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ママの友達
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ママの友達の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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野島典子に届けられた差出人不明の郵便物。それは、20年前、中学校の同級生4人の交換日記だった。当時のリーダ的存在 長谷川淳子を真っ先に思い浮かべる典子。ほどなくして典子は、淳子が殺害されたニュースを耳にする。 ・・・・ 交換日記のメンバー、典子(ノリ)、藍川明美(アケ)、等々力久美子(クミ)、淳子(ハセジュン)の中学生時代を挿入しながら、45歳となった彼女たち今が描かかれていく。 ノリの中学2年生の娘は、学校へいくことができない。アケはシングルマザーとなったことで、実家とは絶縁状態だ。クミは娘の早い結婚で孫ができたが、長年、夫の精神的ないじめに苦しんでいる。熟年に差しかかった女性の、様々な苦悩が胸に迫ってくるようだ。 彼女たちの問題は、殊更に、誇張されているわけではない。よく耳にする人生でぶちあたる壁。だから、なおさら心を抉るようにリアルを突きつけてくる。 新津きよみさんの作品は、初めて手にとったが、言葉の棘の使い方がとても巧みだ。放たれた言葉を受けて、心を波立たせる人々の様子が目に浮かぶ。彼女たちとともに、カっと血がのぼったり、ヘコんだりしてしまうのだ。(特にクミが受けるモラルハラスメントは強烈!) ノリは、娘の登校拒否の理由を、友達がいないことだと決めつける。娘に詰め寄るノリへ、娘は「ママって友達いるの?」と反問する。ここでノリは言葉に窮してしまう。○○ちゃんのお母さんは知っていても、そのお母さんのファーストネームを知らない。では、音信が途絶えた交換日記のメンバーは友達だったのかと自問しても、はっきりと答えるきとができないことに気づく。ここは、私が本作品で最も共感するシーンである。読者には、ノリ、アケ、クミのどこかに思いを同じくする部分が、あるのではないだろうか。 本作品は、ハセジュンの事件の謎解きが本筋ではない。事件は、ノリ、アケ、クミが過去を振り返えるきっかけにしかすぎないのだ。タイムカプセルに似たノスタルジー。はたして、ノリ、アケ、クミが新たに友情を培っていくだろうか。本作品は、私たちは今こうして生きているという、過去の自分への意思表明と見るべきなのかもしれないな。 | ||||
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本日読み終えました。最初は進展がなく少し時間がかかりましたが中盤からはとても面白い内容でした! 交換日記をしていた中学生時代。30年後の自宅に送りつけられたその交換日記。差出人不明の恐怖。中学生をもつ母親になった 自分。思春期の娘の理解に苦しむ・・・最後は納得させられました。しかし一つ自分が読んでて恥ずかしくなったのは何故か 4人でやってる交換日記の次の人へ回すためネクストなになにとそれぞれの名前を書いてある部分・・・。中学生らしいと思うけど 妙に恥ずかしく感じてしまいました。。ネクスト キヨミ(笑) | ||||
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大人の女の人って、淋しいのかもしれない…と思いながら読んだ本。 子供のとき、お母さんはただお母さんで、お母さんにも子供のときや、 娘時代があったなんて信じられなかった。 「お母さんに友達はいるの?」と娘に問いかけられる。 ○○さんのお母さんじゃなくて、下の名前までちゃんと分かる友達。 そんな人がうちの母にもいるといいな…と思う。 最後に死の謎が解けるけど、それが少し肩透かしだった。 それでも読後感は悪くなく、心に残る本になった。 | ||||
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ある週刊誌の北原みのりさんの書評を読んで買った本。人物描写がうまい。中学生時代、友達を得るための心理を描いた文章がある。私は男だが、その心理は男社会にもある程度共通している。このような、ごく身近な体験でありながらあまり表現されることのない心理描写は、他の小説家ではあまり見かけないだけに、関心をもって読んだ。 またこの小説では、現代社会の問題「モラハラ」にもスポットを当てている。この小説の被害女性の決断と行動は、悲しい場面でもあると同時に救いのシーンともなっていて、読者の共感を得ることに成功していると思う。 一方、ハセジュンの「謎」がこの小説全体を貫く横糸になっていて、その「謎」が最後に解き明かされる。しかし、その原因がいまいち共感しにくい内容だったのが少し惜しまれる。作者がその原因をもっと掘り下げて描いていれば、さらに感動や余韻を与える小説となっていたはずだ。 | ||||
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