだが、それをスルーする作者や他の登場人物達は余りと言えば余りだろう。作者が戦前から戦後に掛けた遊郭の状況を詳しく調べ上げている様子は良く窺えるが、逆に言えば単にそれだけの作品で、これなら伝奇ミステリではなく、風俗史として発表した方がマシだったとさえ思える。「女工哀史」ならぬ「遊女哀史」とか。
本作を読むと、「厭魅」、「首無」の出来が如何に良かったかが身に染みる。シリーズとして一定以上のレベルを保つのは困難だという点は理解出来る(そのための今回の構成上の工夫だと思う)が、それにしても残念な内容。今後も更なる工夫を凝らして、読む者に戦慄を与えてくれる作品を期待したい。