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時計館の殺人
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【この小説が収録されている参考書籍】
時計館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全112件 101~112 6/6ページ
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綾辻さんでは、一番好きな作品です。作中で投げかけられる様々な謎が、たった一つのトリックの上に成り立っているところが素晴らしい。ラストは、自分の中で立てていた仮説をはるかに上まわるものでした。このトリック分かりそうでいて分からない!犯人はいかにも怪しいので、ある程度よめるんですが、どう考えても殺人不可能な状態なので・・・。読み終わった後も、嗚呼これも伏線だったのか・・・って、その箇所をまた読み返してしまいます。まあ読んでいて、ありえないって思う箇所は多々あるんですが、もともと本格ミステリーの設定自体がありえないものなので、そのへんは割り切って読みましょう。 | ||||
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綾辻行人という作家は、トリックではなく「世界」を創り上げる類のミステリ作家だと、個人的には考えている。他の館シリーズにも共通した事だが、本作はある天才建築家の手による奇抜な洋館の、その内包した世界が崩壊する過程を描いた物語に他ならない。そこで起こる多種多様な殺人模様は、まさしくその世界の崩壊の一部であり、シリーズで1,2を争うその凄惨さは、それだけ館に内包された世界(作中では登場人物が「悪夢」と名づけているもの)が巨大かつ濃厚なものであったという証である。本作における「世界」がどのような物であり、どのような「崩壊」をするのかは実際に一読していただくてして、これだけは言っておきたい。読了後に「迫力」を感じたのならば、その中には作中の凄惨さも間違いなく含まれており、それは作品自体の完成度と切っても切り離せない物だと言う事を。 | ||||
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~館シリーズは全て読みましたが、この作品は人によって、意見の分かれる作品だと思います。シリーズ1、たくさんの人が殺され、シリーズ1、大規模なトリック。初めて読んだ時には、ラストシーンでの壮大な演出には驚かされました。しかし、トリック的には規模が大きすぎて、『ありえない!』という思いが強く、いまいち他の作品より冷めた目~~で見てしまいました。壮大な設定、トリック、映画を見ているような演出。本格派独特の世界観にどっぷりと浸かりたい方は、ぜひ映画を見るような気持ちで読んでください。~ | ||||
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館シリーズはすべて読みましたが、この作品がビジュアル的に最も美しいと思います。読み終えた後の脳裏に浮かぶイメージは島田荘司の斜め屋敷の・・やルパン三世のカリオストロの・・・に匹敵するかと。壮大で美しい情景にそれまで続いた殺人が浄化されるような気がします。確かにあんなに死ななくてもと思いますが、ラストシーンをより美しく見せるための布石なのかもと。 | ||||
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綾辻行人氏は、基本的にトリックメーカーと言うよりもストーリーテラーだと思います(どなたかも何かの解説で書いておられましたね)。代表作である館シリーズをはじめ、いわゆる○○トリック的な仕掛けが氏の作品には多いですし、囁きシリーズなどはサスペンスタッチが強いですね。無論、意外なオチはつきますが。 そんな中で、この作品は、相当大掛かりな一発トリックが軸になってます。それはもう悪魔のような大仕掛け。伏線が螺鈿細工のように到る所に散りばめられており、それらをいちいち拾い集めるだけでも大変な作業だったとの事。そのお陰でこの分量になってしまったのでしょうかね。 それと、僕は読んでて恐かったです。人が次々に死ぬんですが、そこら辺のサスペンスフルな筆運びが秀逸だと思いす。『殺人鬼』よりも恐怖感は上でした。 日本推理作家協会賞受賞作(当時の史上最年少)。 | ||||
