■スポンサードリンク
時計館の殺人
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
時計館の殺人の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt | ||||||||
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全116件 81~100 5/6ページ
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 題名からして「時計館の殺人」なので時間に関する謎だとは思いましたが、 全体を構成している謎は最後まで解けませんでした。 特に、なぜ殺人に時計が使われたかという説明は秀逸だと思います。 非常に重量感があり、作者の自信がみなぎっているように感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 十角館、水車館、迷路館、そしてこの時計館と呼んできましたが、この作品は非常にすばらしいものでした。 十角館からこれまで、正直なところ、事件の舞台が十角館、水車館、迷路館である必要性をあまり感じませんでしたが、今回、この"時計館"という場が存分に生かされているように思えました。そこで起こった出来事、そして描かれる惨劇、すべてはそこが"時計館"でなければ決して起こることなどありえなかった。そしてそれはトリック、人物、背景、雰囲気など、細部にまで影響を与えているように感じます。 館は何のために造られたのか、そしてどのような役割を与えられたのか……時計の館に込められた願いと、十年前に死んだ少女の思い……大掛かりなトリックとともにそのすべてを明かされた時は衝撃的で、思わずこのレビューを書きたくなりました。 ひとつだけ言いたいことがあるとすれば、人、死なせすぎですよ、綾辻さん。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 館シリーズの代表作にして、推協賞受賞作。綾辻行人最高傑作と誉れ高い本作だが、これには些かの異論もないところだ。 時という牢獄に囲われた館と、やはり時に憑かれたその住人達。これは何から何までが「時間」に纏わる物語である。時計メーカー会長が中村青司に設計させた、時計だらけの怪屋敷。その薄幸な一人娘の自殺を発端とした悲劇と憎悪の連鎖が、館を探訪した学生達と雑誌取材班に襲いかかる! 分量もさることながら、登場人物が他の館シリーズに比較して格段に多いのも圧巻。従って、非業の美少女に狂気の美少年、霊能者と、その相変わらずの奇矯なキャラクター設定もバラエティーに富んでいる。 全体を覆う蠱惑的だが儚い靄からは、ミステリというよりはノスタルジックホラーといった香りが漂う。まさに、綾辻行人の幻想趣味の本領発揮だ。加えて、説得力あるトリックや伏線の精妙な構築が、類稀なまでにドラマティックな世界の造形に寄与している。鹿谷門実が車中で福西涼太にする時間に関する講釈をみても、それは顕著だ。 ラストのパニックムービー的な演出はやり過ぎ感がするし、一旦は誤った推理をした鹿谷にタイミングよく助け船が出て軌道修正するといったご都合主義には疑問も残る。しかし、元々、溢れんばかりの着想や仕掛けをふんだんに盛り込んだ大盤振る舞いなのだから、その程度は許容範囲とするべきだろう。 ただ驚愕、ただ意外という普遍的なミステリとは一線を画した、ビッグスケールで送るエンターテイメント。綾辻行人と中村青司が開拓した、恐怖という名の新境地といえよう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 犯人は、最初から、怪しすぎます(笑)。 でも、トリックはやっぱりわからなかった。 なるほどな〜ってかんじ。 たくさんの時計に囲まれた館で生きていた薄倖の少女と美少年。 そんな館で、少女の死後10年以上たってから連続殺人がおこなわれる・・・。 映像化されると、面白いのではと思います。安っぽい、ホラーみたいになるような気もしますが。 確かに動機は弱いけど、そんなことは気にせずに謎解きを楽しむ作品です! 作者が、現妻である小野ふゆみに「心配かけました。やっとできたよん。」っていってるのもなんか微笑ましい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 確かに最高峰とも言える作品!!ものすごく圧巻で完成度が高いです!!この人が犯人だと思ったものがまたしても罠にはまりました。全く持ってこのトリックは思いつかなかったです。厚みは従来よりもありますがそれすら感じないくらいスラスラ読めます。他の方がおっしゃっていたように閉鎖空間・時計と言う要素を見事に生かして伏線を張り巡らしています。本当にタイトル通りにまさに「時計館」です。このタイトルがいかに重要そのものかを表しています。クライマックスも美しく、映像的です。非常に傑作ですね。これからお読みになる方には少々ネタばれになるかもしれませんが「時計館」の「時計」自体と「館」自体に注意してお読み下さいませ。読者の心情をこれでもかとすくい取り、罠にはめられます。(もちろん良い意味で)。ミステリー好きならぜひ十角館と迷路館と共に読んでおきたい小説ですね。(※ただし時計館を読む前に迷路館を読んでいることが大前提です!!時計館の後に迷路館を読むと迷路館のある部分がわかってしまい、面白さが半減してしまいますのでご注意下さいませ。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| タイトル通り、本作では「時計」すなわち「時間」というものが主題となっています。 それをミステリ用語に換言すれば、アリバイトリックということとなり、そこだけを 取りあげ、本作はインパクトに欠けると評価する方も中にはいるかもしれません。 しかし、本作の達成は、単に新しいトリックを案出したということにとどまりません。 