密室の如き籠るもの
評判
密室の如き籠るものの評価:
3.81/5点 レビュー 16件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
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密室の如き籠るものの評価:
3.81/5点 レビュー 16件。 B ランク
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「首切」は、トリックに蓋然性が無い上に、前半の怪異譚と解決との関連性が薄く、平板そのもの。「迷家」は、「遠野物語」の山姥伝説の変形の語りが大半を占め、謎も矮小で興趣に欠ける。「隙魔」に到っては、戦中・戦後の教育問題がテーマの様で、もっとミステリ的膨らみが欲しい所。
「密室の如き籠るもの」は、いきなり舞台となる屋敷の見取り図が挿入され、一家の当主の前妻二人が同じ蔵座敷の二階で突然死し、今は"開かずの間"になっている事が語られる。そして、突然現れた葦子と名乗る謎の女が、その部屋で"狐狗裡さん"を用いた交霊会を開くと言う期待感を持たせる出だし。当主の後妻となった葦子は、"狐狗裡さん"占いを続け、巫女扱いされる。カー「赤後家の殺人」を思わせる呪いの赤箱の存在、葦子を被害者とする"曰くの部屋"での密室殺人。道具立ては申し分なく、刀城の"密室談義"も楽しめるが、普通に読めば真相の喝破は容易だろう。事件の背景となる民俗学的伝承や錯綜した人間模様の書き込みが無いため、作者の持ち味である妖異性・異界性が感じられない。
やはり作者には、禍々しい雰囲気を十二分に出せる舞台設定と捻りの利いたストーリー展開が可能な分量が必要であろう。