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館シリーズのなかでも最高に匹敵します。館の意味も必然があってのことだし、トリックに至っては、読んだ人にしかわからない面白さがあります。動機に無理がちょっとあるのと、あんなに殺さなくても…というくらい人が死ぬのがね。一冊読むと、ひと夏が終わったくらいの切なさを感じますが、これも推理小説の醍醐味でしょう。これは海外でも読んでもらいたいナンバーワンの作品です。 | ||||
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私は「十角館の殺人」の次にこれを読んだ。準探偵役の江南は三年前の十角館の傷を負いながら再び惨劇に出会ってしまう。あの中村青嗣の呪いが込められた屋敷で・・・登場人物はほとんど駒のように死んでいく。いかにも綾辻らしい。しかし、十角館とは違いトリックはおおがかりで登場人物は多く犯人はある程度よめてもトリックは分からなかった。果敢な読者は挑戦せよ。 | ||||
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なにぶんにも、綾辻作品で最初に読んでしまったのが『人形館の殺人』と『黒猫館の殺人』だったもので、この『時計館』には、「初めて普通の推理作品を読んだ」と思った。もちろん、「人形」「黒猫」でのビックリはとても楽しい体験だったが。「人形」「黒猫」(『迷路館の殺人』もある意味で)と異なり、作品そのものの大枠にしかけられたトリック(叙述の錯覚など)ではなく、本当に、そこで起こった事件についての推理。館の構造、異常な数の時計コレクション、そこに住んでいた人間のドラマ(それにしても綾辻作品は初めから故人として登場する人物が多いこと)に、動機とトリックのはめ込み方が素晴らしい。特に私が最初にたまたま読んだ(なるべく書かれ順に読んだ方がいいのだが諸事情あって)の㡊??叙述トリックに重点のあるものばかりだったせいもあって(これもきっと何度も読み返せば変わってくるものと思うが)現時点では、やっと推理らしい推理に出会えたという感じ。ここまで奇妙な形で奇妙なコレクションのある館が、ちゃんとトリックに生かされている。奇妙な館の”存在理由”があるのだ。そして、「迷路」同様、閉じ込められる怖さ。特に、探偵がすぐそばまで来ているのに気づいてもらえずにバッタバタ人が死んでいく、ある意味残酷すぎるシチュエーション。本当に、人が惜しげもなく死ぬ作品。(犯人にとっては殺さなきゃいけない相手なのだから、しょうがないのだけど。)地の文の書き方そのものを気にせず、普通に、「館もの」として楽しめる作品。但し、人が死にすぎる(しかも残酷な死に方をする)残酷ものはダメな人には少々辛いかも。 | ||||
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大がかりな建物のトリックを伴った傑作今回は建物がある必然があり、非常に読んで、納得がいく本は長いし、やたらめったら人が死んでいるシーンが多いのでその手の物が耐えられる方のみおすすめ | ||||
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大がかりな機械仕掛けのトリックを誇る島田の「斜め屋敷」、二階堂の「人狼城」とならぶ「館」ものの作品ですとりあえず、建物をメインに据えるのならこれくらい壮大な仕掛けが欲しいところですただ、人が死にすぎで辟易する | ||||
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綾辻作品を好き嫌い関わらず、これはミステリー好きにはたまらない一作だと思います。トリックに圧巻しました。 綾辻作品の最高峰ではないでしょうか?彼の館だの孤島だのに閉じ込められて連続殺人が・・・、というおなじみの設定に辟易している方も楽しめます | ||||
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「十角館の殺人」から「人形館の殺人」までは「前期館シリーズ」なのだそうです。それらの作品群の中で最高傑作をあげるとすると、これはもう誰が見ても(?)この「時計館の殺人」でしょう。考え抜かれたトリックに、綾辻氏ならではの暗くおどろおどろしい雰囲気、衝撃的な結末…さすがに日本推理作家協会賞を受けただけのことはあります。結構長い物語なのに長さを感じさせない緊迫感が最後まで持続しています。明らかにこの頃綾辻氏はノッていたのですね。 人はどこまで他者の人生を支配していいのか。ついそんなことを考えてしまう力作です。 | ||||
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