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反乱のボヤージュ
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反乱のボヤージュの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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主人公クンペーの変化が読んでいてものすごく共感できた。そして、そのクンペーに影響を与えた名倉さんに憧れを持った。 どんなことがあっても、地に足をつけて、周りをよく見る。惑わされてはいけない世界がある。 僕も学生時代、たくさんの失敗をした。だからこそ、この物語の中に感情移入できた。 動乱の現代だからこそ、特に若者に読んでほしい本である。 | ||||
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ホントによくできた小説で、恋愛とか家族愛とか友情とかが全て分かりやすく感動しやすく描かれています。 伏線も何もかも、しっかり回収できているし、何より登場人物全てに意味があるので、読んだあと、印象に残ってない人がいないです。 特に舎監として寮生を指導する側として送り込まれた名倉が名言をたくさん言うので読んでて頷くことが多く、キャラとして立っています。 主人公の薫平ははっきり言って、影が薄いけど様々な人々の中でもまれていく中で傍観者から、自分で主張して行動していく人に変わっていきます。 そのあたり、急に変わった感じが合って、もうちょっと心の葛藤が欲しかったです。 六個の話に分かれていて、舞台と登場人物が共通した短編集とも取れるけど、一貫して名倉と若者たちの対話という形は通しているので、読んでて長編のようでもあります。 各話は、それぞれの寮生にスポットライトが当たる話で、キャラクターの個性が伝わる内容です。 これは最終話の一致団結に向けての闘争への助走とも取れます。 本編を12等分すれば、テレビドラマ1クール分になるのではないかというくらい、よくできた展開です。 あと登場人物も大学生なので、その時代の若手俳優を使えば、視聴率も取れそうです。 十数年前の小説だけど、普遍的な自分とは何か、とか、家族とは、とかそういうことを問うている話なのでいつの時代でもドラマ化できそう。 さすが、テレビドラマの脚本化が書いた話だけのことはあります。 ただ、小説としては余りによく出来た良い話と、展開と、さわやかすぎるキャラクターたちで、現実味はちょっとなかったです。 各キャラクターが暴動の騒乱の中、困難を乗り越えて恋愛が結ばれていくけど、そんなにうまく行かないだろっていう感じはしました。 もっと、そこは小説らしくうまくいかないとこや、ドロドロした葛藤とかが欲しかったです。 そこは廃寮という問題と、学生闘争という昔の現実を描いているのだから、何もかもが死闘しながらもうまくいかないことを描いてほしかったです。 うまく行くところ、さわやかな恋愛は、色々話の内容を変えてくれるテレビドラマの方に任せて欲しかったです。 | ||||
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小説を読む前、you-tubeでテレビドラマを見た。放送時リアルタイムでも見ていた。非常に良く出来たドラマで主演の渡哲也も好演であったことを思い出した。小説はそのドラマに比べ少し劣るが、胸を打つ小説であることに変わりない。 私は全共闘世代より4,5年若い歳であるが学費値上げに反対し大学側と団体交渉を徹夜で行ったこと。機動隊の様子を見張るため県警までバイクで行き見張ったものだ。それが今の自分の原点であると思っている。あの時の首謀者たちはは今どうして暮しているのだろうか?ゲバラの様に職業革命家として過ごしているのか?平凡なサリーマンに変身しているのか? 革マル派の先輩はどうしているのか? とにかく熱気が残る熱い時代であった。 | ||||