トリックと作品全体のテーマを不可分に結びつけ、照応させる構造を創り出した ことにこそあるというべきでしょう。 よって本作では、奇怪な館を建てさせた亡き館主の妄執や、それに起因する 館の存在理由にすべてが収束していく構成が採られており、凄惨な連続殺人も、 そのことを引き立てる前座に過ぎないと言っても過言ではないものとなっています。 それを指して本作の瑕とするかどうかは、各人の感性次第でしょうが、 人工的な作品空間のなかで抽象的な論理を展開することを通じて、 逆説的に人間という存在を描くことがミステリの本分であるなら、 必然性のある要請と私は考えます。 ▽関連ミステリ ・『笛吹き男とサクセス塾の秘密』(はやみねかおる) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| タイトル通り、本作では「時計」すなわち「時間」というものが主題となっています。 それをミステリ用語に換言すれば、アリバイトリックということとなり、そこだけを 取りあげ、本作はインパクトに欠けると評価する方も中にはいるかもしれません。 しかし、本作の達成は、単に新しいトリックを案出したということにとどまりません。 トリックと作品全体のテーマを不可分に結びつけ、照応させる構造を創り出した ことにこそあるというべきでしょう。 よって本作では、奇怪な館を建てさせた亡き館主の妄執や、それに起因する 館の存在理由にすべてが収束していく構成が採られており、凄惨な連続殺人も、 そのことを引き立てる前座に過ぎないと言っても過言ではないものとなっています。 それを指して本作の瑕とするかどうかは、各人の感性次第でしょうが、 人工的な作品空間のなかで抽象的な論理を展開することを通じて、 逆説的に人間という存在を描くことがミステリの本分であるなら、 必然性のある要請と私は考えます。 ▽関連ミステリ ・『笛吹き男とサクセス塾の秘密』(はやみねかおる) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 本書のトリックはちょっとやそっとじゃ考えつかない大トリック。その非凡な着想をこれ以上ないくらいの周到さで、考えに考え抜いて作品に結実させている。構成もきっちり設計されている。ヒントの与え方も計算しつくされていた。 事件自体は陰惨だが、一度読み通しても、何度も読み返しても良いと思わせる読後感の良さが美点。結末のカタルシスは爽快そのものである。 褒めるだけでは公平でないので、欠点も少し述べると、人物造形がやや弱いのと設定に無理がある気がする。しかし、それも物語自体の面白さに免じて許してしまえる程度の僅傷である。もしかするとあげつらうほうが無粋といった程度のもの。 結論、推理小説好きは勿論、そうでない人にも推理小説の真髄を教えてくれる真の名作!自信をもって五つ星を推奨できる。是非ご一読を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 完成度の高いトリックです。 おそらく多くの読者が途中でトリックの根幹には気づくことでしょう。 10年前、何が起こったのか。それを推理できた時点で、館に秘められた謎も解けます。 途中で『あー、そういうことね』と気づくと、そこから先はいつ登場人物がそれに気づくかと、ワクワクしながら読めて楽しさ倍増なのですが…… が、欠点が二つ。 登場人物が誰もそれを『謎』だと気づいてくれないんですね。 館の中にいる人は姿の見えない襲撃者に怯えきっている上に、犯人を捜そうともしてないのでアリバイもクソもないし、館の外にいる人は、終盤になるまで殺人が起こっていることにすら気づいてない。 犯人の頑張りは、館の外にいる人が犯人を特定しようとした時になって初めて生きてくるのですが、その時には登場人物がほとんど皆殺しにされていて容疑者がろくに残っていないという訳の判らないありさまになってしまっています。惜しい。 もう一点惜しいのは、トリックに懲りすぎて人間関係が単純な事ですね。推理小説の楽しみとは、探偵の謎解き以外に、もつれた人間関係や、人間の業などがあるのですが……そういった業がほとんど全くといっていいほどない。 この作品は、トリックにどれだけ早く気づけるかを楽しむ作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| タイトル通り、シリーズで2番目に好きな作品です。(1番は十角館) 分量が非常に多いので読むのが大変かなと思ったのですが、非常に読みやすくすんなり読めました。ただ本が分厚いので手が疲れました(笑) トリックも、タイトル通り時間をつかった大掛かりなものでした。館シリーズでは必ずおさえておきたい作品でしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 「日本推理作家協会賞」をとった綾辻の代表作。受賞に恥じない素晴らしい作品。 様々なところに伏線がはってあり、トリックが今にもわかりそうな気がしながら、読んでいたのですが、結局最後はそうきましたかって感じです。 長編ですがあまり長さを感じさせない文章力はさすがです。 「十角館」の次にお勧めする傑作ですよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 館シリーズの中でも最高傑作だと思われる一作です。分量に見合ったスケールと大掛かりな仕掛け、そして何より美しささえ感じられる結末を以って、すっかり私も綾辻ファンへの道を進むこととなりました。まさに集大成といえる名作です。館、閉鎖空間、時計という要素を見事に活かしたつくりには文句の付けようがありませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 停滞するかと思わせた館シリーズがここで盛り返しました。 時計の鳴り止まぬ音の中、殺人が続きます。 