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(短編集)
看守眼
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看守眼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 21~40 2/3ページ
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横山の作品は94までほぼ読んでいるが、どれも大変興味深い中で、中くらいか。年をとると彼の作家眼が判ります。 | ||||
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"コメントを入れないと評価できないのは、とても残念です。 特にコメントは無くても、とても満足していても、コメントが面倒で、 評価できないことがよくあります。 とても気に入っているから高く評価したいのに購入者に 無理やりコメントを求めるのは如何なものか。" | ||||
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表題作を読んでみたくて購入しました。 それ以外のどの作品もとても面白く、満足です。 | ||||
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何気ない事件や、生活の中でおきる諍い。その中で意外な事件の顛末を描いた作者お得意の短編集だ。いつもながら 作者のプロットの設定や、筋運びの上手さに関心させられる。これだけ作品を描いていると、当然作者独特のパターンが あり、筋や結末が読めてくる作品が多く出てくるものだが、この人に限ってそういうことがない。筋がどう運ばれるのか、 また結論がどうなるのか、なかなか予想できない。そういう意味で今回の作品も全て佳作ぞろいだ。表題作の「看守 眼」がある意味、一番プロットや結末が読めそうな気がするくらい。僕が一番印象に残った作品は「口癖」。離婚調停人 の主人公の主婦。うつ病で閉じこもった生活を送る夫と、高校時代不登校になった次女を抱えるなど、苦労の多かった 人生。しかし、その次女も玉の輿で歯医者に嫁ぎ、それなりに幸福感を覚える毎日。その調停に、昔知った女性の娘 がやってくる。それは次女がいじめにあったと主人公が思っている娘。その女のすさんだ生活と女性の本姓の悪さに 優越感とそれなりの復讐の念を抱く主人公。しかし、ちょっとした口癖から、逆にその女に知らされる過去の真実。 流石の筋運びと展開。こういう作品には何も殺人事件や強盗事件は要らない。ちょっと生活の中での事件が十分 こういうミステリーを作り上げる立派な素材になることを教えてくれる。全て面白い作品の集まりだ。 | ||||
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『看守眼』は、ノンシリーズの短編集である。D県警もF県警も登場しないが、警察や役所の中のあまり表にはあらわれない人々を主役に据えているのが、横山さんらしさ。後味のじわーっとくるほろ苦さも横山さんならでは。暗いけれど、くせになる。 ■看守眼 県警機関誌の編集者 山名悦子は、退職予定者の回想手記を寄稿してもらうべく近藤のもとを訪れる。近藤は29年間を留置場の看守として過ごした男だ。山名の依頼に聞く耳を持たない近藤。近藤は、F県警下で発生した主婦失踪事件に関心を持っている。被疑者 山野井の留置場での態度に引っかかるものがあるらしい。F県警総動員での捜査で決着がつなかい事件に、近藤はひとりで挑んでいるのだろうか。 ・・・ 失踪事件の裏に隠された真相を、ベテラン看守の眼が暴くスリリングな作品。山名の仕事や私生活の迷いが隠し味になっている。人の鬱屈した心理を抉った逸品である。 ■口癖 家事調停委員 関根ゆき江が担当とすることとなった新たな離婚調停。申立人の菊田好美は、ゆき江の娘 奈津子と高校の同級生だった。好恵が原因となり、高校時代、奈津子が不登校となったことを思い出すゆき江。現在の境遇の逆転を目の当たりにして、内心の快哉を抑えられない。難航する調停に業を煮やす好恵へ、ゆき江の叱責の声がとぶ。 ・・・ 「それしきのこと」が口癖で、前のめりに生きてきた ゆき江。人生の黄昏時に差しかかった悲哀が、苦さをともなった余韻を残す作品。 その他の収録作品は以下のとおり。 自伝/午前五時の侵入者/静かな家/秘書課の男 | ||||
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著者の作品でいつも感じることだが、詰めがが甘く些細な箇所で疵がある。 これが一番残念な点。 最近のミステリ界の凋落ぶりは酷いが、売れっ子作家が多作になるにつれてその作品が 見る影もないほど薄っぺらになるように、著者もその二の舞を踏むのでは…という危惧を感じる。 最初の「看守眼」はそこそこだが、その他の作品は面白いとは言えない。 「半落ち」で結構いい作家かな?との思い込んだが、今一つ感心しない出来ばえ。 たかだか5冊ほどしか読んでいないが、明らかに著者の描写力は格段に落ちている。 デビュー当時は、どの作品も読後に何かしら残ったが、この短編集に至っては何も残らない。 登場人物特に主人公の姿が全く同じように読めてしまい、実在感が薄っぺらなまま。 「現実の自分の姿に違和感を持ち、ある事件を契機として変わっていく」という構図がそのまま 全ての短編の骨格になっているのは、あまり時間をかけずに「書き散らした」作品か とさえ思う。 この「主人公の描写がワンパターン」なことで、まるで出来の悪い時代劇の連作を見ているよう。 社会派とは到底言えず、さりとてトリックが面白いわけでもない。漫然とページを捲ってそれで終わり。 「肩が凝らない」作風なのだろうが、もう少し違った視点で登場人物を描けないかと残念。 作風が「軽い」のは決して嫌いではないが、「軽さ」と「薄っぺらい人物描写」は違うはず。 私は新幹線で移動中に読み終えた。このような読み方がいいのかもしれない。 捨てるには惜しい(全くつまらなければ、捨てるという悪習が私にはある)が、 知っている人に勧めようとは全く思わなかった。家人に読んでもらったあとに処分する予定 何か感じることもないのだから、あまり他人には勧められない短編集。 | ||||