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テレビドラマ 「反乱のボヤージュ」 が素晴らしすぎたため、原作が読みたくなって 購入した本。 本はもちろん素晴らしいが、「反乱のボヤージュ」 DVD が出れば さらに、この本自体の良さも知れ渡るのにと 残念でならない。 ドラマ 「反乱のボヤージュ」 については、次の2行 はウィキペディアより部分抜粋 ≪テレビ朝日で2001年10月6日に前編、10月7日に後編が放送された。 サブタイトルは 「2001年の学生運動」。 平成13年度文化庁芸術祭参加作品。≫ 非常に素晴らしいので、文庫本ではなく 状態がよい このサイズの中古本を入手 していただき、じっくり読んでいただきたい本。 実際はあっという間に読めるけど。 衝撃的なお亡くなり方をされて、「著作権などの問題でうやむやになってしまい、 DVD化されなかった」 との記述がネットで調べると出てきた。 このDVD が発売 されるまで生きて欲しかった。 死んだ後も作品は残るため、世に出る機会を失った この映像作品が DVD として残らないのが残念。 「どうにかしてくれ」 と叫びたい 気持ちでいっぱいだが、現実には、どうにもならないのだろう。 DVDを見て原作に興味を持ち、多くの人の記憶に残る という過程をたどることが 多いのに。 | ||||
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撤去されそうになっている学生寮で、学校側の人間と対立しながらも暮らす青年たちの青春物語と、 なんだかその辺でいくらでも見かけたネタではあるが、さすが手練れの作者なこともあり、 そういった凡作とは一線を画す内容になっている どんな事件が起こっても基本物語の中心は主人公と元刑事の名倉で、事件のたびに名倉が取る行動は 英断ともいえるもので、作中の登場人物だけではなく、読んでいる読者さえも彼に魅了されることだろう ただラストの展開があっさりすぎるのはどうにもいただけない ここはあと数十ページ追加して、卒業後の彼らの行く末を描写すべきだったろう それさえあれば大満足だった作品だけに惜しい | ||||
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野沢尚作品で今まで読んだ中で一番よかったといえる作品かもしれません。 「魔笛」、「殺し屋シュウ」などでは暴力的なカラーがありますが、本作は学生寮に住みつく学生の成長をうまく描いています。 大学側との対立で廃寮に立ち向かう学生たちががどんな行動をするのか?という出だしですが、舎監としてやってきた名倉が登場してから少しずつ変化が起きていきます。 学生1人1人にあるできごと、事件が起きると、名倉がなにかしらの関与をしてくるのですが、そのかかわり方がいいです。 本当にそれでいいのか?どうするべきなのか?未熟な学生たちに大人ならではのアドバイスを名倉が与えていきます。 名倉がカッコよすぎるかもしれませんが、読んでよかったといえる作品です。 | ||||
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大学紛争のあの時代、多くの若者達は実際に何を考えて日々生きていたのか。常に私の中にある関心事だった。この小説は、どろどろしたものがほとんどなく、しらけていた仲間、仲間になれなかった同級生らが、ある同じ時間を過ごすことによって一体感を持つものである。最後の最後までドキドキはらはらさせ、そして最後に涙を流しながら爽やかな読後感にひたれる名著であると思う。多読の私は本がたまってしまうので、読み終えた本の大半はそのまま古本屋行きとしているのだが、どうしても出すことができずにいる一冊である。 | ||||
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大学側と寮生たちのやりとりもおもしろかったが、寮内の人物の特徴がとてもしっかりと描かれていて人間関係にも読み応えがあった。学生寮に元機動隊の年配の管理人がやってきて学生たちのトラブルを解決しながら信頼関係を深めていくという、平凡でありきたりな話にも関わらず、些細な事件でもしっかりと読ませながら、平凡な寮生クンペーと寮生たちの成長を描いた心温まる青春物語だった。 | ||||
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20年ほど前、学生時代に某国立大学で寮生活をしていたのですが、まさにこんな感じでした。大学の学生寮の特殊な雰囲気がよく出ていてとても面白く読みました。筆力があると言ってしまえばそれまでですが、この雰囲気を出すのにどんな取材をしたんでしょうか?作者自身寮生活の体験があるんでしょうか?ちょっと興味を持ちました。 権力に抗い、最後はどうなるのかとハラハラしながら読みました。田中角栄が、街頭デモをする左翼の学生について、「女の尻を追い掛け回したり、マージャンをしている腑抜けどもよりよっぽどましだ。国家の将来を案じており見所があるのだ。」とアメリカの要人に語っていたいう話を思い出しました。寮の監視に来た管理人は、現代の腑抜けた学生に我慢がならず、自ら「当局」と対決することになったのではないでしょうか。腑抜け社会人の私としては、長いものに巻かれる自分に反省もしながら読了しました。 | ||||