鉄の扉が開くまで、彼らは生き残れるのでしょうか? トリックの細かさと仕掛けの大掛かりさ、よく作りこまれていてあっと言わせます。 あー楽しかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ここでようやく協会賞とったんですよね。 すごいです。 こうシリーズ続いていって、たいていはネタ切れになりそうなものですけど、 こういったビックリなトリックを5作目にして持ってくるんだから! さすが京大でてるエリートは、頭の出来が違います!! そういったトリックも良いけど、そのトリックが出来るまでの環境についても 過去の事件を上手く絡ませて、矛盾も無理もなく構成してるのが ホントうまいなーと思いました! まさに時計です!! ぶあついけど、一気に読んじゃうほどの店舗と面白さを兼ねてます! 綾辻あごいー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 館シリーズの5作目です。本作にはデビュー作『十角館の殺人』に登場した江南孝明が主要登場人物として再び登場します。これは単に読者に懐かしさを感じさせる為だけではなく、本作が内容的にも『十角館』と対になっていることをうまく示唆しています。館シリーズは古典的な本格探偵小説に度々登場する館というものを舞台とすることによって雰囲気面での効果を上げてはいますが、トリック的に言うと別に館を舞台にしなくてもいいようなものがこれまで多かった気がします。しかし、本作は正に時計館という舞台がなくては成立しない作品であり、館シリーズを代表するにふさわしい作品と言えます。 前作『霧越邸殺人事件』と同様非常に長い作品ですが、読んでいて飽きることは全くありませんでした。館の磁場が読者を捉えて離さないのです。登場人物は多いのですが大部分が殺されてしまう結果、残った犯人候補が少なく、たいていの人は誰が犯人なのか想像できてしまうというところが難点なのですが、こういう作品を書き切ったという偉業の前には大して気になりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| かなり映像的な作品だと思う。映画にする事前提に書いたのかって思うくらい。時計だとか、黒いマント、マスク、クライマックスもビジュアル的だと思う。結構なボリュームの小説だが一気に読めた。それは間違いなく面白かったからである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 最近になって、綾辻はんのミステリーを読み出しました。『十格館の殺人』で一目ぼれして、出版順に読んできたけど、大スペクタクルを官能させられました。それは、よもや十格を凌駕したかもしれないほどであります。トリックもさることながら、そういったトリックができる環境にも、過去との事件をシンクロさせて無理のないものと仕上げてますね。そのセンスに脱帽です。雰囲気もかなり良かったですし、ここに来て、コナンくんが復帰してくれたのがまた嬉しいですね。とりあえず『びっくり館の殺人』(←w)まで読みましたが、十角と並ぶほどの館モノといってもいいでしょう!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| だいぶ前に私がミステリー小説を読むきっかけになった本です!! それから何冊ものミステリーを読みましたが、この作品と同等もしくは凌駕していると感じたミステリーは数えるほどしかない それほどに、この『時計館の殺人』はすばらしい出来だと思う!! 『十角館の殺人』から『びっくり館の殺人』までの館シリーズの中でも、抜きん出た傑作だと私は思います 時計館全体に関わる大掛かりなトリックは逸脱だと思うし、それを生かした演出(時計館を脱出した被害者の驚き等)も良かった ただ、ラストの場面は映画的ではあったが、大げさ過ぎた感がある… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| もうずいぶん前に出版された本だが、未だに色あせない。 特に被害者の一人が地上に出たときのあの驚愕。 見事の一言。 殺人事件の犯人より何より、あの驚愕のためにこの作品はあるといっても過言ではないだろう。 ルパン3世シリーズのようなラストのスペクタクルも爽快で悲しくて素晴らしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| 綾辻行人『館』シリーズの第五弾。 鎌倉の奥地にひっそりと佇む『時計館』。そこは昔の大手時計メーカーの社長が残した悪魔の住処だった。 館内を埋める多数の時計。そしてそこに集う人間たち。 かの天才『中村青司』が建てた館には必ず潜む狂気が、館の中で蠢き出す。 外と完全に遮断されたその『時計館』の中では、凄惨な殺人事件が連続して起こる。犯人は誰なのか?目的は?一体どのようにして?自分は狙われるべき人物なのか?幾つもの疑惑の中で、登場人物たちはその恐怖で精神を蝕まれていく。 そしてそれとは別に、この館内での実態も分からぬ『違和感』の正体とは?名探偵『島田潔』の頭脳が冴える。 現実世界では実在することは無い『時計館』だろうが、それ故小説内でのこう言った我々の中で妙なリアリティーを持ってくる。 やや長編ながらも、中身は読者を飽きさせないギミック、プロットのてんこ盛り。更に綾辻さん自慢の情景描写が、これでもかと入っている。 それにこの作品は、それ以外にも綾辻さんの世界観が、時間の概念が練りこまれている。皆さんが考える『時間』とはどう言った物ですか?その本来は姿形を持たない人間が作り出した抽象的な概念は、この作品内の世界の中ではそれを酷く曖昧な、けれども何処か堅固な流れとして存在します。 推理小説としても、またある種の哲学書としても存在価値のある作品だと感じます。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!