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横山さんの短編といえば(実は長編をよんだことがない・笑)最後の最後の大どんでん返しが最大の魅力だと思うのですが この作品集ではそのキレがいまいちだった気がします。 | ||||
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知人との待ち合わせなんかの時にあまり深く考えずに読む本。 マンガ本を読むようなつもりで読むのならアリ。 | ||||
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その名前を見ただけで、安心できる作家さんは何名もいるけれど、 横山さんも明らかに私の中ではセーフゾーン。 長編・短篇・連作いずれにおいても、100%外れがないというのが嬉しい! 看守眼、というタイトルで最初に思ったのは、看守の人が主人公で、その職業を通じて さまざまな囚人と交流し、その人柄に触れ、人や罪を描いてゆくのかな? なんて感じ。 ところが、展開はまったく違う。主人公も警察関係者の他にも調停員やライターなど、さまざま。 最後に本音が浮かんだり、さびしくなったりどっと疲れたり・・ 本は薄いのになんとも重厚な濃密な作品集。 香納諒一に並び、この人も短篇の名手であることに疑いはない。 前者がダンディーな都会派だとしたら、こちらは重厚な年輪を感じさせる市井の名手か? | ||||
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短編集とは気がつかずに購入した。登場人物それぞれの心の揺れ動きや情景を思い浮かべながら、じっくり読み進んでゆく「長編好き」の自分には、読み慣れないスタイルだったため、特有のスピード感あるストーリー展開に読み手が追い付けず、最後までなにか違和感?消化不良感?のようなものが「ほんの僅かに」残った。エンターテイメント性重視の設定・ストーリー内容ともとれたが、それはそれとして、6編とも軽快に読みきれるものだった。いつもは仮眠して過ごす通勤電車の中で、会社との一往復に一編のペースで、各ストーリーに吸い込まれながら一気に読破してしまった。 | ||||
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不倫の末相手の女性を殺した疑いで別件逮捕されたが結局証拠不十分で釈放された男を、寝取られた主人が殺そうとして、逆に殺されてしまった事件を、刑事ではなく刑事にあこがれ続けながら、結局刑事にはなれずに看守で定年を迎えた看守が、新たな事実を突き止める。その女は殺されていなかったのだ… 某有名企業の社長が定年間近に自分史を作ろうという事で、ある会社にライターの依頼が来る。その聞き取りのときに「私は、人を一人殺している」という重大な告白。しかも何という偶然、その殺された女性は、ライターの母親だった。そのライターは、そのネタをもって、社長をゆすりにかかるのだが、その結末が… 調停員の仕事をしている女性の目の前に現れた親子は、かって自分の娘をいじめて不登校にした娘とその母親だった。その娘の離婚調停の席で、一端はその娘の弱点を握り、昔の復讐をしてやろうと思ったのだが、それを相手に気づかれ、逆に自分がさらに不幸になってしまったのは、親子共通の口癖のせいだった…。 警察のホームページ管理者は、ある程度の知識を持ち日々それなりの生活を送っていたが、ある日ホームページが何者かにハックされてしまう。そのハッカーを追い詰めつつ、乗っ取られたホームページを見た一般市民に口止めを図ろうとするのだが、それに気づいた上司が…。 ある新聞社で、画家の展示会の日程を間違えて掲載してしまう。実際にミスをしてしまった担当者が、会社が気づく前に個人的にもみ消してしまおうと動くが、結局相手からの猛攻な抗議で会社にばれてしまい、新聞社は謝罪広告を出し、担当者はその自宅にお詫びに行くのだが、そこでその画家が殺されていた…。 社長秘書に抜擢されて5年。益々あぶらがのって、社長との息もぴったりと思っていた矢先、アメリカ帰りの新しい視点を持った自分より若い男が社長に取り入られていく。しかもその男は自分の足を引っ張るような事を社長に吹き込んでいるようだ。それに気づいた主人公が取った巻き返し策は… こんな感じのお話しです。 この作者の筆力は半端ではなくすごいものがあるので、基本的にはずれはない。今まで読んだ中でどれが一番か?と聞かれてもすべてが平均点以上なので答えにくいが、やはり「クライマーズハイ」なのだろうか。 | ||||
