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裸者と裸者
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【この小説が収録されている参考書籍】
裸者と裸者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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とても文章が上手。展開的にはやや御都合主義的な印象も受けるのですが、それでもほとんど冷まされることなく一気に読み切らされます。何よりも、湿度硬度もろもろ絶妙なあんばいに配された文章が見事。 | ||||
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戦乱の日本という状況で、孤児となった子供たちがどうやって生き抜いていくのかが描かれている点は、上下巻通じて変わらないものの、主役の交代に伴い、月田姉妹のはじけたキャラクター性が圧倒的な存在となって最後まで突き進む展開に、上巻とは違った面白さを感じました。行方不明となった母親を最後まで気にかけた上巻のカイトのストレートさに対し、下巻では、姉妹の実父が率いる差別主義的な団体に対抗する姉妹のゲリラ的闘争が話の大筋ですが、ジェンダー、性的マイノリティーといった問題や聖書を引用したりと上巻よりは哲学的な印象を受けました。一見あっけらかんとしているようでいてその複雑な内面を時折見せてくれる姉妹の魅力にあふれています。結末は、悲哀があって美しく、彼ら彼女らのその後を読みたい気にさせます。映画化を希望します。 | ||||
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とにかくキャラクターの造型がよく出来ている作品だと思いました。特に、主役の少年兵カイトが、殺人やレイプが日常茶飯事化した状況に立ち向かう姿は、けなげでありたくましく、生き抜くという強い意志、家長の自覚、少年らしい正義感、性への目覚めと、少年から大人へと心身共に成長してゆく様子に感情移入できました。義務教育を受けていない主人公をはじめとした孤児軍の会話は、漢字のないひらがなだけというのも面白いと思います。戦争の醜悪さを具現化したような人間も登場しますが、年上の未亡人の恋人、クールな美少女姉妹、上官である冷徹な女性士官、主役を導く外国人の軍人たちと、カイト少年を取り巻く人間像の豊かさが救いであり、子供が搾取され人殺しを強要されるという問題も含めて猥雑さと残酷さが同居するこの作品により厚みをもたせているとも思います。 | ||||
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