■スポンサードリンク
密室ロジック
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
密室ロジックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
パッと見、氷川透シリーズに見えないが、後半氷川が登場し、安楽椅子探偵みたく推理のみを披露する。主人公の女性は二人は氷川透シリーズ第一作でメフィスト賞受賞作の「真っ暗な夜明け」に出てきたバンド仲間で、ストーリー的には直接関係はないが、随所で「真っ暗な夜明け」を基にした記述があるので、「真っ暗な夜明け」を読んでからの方は人間関係は把握し易い。一作目の直接的な続編と位置づけられる作品だ。 今回も視線による密室がメインだが、前半なかなか事件が起こらないのに、後半は氷川が推理を披露して、そこでプっつりと切れて終わってしまい、事件の真相や犯人の動機などは一切明かされない。論理による推理が必ずしも真実ではなく、動機や背景は論理では分からないという事を明確に示すための敢えて狙った結末だろうが、読んでいる方はやはりきっちりと最後まで回収してもらいたかったというのが本音。ページ数的にもノベルズ版で170ページとかなり薄いです。まあ、多少の不満点もあるが、氷川透シリーズならではの論理推理合戦は堪能できるのでシリーズのファンなら必読と言えよう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人現場には犯人の姿はなく、死体だけがあった。しかし、三つあった逃走経路に は、それぞれ人の目があり、いわばそのフロア全体が“視線の密室”と化していた。 犯人は、いかにして現場から逃走したのか? 本作において、犯人の条件を導き出す際のキーワードとなるのが「ケータイ」。 作中に散りばめられたケータイにまつわる伏線(ケータイをリセットする方法の 知識の有無や、最近になってケータイを所持した、ある人物に関する記述)を 拾い上げ、組み合わせて、犯人の条件を導き出していきます。 従って、作者特有の三人称多視点による内面描写も含めた記述は読者に 動機からのアプローチを可能に思わせる、いわば目くらましで、それよりは 前述したケータイのデータをもとに、アリバイに着目していくのが賢明です。 とはいえ、関係者の内面の一部まで知り得た読者と友人からの伝聞で安楽椅子探偵 を務めることになる氷川透とでは、事件にかんするデータの質と量、両面で違いがあり、 氷川が導き出した結論が、必ずしも“真実”とは限らないというのが本作のミソでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
調べると「ロジック(logic)=論理。論理学。」であった。密室論理学。本格派あるいはコテコテ派にはたまらない文言であろう。 最後に導き出した犯人の動機が分からなくても大したことじゃない。問題はその過程である論理に欠点はないか、矛盾はないかどうかである。欠点や矛盾のない論理を組み立て、消去法で犯人を絞り込む。その妙味を追求した作品と言えよう。 内容は、飲み会のために集まった人たちがある会社の会議室で待ち合わせていると、そのうちの一人が他殺体で発見される。現場はその会議室。さまざまな条件からその会議室が密室状態になってしまう。ひとりひとりの証言である状況証拠をもとに、まるでイラストロジックのようにあらゆる可能性をひとつずつ消してゆく。そこに描き出される犯人像とは? 何はさておき、面白かった。あっという間に読んでしまった。欲を言えば、謎解き部分をもっと多くして最初の部分を削って欲しかった。「追いし者 追われし者」ではがっかりさせられたが、本書では随分楽しませてもらった。著者の他作品を手に取ることが増えるだろう。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!