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横山さんの短編は素晴らしいの一言に尽きます。一つ一つの長さが丁度良い。心理描写も台詞も多くは語らず。少し短い、物足りない、もっと読みたいと思わせます。かといってこれ以上長いと間延びするんだろうなあ。ギリギリのバランスでスパっと終わる、計算し尽くされた心地良さは熟練の成せる技ですね。 暖かい気持ちになれるもの、やりきれなさが残るもの、ニヤリとさせられるものと読後感に違いはあれど、クオリティの差はありません。捨て曲なしの名アルバムに出会ったような感じです。 | ||||
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期待していた分、残念でした。なんか寄せ集め感があり、感情移入出来なかった。唯一良かったのは表題作の『看守眼』かなぁ?看守、ライター、家裁調停委員、県警警部、元記者、県知事秘書と色んな職種の事件が語られる。看守の視線で連作短編なんか期待していたのに。次は、『赤と黒』でも読んでみよっかな。 | ||||
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横山秀夫は短編に限ります。 長編も悪くはありませんが、少ない頁数で畳み掛けるように主人公の危機的な立場や負の感情を描き出す手法は彼の真骨頂だと思います。 登場人物の背負っている重荷、苛立ち、劣等感、不遇感などが感情移入しやすいレベルの現実味を持って描かれています。 世間では『クライマーズ・ハイ』『出口のない海』『半落ち』などが代表作とされます。 けれど自分が唸ってしまうのは『第三の時効』『動機』そしてこの『看守眼』です! | ||||
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文庫化されるのを待ちわびており、 期待度が高かったためか、 「ひりひり」度が「第三の時効」などと比べてやや低く、 星を4つとした。 もちろん、ほかの作者なら5つ星である。 私は、横山モノは名前買いするので、てっきり短編連作集(主人公が同じ)と思っていたが、 一話一話は完全に独立しているので、 名前買いする方は、ご注意を。 | ||||
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横山さん、終わっちゃったなぁ・・。 陳腐なストーリーは仕方がないかもしれない。もう、読み始めて登場人物が揃った段階で展開が読めてしまう。それは・・・いい・・まだ、我慢できる・・・短編だから。 どうしようもないなって思うのは、行間に何も落ちていないことだ。 横山さんの初期の作品には、行間に色々なものが溢れていた。 季節や臭い、音、息遣い・・ところがこの作品には何も無い。 残念だ・・・。この程度ならネットに転がっている素人小説と同じレベルだ。 次、買うべきか・・もう見捨てるべきか・・・。 | ||||
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「九谷エミ子が殺されたふりをして失踪すること」自体、設定に無理があるような気がします。新しい戸籍を買って別人になるならまだしも、暴力夫や義父から逃れるためであれば、わざわざこんなめんどくさい方法をとらずとも、事故死に見せかける方法はいくらでもあります。「策士策に溺れ」ているような印象を横山氏に受けるのは私だけでしょうか。 単純に考えても、自分が殺されたことになっていたら、医者にもかかれず(保険証がない)、住民票さえとることができません。そんな不便な人生を送るためにこんな回りくどい方法を考える人がいるとは思えません。 無理して複雑な事件に仕立て上げるよりも、単純でもいいので、人の琴線にふれるような小説を横山氏には期待したいところです。 | ||||
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今が旬の横山秀夫。期待は裏切らない。『半落ち』で大ブレークしたが、著者の醍醐味は短編集で味わえる、と断言したい。 『動機』を読んだときの鮮烈さがここにある。 全6編。「国家公務員」にからむ、それぞれの主人公の顛末。 あえて1つ選ぶなら『口癖』。家裁調停委員の中年主婦、ゆき江。離婚調停に現れたのは、娘の高校時代の級友だった…。 オチは、横山が得意とするところ。短編集では軽いジャブのようでいて鋭いダメージ。 一気に読める短編集。 | ||||
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あまり同一作者を賞賛するのも憚れるが やっぱりこの作者の短編集は「凄い」の一言。 シンプルかつ奥行きのある作品群は まさに「筆力」の賜物。 常にハズレのない作家。 素直に脱帽。 | ||||
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横山秀夫さんは短編集でも連作短編集など「繋がり」のある作品が多いように感じるが、この作品は完全な短編集。 表題作の「看守眼」は署内誌の編集をあまり乗り気でない態度で続けている事務系警察官が、定年を迎えた老看守の「眼」に見える事件に接する話。派手な作品ではないが、事件のアイデアは膨らませれば中長編にでもなりそうなぐらいのものなのに、短編ですっとまとめてしまう辺りが恐ろしい。短い話の中で老看守、その妻、若い女性署員、そして「眼」をつけられた男の息づかいまでが浮かび上がってくる。 その他の作品もさらっと読んでしまうけれども、実は濃密で奥が深い。 | ||||
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