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野沢尚にこんな素敵な青春小説があったとは、しかもドラマ化もされたんですね。見たかったな〜! 私は配役は勝手に、主人公=ジャニーズの二宮くん、元機動隊の名倉=佐藤浩一のイメージで読んでいました。大学の寮が廃止されそうになり、それに反発する主人公たちの人間模様が丁寧に描かれています。今どきなさそうな古臭い人物設定やエピソードが、かえってぐっとくるんですよね。野沢尚の才能って、ほんとうに凄いものだったなと今さらのように思います。若者にありがちな刹那的な青春群像ではなく、あさま山荘事件に関った名倉の存在によって、奥行きの深い骨太のドラマになっている。傑作です。 | ||||
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先にドラマで見てから原作を読みました。ドラマでは表現しきれなかった、各登場人物の心情、思想、理想などが見事に綿密に表現されています。何回読み返しても寮生のうちの誰かの気持に重なり、いろんな角度から楽しめます。ただどうしてもドラマの登場人物でイメージが固まってしまって、渡哲也、岡田准一で原作も読んでしまいます。 | ||||
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舞台は2000年、エリート大学の学生寮 「自治」を掲げる寮生と、廃寮したい大学当局。 寮を管理すべく送り込まれた元機動隊の舎監。 寮生ながらそれを一寸引いた視点で眺める主人公。 しかし、寮生や彼自身に起こった事件の中で、 そして舎監名倉憲太郎との対話から、 主人公は自分を見つめ、少しずつ変化を見せる。 しかし無情にも廃寮が決定し・・・。 主人公のひとり語りで進む物語は、 これまでの3作に比べるとスローテンポ。 殺人もなければテロもない。 こう書くと退屈そうだが、作者独特の、 読み始めたら止まらない魅力は健在。 擦り切れた現代の若者への警鐘ともいえる一作。 気に入った台詞 廃寮に抵抗して寮に篭城した夜、 舎監の名倉さんが主人公に向かって言う。 「結局は皆さんの未来を傷つけるだけかもしれない。 しかし、何も傷つかない生き方より、 それははるかに意義があるのではないかと・・・」 | ||||
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野沢尚ときいて貴方は何を思い浮かべるでしょう? 深紅、砦なき者、破線のマリス、リミット... 数多くの作品とともに、 バイオレンスで暗い作品を作る作家という イメージも拭いきれない作家です。 しかし、この反乱のボヤージュは違います この野沢は深紅などの悲哀を引きずりながらも、 かなりさわやかな作調になっております。 そう、今までの野沢が「夜の野沢」とするなら、 この野沢は「昼の野沢」ではないでしょうか? | ||||
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学生寮に管理人としてやってきた元機動隊の名倉。主人公の薫平らは、「若者が嫌いだ」と放言する名倉の持ち出した厳しい規則などから反発をするが、自殺未遂、ストーカー騒動・・・それらの事件に真摯に相談に乗り、態度で示す名倉に信頼を深めて行く。私の読んだ野沢作品はミステリが多く、序盤に大きな事件が起こって、そこから最後まで全力疾走というスピード感溢れる作品が殆どだったのだが、この作品は全く毛色が異なる。事件と言っても、序盤は散発的なちょっとしたトラブルばかりだし、それだけで一気に・・・ということもない。ただ、それらの細かな事件をきっかけに名倉への信頼が強くなり、薫平らが成長していく姿がしっかりと描かれ、最後の大事件へと少しずつ加速していく。登場人物それぞれの心理がしっかり描かれていて、心地よく読み進めることができた。はっきり言って、現代の無気力な若者が、昔気質の大人に触れ、反発しながらも成長するだなんて、古典的も良いところである。が、そんな古典的な題材でありながらも全く古さを感じずに料理している、というのは、著者の筆力以外の何者でもあるまい。面白かった。 | ||||
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始めはたくさんの登場人物があちこちに散らばっている感じだけど、最後には全員が揃ってのクライマックスとなる。それぞれのキャラクターが、これだけの人数分しっかり立てたのは凄いと思う。テーマは、愛とか友情とか、シンプルなものです。シンプルでいて重厚な味わいがある、そんな作品です。 | ||||
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いつかは読んでみたい作家ではあったんですが、まさか亡くなったことをきっかけに読むとは思いませんでした。「眠れる森」「青い鳥」等の傑作を生んだドラマの脚本家というイメージが強いです。これを読んで、改めて惜しい人を亡くしたんだな~と感じました。ドラマ化を想定して書かれたようにキャラクターの設定が見事でした。舎監の名倉が見せる父親の面影や学生たちの友情、そして信頼関係、淡い恋愛、犯罪、いろいろな面から考えさせられます。そして何よりこの世代の若者故の葛藤や悩みがうまく描かれています。 | ||||
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私はこのドラマに出ていた岡田准一君のファンで、目当ては岡田クンを見るようなものでした。しかし、内容にのめり込んでしまい、本当にいい作品なんだと思い知らされました。本もすぐに買って読みました。中学生ぐらいにも十分に理解出来る作品だと思います。 | ||||
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日本の国に生きていて、何の変哲も無く生きている自分に、衝撃を与えてくれた。何も無かった時代・何も満たされなかった時代に生きていて、常にみんなが持って持っていたものが、今は無い!お金・名誉・etc...。今の我々には昔の人が欲しかったものがある。しかし、人間として生きて行くために一番大切なものを持っていない!この小説で、自分の物足りなさがわかりました! | ||||
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野沢さん原作のドラマがたくさんあるように、この作品もまたテレビ化されてもいいほどページを進めていく度に自分の頭の中で描写ができ、とまらず読んでしまいました。 古きよき時代のこともさながら、現代の若者の心理もしっかりと捕らえた作品だと思います。 | ||||
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65年の歴史を持つ首都大学弦巻寮を廃寮にすべく、大学側は舎監としてかつての大学紛争時に何人もの大学生を警棒で殴ったという機動隊員だった名倉を送り込んだ。65年前に学生が大学側に誓約した事柄を寮則とし、門限の制定、寮生一人でも留年者を出した場合は大学側が寮の自治権を剥奪することを約束した。寮生の坂下薫平たちは名倉に対して反抗心を燃やすが、様々な降りかかる問題と対峙していく中で、彼らの間には信頼関係が築かれていく。そんな中、無事に寮生全員が留年者を出さないと思っていた時に、大学側の意図的な計画により、留年者が一人出てしまい、弦巻寮が明渡されることになる。立てこもる薫兵と名倉達、撤去しようとする大学側との攻防が始まった! 物語は団塊の世代である舎監・名倉と、主人公である薫平を始めとする今の学生像との交流を描いた作品。大学側との弦巻寮を巡る問題だけではなく、主人公の薫平が幼い時に離婚した父親の借金問題や、寮生の恋愛問題、就職問題、そしてストーカー事件を交え、登場人物が自分を取り巻く環境を真剣に考え、悩みながらも自分を見つめなおす姿を丹念に描いています。一方、舎監である名倉も始めは反発心から寮生の信頼を得ることができなかったが、寮生の悩みを真剣に考え、ある時は行動を共にしてくれる姿を目の当たりにしていく中で寮生との信頼関係が結ばれていき、ラストに描かれる大学側との攻防戦での存在感と責任のあり方は、現代失われつつある父性を見事に表現した作品となっています。著者が脚本家の野沢尚であるだけに、ぜひドラマとしても見てみたいと思う青春群像劇です。 | ||||
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